第205話 帝都上空、戦空の大空
ー帝都「アダム」 王城上空ー
ゴウン ゴウン シュゴオオオオオーーッ!
王城上空に、ガーナ神教団大司教、フィラウス大司教の命を受け、神聖艦「ルシェラス」護衛艦の戦闘空母級教団艦3号艦が、王城を攻撃しようとその射程内に入って来た。
ピッ ピコピコ ビーッ
「艦長ッ! 帝国王城、射程内に入りましたあッ!」 バッ!
「よしッ! 大司教様からの命令であるッ! 主砲発射用意ッ!」 ザッ!
「はいッ 主砲発射用意ッ! 1番から3番起動、装填ッ!」 カチャカチャ ピッ!
ウイイイイイインンン! ガコーンンッ! ゴゴゴ…
ビコビコッ! ピピ ポンッ!
「全砲門発射準備よしッ! 照準固定ッ!」 ピコッ
「ふふッ! この一撃で世界が変わるッ! 我々教団がこれからはこの世界を導いていくのだッ!」 グッ!
教団3号艦、戦闘空母級艦長は、目を見開き興奮気味に語った。 その表情は尋常ではなく、狂信者のそれであり、教団の艦隊に所属している者達は皆同じ表情をしていた。
教団はある種の依存性の高い薬物を使い、数多くの信者にそれを食事や飲み物に混ぜ洗脳し、教団に都合の良い様にしていった。その事を知っているのは教団の幹部及び司祭、司教以上の者達だけだった。 従順な信者達は何も知らず、出された食事を食べ、飲み物を飲み、次第に身体を虫歯られ、教団の手駒となっていった。
「グフフッ! 発射用意ッ!」 サッ!
戦闘空母級教団艦艦長が発射の号令をかけようとした時、観測員が叫んだッ!
ビビイーーッ!
「左舷ッ! 大型の熱量を感知ッ! 高速で本艦に接近ッ!」 バッ!
「なにッ⁉︎」 バッ!
教団3号艦、戦闘空母級艦長は、ブリッジの窓に駆け寄り、窓の外左舷側を凝視した。
「う、うおおおおッ! 何だあれはああーッ!」 ググッ!
左舷側の遥か向こうから、白い帯を引いて真っ直ぐに此方に飛んでくる、大型のミサイルが見えた。
「きッ! 近接防御ッ! PDS起動ッ! 左舷側『ハウンドロック』全弾発射ーッ!」 ババッ!
グインッ! ピッ ドガガガガガッ! バクンバクンバクンッ! バババッバーーッ!
高速で接近してくる大型のミサイル、それはレオハルトが放った対艦ミサイル「ゼルヴォスMk41」だった。それに対し戦闘空母級教団艦は、近接防御の弾幕と迎撃用のロケット弾を撃てるだけ撃ち、対艦ミサイルを迎撃しようとした。しかし、対艦ミサイルの「ゼルヴォスMk41」の突進力の前にどれも効果は無く、PDSの弾はそれ、迎撃ロケットの「ハウンドロック」は、衝撃波で弾かれて爆散していった。
シュゴオオオオオーーーッ! バババッバッ! ヒュンヒュン!
ガインッ! ゴインッ! ドオンッ! バアンッ! ドゴオンッ!
ピッ ビコビコッ! ピーーーーッ!
「ぜ、全対抗手段ッ 効果なしッ! 防げませんッ! ミサイルッ 命中しますッ!」 バッ!
シュバババババアアアーーーッ!
「着弾警報ッ!」 カチッ! ピッ!
ビーポーッ! ビーポーッ! ビーポーッ!
「ダ…ダメだッ!…」 ヨロヨロ…ガクン…
戦闘空母級教団艦艦長は、迫り来る大型対艦ミサイルを見て絶望の表情をし、ブリッジ内の床によろけて膝を屈した。それと同時に、対艦ミサイル「ゼルヴォスMk41」が、艦の中央に命中した。
シュバババババアアアーッ! ドゴオオオオオオオーーンッ‼︎ ブワアアーーッ!
「「「「 うわああああーッ‼︎ 」」」」 バアアアアアンンッ! グラグラッ!
ビーッ! ビーッ! ビーッ!
「ミサイルッ!艦中央に着弾ッ!」 ゴゴゴ グラグラ!
ドオオオンッ! ボゴオオン ズドオオオオーッ! メキメキッ! バキイッ!
「あ…あああ…艦がッ…艦体があッ!」 ググッ!
ドオンッ! ボウッボウッ! メラメラ モクモク バキバキッ! バラバラ…
ピッ ビコビコ ヴィーッ! ヴィーッ! ヴィーッ!
「艦体ッ 崩れますッ! 機関停止ーッ! わあああーッ!」 グラッ ギギギッ!
ピーーッ! ピーーッ! ピーーッ!
「高度維持不能ッ! 落ちますッ 艦長ッ! 艦長ーッ!」 グバアアアーッ!
「こんな…こんな事が…うおおおおーッ!」 バキイッ! ドオオオオーーッ!
ドガアアアアアアンンンーッ! ボウウウウンンーッ! モクモクモク…
戦闘空母級教団艦は、実に980mもの大きさを誇る大型艦艇だった。それが艦中央部に命中した、たった1発の対艦ミサイルにより、至る所より炎を吹き出し、機関は止まり、命中した中央部より、くの字に折れ、王城横の神聖艦「ルシェラス」が出てくる時に開けた大穴に爆散して、落ちていった。
ピッ ピコンッ!
『Rog.目標の撃沈を確認、轟沈です』 ピッ
「王城はこれでいい…次だ、あのデカブツに行くぞッ! あそこにアニスがいるッ!」 グッ
レオハルトは王城より離れた位置にいる超大型グランドシップ、神聖艦「ルシェラス」を見た。
『Rog.確認しました、確かにいますね。 艦内を移動してます』 ピッ
アウディは超感覚センサーを用いいて、神聖艦「ルシェラス」艦内にいる、アニスの居所を探知した。
「アウディ…無茶を承知で頼む、俺を神聖艦の中へ…アニスの元へ連れていってくれッ!」 ググッ!
『Lst.レオン…』 ピッ
「アウディ…アニスはいつも笑顔で何でも出来ちゃあいるが、実はそうじゃない。 アイツは優しくて、すごい寂しがり屋なんだ…だから、仲間を、親しい者を守る為に無茶をする。 1人にしておけないッ!」 ギュッ!
『Rog.確かに、アニスはそういう行動を取りますね』 ピッ
「アウディ! 頼む」 グッ
ビーッ! ピコ ビビッ!
『Rej.レオン、すぐにそう言う訳にいきません』 ピッ
「なにッ!」 バッ!
『Lst.右舷方向より敵機ッ! ブレードナイトが30機ッ 急速接近中!』 ピッ
シュゴオオオオオーーッ! ビュウウウーーッ!
それは、神聖艦「ルシェラス」から発進してきたガーナ神教団の新型のブレードナイト隊であった。
「ほお…まだこんな数のブレードナイトを隠し持ってたのか…(凄え数、一個大隊規模か…アニスすまん、ちょっと遅れそうだぜ)」 ギュッ!
『Lst.レオン、どうしますか?』 ピッ
「悪いなアウディ、守りたい奴があそこに居るんだ、それを阻む奴らから俺は逃げないッ!」 グッ
『Lst.惚れた女性へのと言うやつですか?』 ピッ
「ふッ、アウディ、お前もだろ?」 ニッ
『Rog.確かに…レオン、私も同意します。近接戦闘モードッ!』 ピッ ビュイイインッ!
「いくぜッ!アウディッ!(やっぱお前、アニスそっくりだよ)」 ピッ グイッ!
ヒイイイイインンンッ! バウウウウウーーッ! ゴゴゴゴッ ブオンッ!
レオハルトのブレードナイト「アウシュレッザD型FAR アウディ」は、スラスターを全開にして、30機ものガーナ神教団ブレードナイト隊に向け、加速して突っ込んでいった。
・
・
ー同時刻、近隣帝都上空ー
シュゴオオオオオーーッ! バッ! バッ! バウウウウウーーッ!
ピッ ピッ ピピピピピッ! ビコッ!
「そこだあああッ!」 ピッ カチッ!
ブオオオオオーーッ! ドバババババーーッ! ガンガンッ! ボンッ!
「ぎゃあああーッ!」 バシイイッ! ドオオオオオンンンーーッ!
ビコッ! ポンッ!
『マスター、敵機撃墜を確認、すごい、これで6っ機目ですよ』 ピッ
「ハアハア…ありがとう、マークII、君のサポートがあったからさ」 ふう…
『いえいえ、マスターの実力ですよ』 ピッ
レオハルトと別れたアラン達3人は、その空域にいた教団ブレードナイト隊と、壮絶な大空中格闘戦を行っていた。彼我の戦力差は17対3、アラン達は自分たちよりも6倍も多い敵と戦っていた。しかし…
シュギュワアアアーーッ! ピッ ピッ ピピッ!
「くそうッ! 何なんだよこいつらッ!」 グイッ! グイッ!
「このおッ! ちょこまかとッ!」 グイッ! ピピッ!
2機の教団ブレードナイト「ヴェラールCX-5」が、ジェシカのブレードナイト「ウルグスパイアーD型SCレパート」を追い回していた。
『マスター、敵機2機、後方300の位置、速度560km/hで追尾中』 ピッ
「分かったわッ レパートッ!」 カチカチ ピッ グイッ! ギュッ!
バウンッ! バッ! グリンッ! バウウウウウーーッ! ヴオンッ!
ジェシカは「ウルグスパイアー」を急制動をかけ振り返り、向かってくる2機の教団ブレードナイトに向け、ブレードナイト用ライトニングセイバーを起動し、スラスターを全開に突っ込んでいった。
ブワアアアアーーッ ビシュウウウウウーーッ! ブオンッ!
ピピピピピッ ビコッ ビコビコッ! ポンッ!
「うふふ、いただきます」 グイッ! ピッ
ズワアアアアーッ! ブオンブオンッ! ブウウンンッ!
「うわッ! こいつ近接戦闘タイプだッ!」 ピピッ! グイッ!
「なにいッ!」 ギュッ! ピコッ!
ババッ! バシバシッ! ビシュウウーッ!
突如、ジェシカのブレードナイトに突っ込まれ、慌てて自分達も制動をかけ、ライトニングセイバーを起動したが、もはや手遅れだった。ジェシカのブレードナイト「ウルグスパイアーD型SCレパート」はすぐ目の前に迫り、切りかかっていたからだった。
「「 うわあああッ! 」」 ブンブンッ! ブオンッ!
シュババアアアアーッ! サッ! ササッ! ブオンッ!
「だめよッ そんな攻撃じゃ当たらないわッ!」 グイッ! ピッ
ブンッ! ビジュワアアアアーーッ! ザンッ! クルッ! ブオンッ ザシュウーーッ!
「ぎゃあああーッ!」 バギャンッ! ドガアアアアアアンンンーッ!
「おおおおーッ!」 ブシュウウウウウーーッ! グシャアアッ ドオオオンッ!
ジェシカのブレードナイトは、教団の2機のブレードナイトの間近にまで迫り、彼らのライトニングセイバー攻撃を難なくかわし、「ウルグスパイアー」のライトニングセイバーで、1機目の胴体を真っ二つに、そのままの勢いで回転してもう1機のコクピットめがけ突き刺し撃破していった。
ブワアアーーッ! ブオンッ! シュウウーーッ! ピッ ピッ
「ふうう、どう?レパート」 サッ!
『お見事ですマスター、2機の撃破を確認しました。これで合計4機の撃墜です』 ピッ
「ありがとう、レパート」 ニコ グイッ!
バウウウウウーーッ シュバババアアーーッ!
ジェシカのブレードナイトは、2機を瞬く間に撃墜し、次の目標を求め移動して行った。
「ふう…相変わらず、あの2人は激しいね」 ピッ ピッ ピコッ!
『マスター、目標をロック、射撃可能です』 ピッ
「ああ、ありがとう R32」 グッ! カチッ!
フィイイイイインン バウウウンンーッ! シュバアアーッ!
ピピピッ! ピコ ピーッ!
「うおッ! フォトンライフルかッ!」 ババッ! バウウウウウーーッ!
「はんッ! ヤツは素人か? あんな物避けてくれと言ってる様なもんじゃねえか!」 バッ!
「はははッ! 全くだぜッ! 避けた後、ヤツを血祭りに上げてやるッ!」 バッ!
教団ブレードナイトの3人が、マイロが撃ってきたフォトンライフル弾を見て嘲笑い、そのフォトン弾を軽く避けた。
ババッ! サッ! ブオンッ!
「はんッ! どこ狙って撃ってるッ 下手くそめッ!」 グイッ!
バウウウウウーーッ! バッ ドオオオオーーッ!
「なにッ! うわああーッ!」 グシャアアーッ! ドオオオンッ!
「ぎゃあああーッ」 ボウウウウンンッ! メラメラ!
「わッ わわッ! ああッ!」 ジュアッ! バアアアアアンンーッ!
教団ブレードナイトの3機は、避けたはずのフォトンライフル弾が、まさか気化爆発を起こし、背後間近から猛烈な熱と衝撃波に襲われるとは思いもよらなかっただろう。3機はあっという間に火だるまとなり、地表に落ちていった。
「僕が普通の弾を撃つわけないだろ!」 ピッピッ ビコッ!
『マスター、3機撃墜ですわ』 ピッ
「うん、後何機残ってる?」
『そうですわねえ、アラン様が6機、ジェシカ様が4機、そしてマスターが4機ですから、後残り3機です』 ピッ
「後3機…あそこで高見の見物を決め込んでる奴らか」 グッ
『はい、マスター』 ピッ
それは最初、ドローン達からの生き残りの21機のうち、全く動かずにいた3機だった。
「マイロ、ジェシカ、一度体制を整える。合流してくれ」 ピッ
『『 了解 』』 ピピッ!
シュババアアアーッ! シュウウウーーッ
アラン達3人は空中で交流し、教団側のブレードナイト3機と対峙した。
『アラン…あれって…』 ピッ
「ああ、奴らは強いぞ、特にあの右側のやつ、魔力が尋常ではない」 ピッ
『右側? あの青いヤツ?』 ピッ
「ああ、その青いブレードナイトだ…」 ピッ
『どうしたんですか? いつものアランじゃないですよ』 ピッ
「ああ…(あの魔力…まさか…)」
アラン達が対峙している教団側ブレードナイトは、先頭の隊長格の機体は全身が赤、その左に通常の灰色の機体と右に全身が青の機体が空中に滞空していた。 アランはその全身が青い機体に注視していた。
教団側のブレードナイト隊隊長は、元帝国軍ライナーの【ベルター・フォン・オルタ】元少尉が務めていた。
「たった3機と侮ったばかりに…いやいやどうして、まだ帝国には、これ程のライナーがいるとは…」 ふむ…
一度は見限った帝国軍、だが今、目の前に自分の理想を掲げるライナーが3人もいる。帝国も満更じゃないなと思い始めた。
『隊長、俺にあの先頭の奴と戦わせてくれッ!』 ピッ
「うん? お前は今日いきなり入って来た新人じゃないか、やれるのか?」 ピッ
『ああ…もちろん…俺は奴と戦うためにここに来た」 ピッ ふう…ふう…
『やらせてみましょうよ!隊長』 ピッ
「ケーニスッ!」 ピッ
『俺はあの、鈍臭そうなヤツをやるんで!』 ピッ
『も、もういいですよね? 俺は、俺はああッ!』 ピッ
ヒイイイイインンンッ! バウウウウウーーッ!
「お、おいッ! 待てッ!」 ピッ
『隊長、じゃあ俺も行きますんで』 ピッ
ヒイイイイインンンッ! バウウウウウーーッ!
「お前達ッ! くそうッ!」 グイッ! ピッ ピコッ!
ヒイイイイインンンッ! バウウウウウーーッ!
教団側の3機は、アラン達3機の方へ向かって、全速で突っ込んでいった。
ビーッ! ビーッ! ピコッ! ビコビコッ!
『マスター、敵機3機、こちらに高速で接近、準備をお願いします』 ピッ
「ああ、見えてるよ…マイロッ! ジェシカッ! 散開しろッ!」 ピッ
『『 了解ッ! 』』 ピピッ!
バババッ! ヒイイイイインンンッ! バウウウウウーーッ!
アラン達3機も左右に分かれ、全力で散開した。
ギュワアアアアーーッ!
ゴゴゴゴ ピッ ピピピピピ ピッ ピッ ビコビコッ!
『目標ヲ捉エマシタ』 ピッ
「はははッ! 捉えたぞッ!」 グッ!
ピピーーー!
『マスター、ロックオンされました。緊急回避してください』 ピッ
「くッ! 分かってるよッ!」 グイッ! ギュッ!
バッ! バッ! ババッバーッ!
「はは、無駄無駄ああッ! 聞こえるかッ! アランッ! これでも喰らえーッ!」 ピッ カチッ!
ブオオオオオーッ! シュシュシュバババッ!
「なッ! その声ッ! ザッツかああッ!」 ピッ カチカチッ グイッ! ピッ!
シュバババアアーッ! サッ! サササッ! ギュンッ! バッ! ババッ!
高速で突っ込んできた、教団側青いブレードナイト「ヴェラールXC-5」、それはアランのブレードナイト「アウシュレッザD型F1ライナーマークII」のみに攻撃を仕掛けて来た。 そしてアランは通信で聞こえたその声で気がついた、自分を攻撃して来た青いブレードナイトのライナーが誰かを…幼馴染で同級生の【ザッツ・フォン・ユンカース】だった。
ザッツの怒涛の攻撃をアランは持ち前の操縦技術で、その全てを華麗にかわしていった。
『全弾回避、流石ですねマスター』 ピッ
「いや、まだだッ!」 ピッ カチカチ ピコッ!
ビシュウウーッ! ブオンッ!
「そのとうりだぜええッ! アランーッ!」 カチッ!
ビシュウウーッ! ブオンッ! ブンッ! バシイイッ! ビジジジジッ!
それは一瞬の出来事だった。アランに向けフォトンライフルの連射で急接近をするザッツ、それを高機動で全てを交わすアラン。そして一瞬後、2人のブレードナイトは、お互いのライトニングセイバーを起動し、それを受けあったのであった。
ジッ! ジジジジッ! バリッ! ビリビリッ! ジジッ! ググッ!
「はは、どうだアラン、俺のライナーとしての実力は?」 ピッ
「クク…ザ…ザッツ、おまえ…」 グッ
ビジジッ! バリッ ググッ ジジジジッ!
ザッツとアラン、2人のブレードナイトは鍔迫り合いをしたまま動きが止まっていた。
ビュオオオオ――ッ! ピッ ピッ ピコッ!
「ヒョオオッ! アイツやるじゃねえかッ! じゃあ俺も」 カチカチッ! ピッ!
ブオンッ! ギュワアアアアーーッ シュルシュルシュルッ! バババッ!
ケーニスと名のる元猟兵団だった彼は、ブレードナイト用フォトンスライサー、光のリングを4枚出し、それをジェシカの「ウルグスパイアー」に向け投げた。
「はっはああーッ! どうだ、これでも食らっておっ死になッ!」 バッ!
ピッ ピコッ! ピーッ!
『マスター、リングランサーです』 ピッ
「ええ、任せて」 カチカチカチ ピッピコッ!
ブオンッ! ビシュウウーッ! バシイイッ! ビイイインッ!
「はあああーッ!」 グイッ! ババッ!
バシイイッ! ビシイッ! バンッ! バキイインンーーー! バラバラ…
クルクルッ! ザシュンッ! バッ! ダンッ! シュウウウウ…
ジェシカは、自身のブレードナイト用武装、F装備の近接戦闘用フォトンブレードを出し、それを使い、ケーニスのブレードナイトが出したリングランサー、(フォトンスライサー)を切り裂いて、叩き落としてしまった。
「なッ! むう…少しは出来るようですね…」 ザッ ガシュン!
シュウウウン ババッ! ガシャン!
ジェシカとケーニスのブレードナイトも対峙したまま動きを止めた。
ヒイイイイインンン バウウウウウーー!
「全く、どいつもこいつも、命令を無視しやがって…」 ピッ ピッ
隊長のベルターが2人を追ってやって来た時、その前方にマイロのブレードナイト「アウシュレッザ」が行手を阻んだ。
「あなたの相手は僕が引き受けます」 ピッ ジャキンッ!
「むッ…いいだろう、相手に取って不足なし」 ピッ カチッ!
ビシュウウウウーーッ! ブオンッ! ジジジジ…
教団側3機とアラン達3機の戦いが始まろうとしていた。
いつも読んでいただきありがとうございます。
次回もでき次第投稿します。