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第177話 ニールの落とし物とEG-6

-帝都学園 女子寮棟横の空き地ー


パチパチ メラメラ カタン ボウッ メラメラ…


ハグハグ もぐもぐ ゴクン 


「美味しいいーッ!」 パクッ! もぐもぐ


陽が傾き、空を赤き染めた帝都学園女子寮棟横の空き地で、焚き火を前に小さなニールがアニスの用意した晩御飯を食べていた。レイラは事務局に行ったまままだ帰って来てはいなかった。


パク パク ハグハグ ゴクン!


「ふううッ! 美味しかったあーッ!」 ポンポン


スッ! カチャ…


「はい、ニール、マテ茶です」 ニコ


「ありがとうアニスッ! これ、ものすごく美味しかったよッ!」 ゴクン


今日の晩御飯は、肉団子のソース和え、いわゆるミートボールとコーンスープ、白パンとサラダというシンプルな物だった。小さなボール状の肉料理は、ニールには好評だった。


ゴクン カチャ


「ん〜ッ!お腹いっぱいッ! アニスッ! ごちそうさまッ!」 ペコ


「ん、お口にあって良かったです」 ニコ カチャカチャ


アニスは夕食の片付けをしながらニールに尋ねた。


「ねえ、ニール」


「なに?」


「あなた、ここで何してたんですか?」


「何って……ああーーッ!」 ババッ!


ニールは何かを思い出したのか、いきなり勢いよく立ち上がった。


「ん?何だったんですか?」


アニスがニールに聞き直すと、ニールはいきなりアニスに駆け寄り、アニスにお願いをした。


トトトッ! 


「アニスお願いッ! 私と一緒に探して欲しい物があるのっ!」 ババッ!


「わッ!って、何を探すんですか?」


「うう…リュック…」


「リュック?(ああそう言えば、ニールは背中に小さなリュックを背負ってたっけ)」


「うん…無くしちゃったの…多分、演習場のどこかだと思うんだけど…」


「えッ⁉︎ 演習場のどこかなの?(うわあ…またどえらい所で…)」 あら〜


「お昼に一度演習場に戻って、私達の準備棟辺りからずっと探してるんだけど、見つからないの…」


「大事な物なんですか?」


「うん、リュックの中にね…」 モジモジ


「ん、じゃあ、探しに行こうか」 サッ!


「いいのッ!」 パアアッ


「ん、ここにいても退屈だし、それに…」


「それに?」


「それに、ニールは大切な友達だからね」 ニコ


「アニス〜…うう…ありがとう〜…」 グス… ガバッ!


ニールは泣きべそをかき、アニスに抱きついた。


「で、おおよその検討はついてるのですか?」


「うん…たぶん、マイヤー様と落ち合った場所辺りだと思うの…」


「ベルギットと?…ああ、あそこか、私が野営してた所か…」 ふむ…


「え? アニスはあそこで野営してたの?」 ピク


「ん!」 コクン


「や、野獣に遭わなかったの?」


「野獣? なにそれ? 見てないし聞いてないよ」


「アニスって凄いね、普通はみんな、野獣が怖くて、演習場内ではチームを組んで野営する物なのよ!」


「ふ〜ん…で、野獣って何?」


「本当に知らないのね、野獣は夜行性の猛獣で、時々人だって襲うの、危険なヤツなのよ!」


「よくそんな危ない獣が学園の演習場なんかにいますねえ、怖くないのですか⁉︎」


「演習中は仲間もいるし…教師や判定ドローンが補佐してくれるの!」


「ん、なるほど…あの、入口にいたヤツか…確か『EG-6』だったかな?」


「そうッ それッ!」


「でも、教師も判定ドローンも、今はいないんでしょ?」


「うッ…いない…どうしよう、怖くて行けないよお」 ブルブル


ニールは、夜行性の猛獣の事を思い出し、小刻みに震えていた。


「ニール、どうしましす?」 ニコ


「うう…夜は奴らがたくさんいるのよ、危険だわ」 バッ


「危険ですか…じゃあ、リュックは明るくなってからにします?」


「どッ…どうしよう…あれがないと…」 う〜…


「余程大切な物なんですんね」 ニコ


「ア…アニス?」


「私が探してきます、貴女はここで待っていてください」 サッ


「え⁉︎ でも…」 うう…


「私なら大丈夫、それに1人の方が動きやすいですから、ねッ!」 ニコ


「アニス〜」 ギュウウーッ!


「はいはい、では探してきます」 よしよし ナデナデ


「ありがとう、リュクはね、このくらいで色は薄いピンク色の…」 サッサッ…


ニールはアニスに自分のリュックの特徴を、両手を使い説明した。


「ん、解りました。じゃあここで待っててね」 シュンッ! シャッ!


そうい言うと、アニスは一瞬でニールの前から姿を消した。


「え! き、消えた…凄い…」 ポツン  ヒュウウウ…


ニールは女子寮棟横の空き地に1人、焚き火を背に取り残されていた。

          ・

          ・

          ・

シュッ! シャッ シャッ タンッ! ババッ! シュンッ! バババーッ!


アニスは高速で演習場に入り、そのままの速度で、森の中の木々を難なく分け進んでいった。 途中、ニールの言う様に、野獣らしき生物を数体確認できたが、アニスはそれらを無視して、野営をしていた場所に急いで向かった。


バッザザアーッ! トト タンッ シュウウー…


アニスが野営地に着いた頃は陽も既に落ち、辺りは真っ暗になっていた。


「えっと…ここら辺りかなあ?」 キンッ!

 

アニスの両眼が一瞬金色に輝き、アニスの目にはまるで昼間のように、闇夜の野営地跡辺り一帯が、鮮明に見えていた。


テクテク キョロキョロ テクテク キョロキョロ…


「ん〜… 見当たらないねえ…」 テクテク サクサク…


野営地周辺を歩き回り、随分探し回ったが、ニールのリュックは見つからなかった。


「ん〜、此処じゃなさそうだね…」 ポリポリ


ガサッ! ガサガサッ! ブオン!


その時、アニスの背後の草むらが揺れ、赤い一つ目の何かがそこにいた。


「ん? なんだろう」 スッ


ババッバッ! ドンッ! ピッ ピッ ピピッ!


『正常デス 問題アリマセン』 ピッ


「ああーッ! EG-6ッ!」 タタタ


そこに現れたのは、交流戦専用判定ドローン、EG-6が丸い球体の真ん中の赤い一つ目でアニスを見ていた。アニスは草藪から現れたEG-6に駆け寄って行った。


「ん、こんな所でどうしたんだい君は?」 ペチペチ


アニスはEG-6の丸い球体のボディーを軽く叩いていた。


『正常デス…ビクトリアス様ノ身ノ安全ヲ御守リスルノガ最優先デス』 ピッ


「ん? ビクトリアス様? 身の安全? なんだ、やっぱり自我があるんじゃないのか?」 ペチペチ


『ビクトリアス様ハナゼココニ来タノデスカ?』 ピッ


「えッ⁉︎ 会話が出来るじゃないか! 凄いぞEG-6ッ!」 グッ


『ビクトリアス様、質問ノ解答ヲ!』 ピッ


「そうだねEG-6、探し物だ! これ位のリュックを見なかった?」 サッ!


アニスは両手で、ニールのリュックの大きさを表現した。


ピッ ピポピポ ピピ ピコン!


『拾得物ノ中ニ、ソレニ該当ト思シキ物ガアリマス。見テミマスカ?』 ピッ


「うん、お願い出来るかな? EG-6」 コクン


『了解シマシタ』 ブン! カチャ パカッ! ウイイイイ


EG-6の球体下部が開き、トレーに乗った拾得物が出てきた。 それは紛れもなくニールが無くしたとされる薄ピンク色の小さなリュックだった。


「ん、それそれ、ありがとうEG-6! 拾っておいてくれたんだ!」 ニコ


『ドウイタシマシテ、ビクトリアス様』 ピッ ブオン!


「ん〜…ねえEG-6」 テンテン


『何デショウカ、ビクトリアス様』 ピッ


「その、ビクトリアス様って言うの、変えられないかな?」


『可能デス、ビクトリアス様』 ピッ


「ん、では今後、私の事は『アニス』って呼んでほしいな?」


ピッ ピコ ピポピポ ピコン!


『登録シマシタ、コレヨリ、ビクトリアス様ノ名称ヲ『アニス』ニ変更、実行シマス』 ピッ


「ん、よろしくねEG-6」 ニコ テンテン!


『コチラコソ、アニス』 ピッ


「うんうん、これこれ、こう言うのがいいんだ!」 ふふん!


アニスとEG-6が、暗闇の中でそんなやりとりをしていた時、森の中から雄叫びをあげて、一体の猛獣が現れた。


グヲオオーッ! バサバサ ダン ダン! ガアアアーッ!


「ん、今度は何だ?」 ジッ!


ピッ ピコン!


『警告!『Lクラス』ノ猛獣デス、危険度ハ『A』 大型ノ野獣、肉食獣【グリズベア】凶暴デス』 ピッ


そこに現れたのは、身長は有に3mはある大型の野獣で、その目は赤く見開き、両腕を上げアニスを見ていた。


「ん、なんだアレ…EG-6、アイツ、なんか私を見ているようだが…私に用か?」


『危険デス、肉食獣【グリズベア】ハ、アニスヲ捕食対象ト見テマス。早急ノ退避ヲ進言シマス』 ピッ


「ん? 捕食? 私を食べようとしてるのか…大丈夫かアイツ?」 スッ!


『イエ、ムシロ アニス、アナタノ方ガ大丈夫デスカ?』 ピッ


「ん? なんで? ただ大きいだけの生き物じゃないか」


『イヤ、大キイトカ、ソノヨウナ物デハナイト思ウノデスガ…』 ピッ


「ん、そうなのか…あッ、こっちに来た」


ダンダンッ! ドタドタ! ガアアアーッ!


グリズベアは雄叫びを上げ、アニス達の方に走り出してきた。


「ん、仕方がない、大人しく森に帰ってもらおう」 チャキ ググッ


アニスは腰を落とし、腰裏の神器「アヴァロン」に手をかけた。それを突進してくるグリズベアに向けようとした時、アニスの前にEG-6が立ち塞がった。


ガシュン ガシュン  ピピッ! ヴォン!


「ん? EG-6?」


『アニス ハ下ガッテクダサイ アノ魔獣ハ、私ガ対処シマス』 ピッ


「いいの? EG-6」


『問題アリマセン、オ任セクダサイ』 ピッ


「うん、やっぱり会話が出来る事はいい事だね」 うんうん


アニスも気づいていなかったが、EG-6が、アニスと会話をする度に、話し方やその内容が流暢になっていった。


ガアアアーッ! ドタドタッ! ブワアアッ! バッ!


グリズベアがEG-6のすぐ前まで迫り、邪魔だといった感じで、鋭い爪のついた両手を振り上げた時、EG-6が動いた。


『モードチェンジッ!』 ピッ ビコッ!


ウインッ! シャカシャカッ! ガシュンッ! ピッ ビュンッ!


ガシイイッ! ドンッ! シュウウ…. ピッ ピッ ピッ


グワアアッ⁉︎ ガッ!グルルルッ!  ググッ!


「わあッ! EG-6ッ かっこいいじゃないかッ!」 ババッ!


それは一瞬の出来事だった。 魔獣のグリズベアが鋭い爪を持った両腕を、アニスの前に立ちはだかったEG-6に 振り下ろした時、球体だったEG-6が変形し、グリズベアの両腕を受け止めたのであった。アニスは姿が変わったEG-6に感動していた。


『アニス、人型変形、Bタイプデス』 ピッ ググッ!


球体だったEG-6は、瞬時に身の丈3.6mほどの、人型ドローンへと変形し、その両腕でグリズベアの両腕の攻撃を受け止めていた。


「うんうん! そっかあ、人型変形か…これは格好いいッ!(これは気がつかなかった! よしッ今度、アウシュレッザで試してみよう)」 ふふふ!


ガルルルッ! ガアッ! ガアッ! ググッ ググッ!


『アニス、何カ考エテマスネ』 ピッ ググッ ググッ!


「ん? なんでもない、なんでもない、気のせいだよ」 ニコ


『ソウデスカ? デハ魔獣ヲ撃退シマス』 ピッ ヴォンッ!


ピッ バリバリバババーッ!


グギャアアアーーッ! ババッ! ドダダッダダッ! ダダダーッ! ガサガサガサ…


魔獣を撃退するために、EG-6は、その両腕から、高電圧の電撃を放った。グリズベアはその電撃を受け、たまらずその場から森の奥の方へ逃げて行った。


「ん、お見事、流石はEG-6、魔獣を殺す事なく撃退するとは…」 ニコ


『当然ノ事デス、私ハ、アニスノ無事ガ最優先デス』 ピッ ガシュンッ!


「ん、しかし、人型かあ…んッ⁉︎ …これは…」 ピク!


『アニス、ドウカシマシタカ?』 ピッ


「ああ…ん、なんでもない、ありがとうねEG-6ッ!」 タンタン!


『ドウイタシマシテ、元ニ戻リマスッ モードチェンジ! 球体形』 ピッ


ウインッ! シャカシャカッ! キュウン! シュウウウウ…


EG-6は、人型から球体へと変形し、また元の交流戦専用判定ドローンに戻った。


ピッ ピッ ピッ


『正常デス 問題アリマセン』 ピッ


テクテク スッ!


「ん、やっぱり君は凄いね」 ペチペチ


『アニス 程デハ無イト思イマスガ?』 ピッ


「ん? そうかな? そうでもないと思うんだけどなあ…(私は変形なんかできないしなあ…)」 うん…


ピッ ピッ ピコ ピピッ! ヴォン!


「さ、ニールにこのリュックを届けなきゃね」 テクテク


ピコ ピピ ピッ!


『デハ、私モ付イテイキマス』 ピッ


「ん、良いけど、EG-6、私に付いて来れる?」


『アニスノ高速移動パターンハ計算済ミデス オ任セクダサイ』 ピコ


「では、EG-6、いくよッ!」 ググッ ババッ! シュンッ!


『アニス、了解デス!』 ウィイイイインンッ! バシュウウウーーッ!


アニスは高速移動を、EG-6は、小型スラスターを全開にして、闇夜の演習場を後にした。

          ・

          ・

          ・

ー帝都学園 女子寮棟横の空き地ー


パチパチ メラメラ カタン ボウッ メラメラ…


人気にない女子寮等の横で、ニールは一人焚き火の前で、アニスの帰りを待っていた。


「うう…怖くない怖くない…」 ビクビク


ガサガサッ! ザザアーッ


「きゃあッ! なになにッ!」 ババッ! カチッ ビシュウウーッ! ブオン!


ひとりぼっちで居たニールが、風で揺れただけの草藪に反応し、小型ライトニングセイバーを起動し、怯えていた。


「何だ、風が吹いただけか…アニス〜…早く帰ってきてよおお…」 グス…


ニールは一人、焚き火の前で、半泣きの状態でアニスを待っていた。

          ・

          ・

          ・

ー演習場 出口方面付近の森林内ー


シャッ! シュンッ! タタタ ダッ! タンタン ババッバーーッ!


アニスは来る時よりも早く、森の中を高速移動していた。


「ふん ふふん♪ よっと! はッ! ほいッ!」 ババッ! シャッ! シュンッ!


シュゴオオオーーッ! バッ! バッ! ヒイイインッ! バウウウーッ!


ピッ ピピ ピコピコ ビーッ! 


『右30° 立木 左、右、右ッ! アニス、サラニ加速ッ! スラスター出力13%アップ、下、左ッ! 上方向16°ビッチ上ゲ、加速30秒』 ピッ ババッ! シュバアアーッ!


アニスの高速移動に、交流戦専用判定ドローンのEG-6は、宣言通り、アニスの高速移動に付いていった。


「ん? 凄い凄い、EG-6、やるじゃないか」 ニコ シャッ! シュンッ! 


アニスは高速移動しながら、背後からついてくるEG-6の様子を伺っていた。それを見てアニスはさらに加速した。


ピッ ピピ ピコピコ ババッバーッ! シュンッ!


『アニスノ移動速度サラニ上昇、スラスター最大噴射、20秒ッ!』 ピッ ヒイイインッ! バシュウウウーーッ!


ビュウウウーーッ! ババッバーーッ!


アニスとEG-6、一人と一体はあっという間に演習場を出て、そのまま帝都学園女子寮棟まで移動して行った。

          ・

          ・

          ・

ー帝都学園女子寮棟 横の空き地ー


パチパチ メラメラ 


「うう…まだかな まだかな…」 ソワソワ…


ニールは焚き火の前で、アニスを待っていたその時、物凄い強風と、衝撃波がその場を襲った


ビュヲオオオーッ! バババアアーーッ!


「きゃああー! なになになにいいーッ!」 バサバサバサーッ!


ザザザーーーッ! タンッ! スタッ! ファサアアーー…


「ん、ただいま、ニール」 ニコ


「へ? あッ!アニスーッ!」 タタタッ! ババッ! ガバッ ギュウウーッ


ニールはそこに現れたのがアニスだと分かると、涙目で駆け出し、アニスに抱きついて行った。


「ニールッ!…遅くなりました、ごめんね」 ギュウウッ! ナデナデ


「アニスッ! アニスーッ!」 わーん!


「はい、泣かない泣かない」 よしよし


「うん…それで…どうだった?」 グス…


「ん、はいッこれ!」 サッ!


アニスは薄ピンク色の小さなリュックをニールに見せた。


「ああッ! ニールのッ! ニールのリュックッ!」 ババッ! ガシッ!


ニールは勢いよく、アニスの持っていたリュックに抱きつき喜んだ。


「よかった…間違いなさそうですね」 ニコ


ニールがリュックを大事そうに抱えたその時、演習場方面から音が聞こえてきた。


ゴゴゴ…


「ん、やっと追いついたか…」 ふッ


「アニス?」 うん?


それはいきなりそこに現れた。


ザバアアーッ! ドドドドッ! バシュウウウーーッ!


「きゃああーッ!」 ガバッ! バサバサバサッ!


「ん! 到着したか…」 うん… バサバサッ!


ヒュウウウンン…… バシュウウウ… ピッ ピッ ピコ!


『目的地ニ到着、アニス、アナタノ移動速度ハ異常デス。私ノ移動速度ヲ遥カニ超エテイマス』 ピッ


シュウウ… シュウウ… ガシュンッ! ヴォン!


「ええッ! これって、判定ドローン? でも何で?…」


「ん、付いてきちゃった」 えへ


「ええーッ⁉︎  判定ドローンが? 何で?」 ババッ


「ん、何でだっけ? EG-6ッ!」 クルッ!


『アニス、貴女ヲ守ルタメト、進言シマシタ』 ピッ


「だってさ、ニール」サッ


「なんで…なんで判定ドローンが喋ってんのよおおーッ!」 ババッ!


ニールは判定ドローンがアニスと会話をしているのを見て、その場で叫んでいた。


「ん、だってさ EG-6ッ!」 うん?


『正常デス 問題アリマセン』 ピッ


アニスとEG-6の一人と一体は、ニールの言動に、淡々と答えていた。





いつも読んでいただきありがとうございます。

次回もでき次第投稿します。

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