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第193話 アニスと英雄 同級生たち

ー演習場 中央管理棟ー


ドガアアアアンンーーッ!  ドオオオンーッ!


ピッ ピピ ピピュウウウ… グシャンッ! ボンッ! メラメラ…


「よしッ! マイロッ! ジェシカッ! あと3機だッ!」 ババッ!


「「 了解ッ! 」」 ザッ! カチッ! ビシュウウーッ! ブオンッ!


ガシュンッ! ガシュンッ! ピッ ピコ! ブオンッ!


『ガーナ神ノタメニ!、ガーナ神ノタメニ!』 ピッ ガチャッ!


演習場中央管理棟前では、アニスと別れてやって来た、アラン、マイロ、ジェシカの3人が、中央管理棟と連絡艇を襲撃していた交流戦用判定ドローン7機と交戦をしていた。 彼らは《縮地》による高速移動でここ中央管理棟にやって来た時、救助活動中の「ライデン」連絡艇が判定ドローンの襲撃を受けているところに遭遇したのであった。


アラン達は判定ドローンを相手に、連絡艇を守るため戦闘を始め、既に4機の判定ドローンを破壊し、あと残る3機と対峙していた。


「いきますよジェシカ!」 ブオン ブンブン!


「ええ、私は右のドローンをやるわ」 ブンッ! ジジジッ!


「気を抜くなよッ! 判定ドローンとは言え、今は人型に変形している、フォトン銃に気をつけろッ! 絶対に連絡艇には攻撃させるなッ!」 ババッ!


「了解ですよアラン」 ザッ!


「ふふ…アラン、かっこいい! まるでレオハルト隊長みたい」 ニコ


アラン達3人は、判定ドローンを相手に余裕の表情を浮かべ、ライトニングセイバーを構えた。 特にアランは1人で2機の判定ドローンを同時に破壊するという力を身に付けていた。


ついこの前まで、学園の3回生だった生徒とは思えない彼らだった。 あの日、森の中でアニスと出会った事で彼ら3人は驚異的な成長をしていた。 普通の生徒がアニスと出会って翌日にはブレードライナーになり、戦場に出て戦い経験を積み、今もまだ成長し続けている。 


それに伴い、ブレードナイトの操縦技術や魔力と体力、魔法や剣技に体術、精神面から性格と風格、さらに彼らはその体つきや容姿までもが洗練され続け、気品高い好青年の男女、貴族の成人男女の佇まいを醸し出していた。


その容姿からして、若干17歳の少年少女には見えず、同学年の同級生とは大きな差がついた。 今、避難していた生徒や職員達が、連絡艇の窓からそんなアラン達の戦闘を見入っていた。


「ほう、アラン少尉達やるじゃないか、また腕を上げたようだな」 ニコ


救助指揮を取っていた「ライデン」副長のノイマン大尉はアラン達の戦いを見て、彼らを称賛した。その横で「銀翼クラス」の交流戦メンバー達も、同級生で友人のアラン達を見て驚いていた。


「ジェシカ達凄い…判定ドローンがまるで歯が立たないなんて…」


「そうね…もう、私達とは違う世界の人達みたい…っていうか、アラン…かっこいい…素敵だわ♡」


アルテとアレッタの2人は、友人だったジェシカが、何故か遠くの存在の様に思えた。 アレッタに至っては、アランのその姿に見惚れてしまっていた。 そんな彼女達とは違い、1人の男子生徒は恨めしそうな顔つきでアラン達を見ていた。


「ううッ…アランのやつ〜…何でアイツだけ…俺だって…クソッ!」 ググッ!


連絡艇の窓からアラン達を鋭い目つきで覗く男子生徒…そう、アランの幼馴染のザッツが、悔しそうに歯を食いしばり、両手の拳を強く握りしめ唸っていたのだった。


「ザッツ…あなたまだ言ってるの? もう諦めなさい。 見えてるでしょ アレッ」 スッ!


アルテは悔しそうに、何か呟いてるザッツに対し、慰めの言葉と同時に、窓の外を指さした。


「うぐッ! わ、わかってるよッ! ちくしょおお…」 ブルブル…


ザッツはアルテに言われなくても、外で戦っているアラン達の実力を自分の目で見て認識していた。


ブオン ブンブンッ! シュッ! シャシャシャ! ザンッ! バチバチバチッ! 


ピッ ピピーッ! ガシュンッ!


『『『 ガーナ神ノタメニ 排除シマス 』』』 ピッ! チャキッ ドババババッ!


シュンシュンッ! ババババッ! 


「はああッ!剣技ッ!《氷華滅殺ッ!》」 シュンッ! ザンッ ビシイイイッ!


「ふんッ! 《スラッシュラッシュッ!》」 キュインッ! ババッバーッ!


ビシッ! バシッ! バシバシッ! ババッ! ジュンッ! シュバシュバッ!


「無駄だッ!お前達の攻撃は俺には届かんッ!」 ビシュウウウーッ! ザッ! ザッ!


ピッ ピピーッ! ガシュンッ! 


『排除ッ! 排除ッ!』 ピッ ドババババッ!


ヒュンッ! ヒュンッ! ササッ ブオンッ! ブンッ! ビシッ バシッ!


窓の外、連絡艇の前で、アランとマイロ、ジェシカの3人がライトニングセイバーで、判定ドローンと戦っていた。 それは誰が見ても見惚れてしまいそうなセイバー捌きで、判定ドローンの攻撃を優雅にかわし、その隙をついて斬りつける、今の彼らにとって、造作もないことだった。 もはや達人技の域に達している彼らは剣舞を舞っているようだった。


ジェシカとマイロは、判定ドローンの攻撃を高速移動で交わしながら、ライトニングセイバーの剣技を使い、アランは判定ドローンの銃撃を顔色ひとつ変えず、紙一重でかわしながらライトニングセイバーで銃弾を弾き飛ばし、判定ドローンに近づいていった。


「分かったでしょザッツ…もう私達じゃあ、アラン達には敵わないの、これが現実よ」 フリフリ


「ううう…お、俺は…認めないッ! 俺とアラン、どうしてこうも差が開いたんだ…」 ググッ…


半年程前までは、自分とアラン達とは魔力も実力も殆ど差がなく、お互い、到底ブレードライナーになるなど夢のまた夢といった具合の力しか無かった…それがこの数週間で、アラン達は変わってしまった。 自分よりも遥かに凌ぐ力を会得し、憧れのブレードライナーになっていた。 


ただなっただけで無く、ブレードナイトの個人所有を認められ、階級は上がり、活躍して有名になった。 それがザッツには我慢できなかったのだった。 『親友だったくせにッ! 自分よりも強くなり、ブレードナイトを与えられ、有名になりやがって!』と言うのが、彼の中で負の感情が沸き起こしていた。


シュワアアアアーーッ! ビシイイイッ! ザンッ!


ピッ ピピーッ! ガシュンガシュンッ! ビッキキ!


『ガーナ…神ノ…タメ…二…』 ピユウウウ… ドガアアアアンンーーッ!


「やったわッ! 2機撃破♡」 ギュッ!


ドオオオンーッ! バラバラバラ…カンカン…コロコロ…


「ジェシカ、終わりましたね」 ブオンッ! ブンブンッ! ジジジ…


「ええ、マイロ…相変わらず完全主義者ねえ…バラバラじゃない」 う〜ん…


「当然です、『何事も完璧に』が、僕のモットーですからね」 ふふん!


「はいはい…アランッ! こっちは終わったわよ!」 クルッ バッ!


ガシュン…ピッ ピッ ピピーッ!


「これで終わりだッ!剣技ッ!《ウルファング.エッジッ!》」 シュバアアーッ! 


ビシイイイッ! ザシュンッ! ドオオオンッ!


『機能…停…シ……』 ガシャンッ! ヒュウウンンン… ドシャンンーッ!


ザッ! カチッ シュウウン…クルクルッ チャカッ!


「おうッ! 今終わった、これで全部だなッ!」 ババッ! サッ!


アランは判定ドローンを倒した後、ライトニングセイバーを停止し、手の中で回して腰ベルトにあるセイバー用サックに収めた。 アラン達3人は、その場を襲撃していた7機の判定ドローンを全て破壊、機能停止にしてしまった。


「みんな無事か?」 ザッ! ザッ! 


「当然です」 ニコ コクン


「ああ、どこも怪我してないよアラン」 サッ!


「よし、じゃあ『ライデン』に急ごう! 連絡艇に行くぞ!」 サッ!


「「 ああッ!(ええッ!) 」」 ササッ! 


「ふふッ!」 クスクス トコトコ


「何だジェシカ? 何かおかしかったか?」 ザッ ザッ


「アラン…あなた、今アニスちゃんの真似したでしょ?」 クスクス トコトコ


「えッ⁉︎ あ…いやまあ…その何だあ、ちょっとカッコいいなあと思ってつい真似したんだ」 はは… ザッ ザッ !


「えッ! アラン、真似ってどこをだ? 俺は気がつかなかったよ」 ザッ ザッ!


「あらマイロ、気がつかなかった?」 トコトコ


「ああ、全くな」 ザッ 


「それはねえ…」 トコトコ


『何だよそれ』

『あはははッ!』

『いいじゃねえか…』 

ワイワイ ザワザワ…アハハハッ!


3人は地上待機していた「ライデン」搭載連絡艇に近づいていった。


「やあッ! お疲れさんッ!」 サッ!


「「「 ノイマン大尉ッ! 」」」 ビシッ! ササッ!


連絡艇入り口から出てきた人物を見て、3人はその場で直立不動に敬礼をした。


「3人とも凄いじゃないか、助かったよ」


「いえ、自分達はブレードライナーとして、当然の事をしただけです」 サッ


「流石、レオハルト中佐の部下達だな」


「それより大尉殿ッ! 重要情報です!」


「うん? 今回の件か?」


「はい、『ガーナ神教団』の連中が各所で決起しました。それで、皇太子の【ラステル】様と教師の【レイラ】先生が連れ去られたようです!」


「なにッ! それは本当か⁉︎ どうりで、どこを探しても皇太子殿下が居られんわけだ!(しかもレイラ様まで…)」 ふむ…


連絡艇がいつまでもこの場所に留まっていたのは、皇太子【ラステル・ヴェル・アトランティア】をまだ搭乗させてなく、探し回っていたからだった。


「とにかく、詳しい事は『ライデン』の戻ってから聞く、君達も早く搭乗したまえ!」 スッ


「「「 了解ッ! 」」」 ササッ! タタタッ!


ウイイインン ガシュンッ! シュウウ…


3人が搭乗すると、連絡艇はハッチを閉め、離陸体制に入った。


「ええッと 席は…」 キョロキョロ


中に入ったアラン達は空いている座席を探した。連絡艇には乗員以外80名の搭乗用座席があり、中央管理棟職員と教師、学園の生徒達全員が座っても、まだまだ空席があった。


「「 ジェシカ! こっちこっち! 」」 フリフリ


「え? あ、アルテッ! アレッタッ!」 フリフリ


座席の後方から、「銀翼クラス」のアルテとアレッタが手を振り、後方が空いてるとジェスチャーをして、3人を呼んだ。呼ばれた3人はアルテ達の近くにそれぞれ座った。


「みんな、無事だったね」 ニコ


「ええ、あなた達のおかげよジェシカ、助かったわ」 ニコ


「ジェシカ、あなた達凄かったわよ! もう立派なブレードライナーね」 ニコ


「あはは…ちょっと恥ずかしいな…ただ一生懸命、みんなを守るために動いただけだよ」


「ううん、私達じゃあの変形した判定ドローンなんて倒せなかったわ。だからジェシカ達には感謝してるの!」 ペコ


「うんうん!」 コクンコクン!


「あはは…そっか、ならよかったのかな…」 ニコ

 

ワイワイ キャッ キャッ ウフフ…


アルテ、アレッタ、ジェシカの3人は仲良くおしゃべりを続けていた。一方…


「よ、よう!ザッツ…大丈夫か?」 サッ!


「ふん…よくも俺の前に出てこれたなこの裏切り者ッ!」 キッ!


ザワザワ 


アランが気さくな挨拶をしたにもかかわらず、ザッツはアランに食ってかかった。その様子に連絡艇に乗っていた者全員の注目を浴びた。


「裏切り者って…ザッツおまえ…」


「そうだろッ! 俺達、学園に入学したとき誓ったよなッ! 『一緒に頑張って、いつかは絶対に、ブレードライナーになろうぜ』って、約束したろッ! それをおまえは…」 ググッ!


ザッツは両手の手を強く握りしめ、アランを睨み叫んだ。


「ああ…そうだったな、だけどクラス分けでザッツとは離れてしまって、一緒に学ぶ事や行動ができなかったんだ。その事に関してはすまないと思ってる」 ペコ


「ふん! どうだか、自分は英雄になれたんだからなッ! さぞ満足だろッ!」 


「ああ…まいったなコレは…」 ガシガシ


ザッツの剣幕にアランは頭をかいて困ってしまっていた。


「ザッツ、君はアランに嫉妬してるんだろ?」


そう切り出したのは同じ英雄のマイロだった。


「なッ⁉︎ アランと俺の中を知らないくせにッ! 横から口を挟むなッ!」 バッ!


「いいや、挟ませてもらうよ」 グッ


「マイロ…おまえ…」


「いいから、俺が言ってやるよアラン」 ニコ


「裏切り者の仲間が…なにが言いたいッ!」 ギッ!


ザッツはマイロにも食ってかかったが、マイロの方は意に介さず答えた。


「僕は入学時からずっとアランと共に学び、訓練をしてきた。入学以前のことは知らないが、入学してからの事は、僕はよく知っている」 サッ


「なんだとッ!」 グッ


「まあ落ち着いて、君が入学してから学園内で何をして来たかは知らないが、僕とアランは3回生の今日まで、勉学に励み、剣を振るって鍛えて来た。それこそ学園が休日の時もね。まあ、天候が悪い時はやってなかったけど…それでもほぼ毎日かな」 ニコ


「本当なのジェシカ?」


「うんうん」 コクコク!


話を聞いていたアルテがジェシカに尋ね、ジェシカはうなづいていた。


「そ…それが何か関係があるのかッ!」


「ザッツ、君は3回生の今まで、何をしてたのかな?」


「お…俺は…俺は…」 ググッ


「毎日剣を振ってるかい? 毎日体を鍛えてるかい? 魔力の鍛錬や座学をしているかい?」 ジッ


「あ…ああ…くッ…」 うう…ギュッ!


ザッツは返答に困った。彼はアラン達ほど剣の訓練や魔法の鍛錬、座学など、学園の授業範囲でしかしていなかった。同じクラスの男子と一緒に遊び、試験や演習間近に、訓練や座学などをする程度だったからだ。連絡艇内は静まり返り、マイロの声だけがよく聞こえていた。


「ザッツ、その事を責める事はしない。 周りの環境が、君と僕らとの違いを生み、力の差ができたんだと思う。 まあ、きっかけがなかったと言うわけではないが…」 ニコ


「きっかけ? やはり何かあったんだろッ!」


「ああ、あった。僕は、僕たちはそのきっかけは『天啓』だと思ってる」


「は? 何をふざけた事を…」


「マイロ、あの事は…」


「大丈夫だ、任せろアラン」 ニコ


「何を訳のわからん会話をしてるッ!」


「じゃあ教えてやる。『銀翼クラス』にはなかったが『金扇クラス』はあの日、遠征訓練があったんだ。それも七日間と言う長期遠征訓練、その遠征中にアランと僕達の班ははぐれ、帝都防衛ドローンの攻撃を受けたんだ」


「「「「「 防衛ドローンだとおッ! 」」」」」 ザワザワザワザワ ガヤガヤ!


連絡艇内は急にざわめきたった。 判定ドローンとは比較にならない戦闘能力を持った帝都防衛の要の一つ、自動攻撃システムを持ち、そのボディーには耐衝撃、対魔法防御が施されている最強のドローンだったからであった。


「ジェシカそれ本当ッ!」 ガバッ!


「うん…私達はみんな、もうダメだと思ったわ…」 コクン


「う…嘘だッ! ぼ、防衛ドローンに攻撃を受け無事なわけがないッ! おまえ達は俺に嘘を言ってるんだろッ!」


「嘘じゃないさ…実際、この僕が大怪我を負ってる…」 サスサス


マイロはあの日のことをよく覚えていた。 防衛ドローンに襲われゲガをし、班全員が死を覚悟した時、1人の少女が現れ、防衛ドローンを破壊し助けてもらった事を…


「とにかく、僕達は助かり、そこで出会ったブレードライナー、【レオハルト・ウォーカー】少佐に出会ったんだ。僕達の今があるのは少佐、いや、今は中佐のおかげなんだ」 


マイロはアニスの事は隠し、ブレードライナーになれたのは、森の中で出会った【レオハルト・ウォーカー】中佐のおかげだと話した。 まあ、間接的ではあるが間違いではなかった。


「「(ナイスッ! マイロッ!)」」 グッ!


アランとジェシカはマイロに対し心の中でグットサインを出した。


「【レオハルト・ウォーカー】中佐⁉︎ 帝国のトップエースじゃないかッ‼︎」


「そうだ! だから今の僕らがあるのさ」


ザッツは納得したのか頭をたれ、座席で静かになった。


ポンッ!


『当艇はまなく発進ッ! 全員シートベルトを着用、『ライデン』に帰還する』 ピッ


ヒュウウウウウンンンーッ! シュバアアアアーッ! フワッ! グウウンン!


連絡艇は地面を離れ、まもなくやって来る『ライデン』に合流するため、上昇していった。

          ・

          ・

          ・

ー演習場 「銀翼クラス」野営地ー



パチパチ メラメラ シュウウ シュウウ… パンッ! パチパチ…


開けた空き地に、白いブレードナイト、「アラドAR88」が破壊され炎上していた。その炎上する炎の前に、白銀髪の少女アニスが佇んでいた。


テクテク…スッ…ペタ… パアアアンンッ!


アニスは壊れた「アラドAR88」のボディーの一部に触れた。


「そうか…虚像の神を崇め、人心を惑わし、武器や薬、その神の名も使って人々を襲い王族を攫う。その目的がこの国、いや世界を乗っ取り、人の身でありながら、全てを意のままに操って、私欲を満足させるためだけの偽りの信仰…いや…神の真似事か…」 サッ


アニスは「アラドAR88」に残された、操縦者ゲスパスの残留思念を読み取った。


ポンッ! パンッ! メラメラ…


「『ガーナ神教団』…君らはやりすぎた…神の名は安易に使い、利用してはいけない…君達は、その責任、報いを受けるといい…」 フリフリ…


テクテク ザッ!


アニスはその場から少し離れ、雲ひとつない晴天を仰ぎ見た。


「ダイアナッ! 聞こえたら来てくれるかな 用事ができたッ!」 バッ!


アニスがそう叫ぶとその大空に純白の魔法陣が一瞬で現れ、光の柱が地表に伸びて来た。そしてその柱の中から、1人の美少女が現れた。


パアアアンンッ! シュワアアアアーッ!  シュウウンンッ!


「お呼びですか? ジオ…いえ、アニスちゃん」 サッ!


「ん、ちょっと頼まれて欲しいんだ」 ニコ


アニスの前に現れたのは、この世界、異次元偽世界「アーク」の最高神、女神【ダイアナ】だった。


「アニスちゃんの頼みですか、何なりと、全て叶えて差し上げます」 スッ


「ん、最高神ダイアナ」 ザッ!


「 はッ! 」 サッ!


「『べスター.ファング』の発動準備をお願いします」 ニコ


「 へッ⁉︎ 」


アニスの突然の申し出に、この世界の最高神、女神ダイアナは驚きのあまり固まってしまっていた…





いつも読んでいただきありがとうございます。

次回もでき次第投稿します。

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