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第160話 アニスとレイラvs不審者とドローン

ー4回生用訓練棟 訓練場ー


ボウウボウッ! メラメラ  パチパチ… ガシュンッ! ピッ『ピポ』


激しく炎を上げ燃え盛っている場所に、5台の暗殺型対人戦闘ドローンが集まって、周辺を探査し始めた。アニスとレイラの2人を探していたのである。


ピッ ピッ ガシュン ガシュン 『ピピポ!』 ピコ カシュン!


「《バーゼル.グラン.リッパー!》」 ザシューッ! ピシイッ! ドオオーーンッ!


ピッ!『ビビガアアーッ!』 ボンッ! ドガアアアーーンッ! バラバラ! 


炎の周りにいた一台の暗殺型対人戦闘ドローンR-32が突然、袈裟斬りに切られ爆発四散した。


シュンッ! スタッ ファサ…


そこに、神剣「デザートシーゲル」を構えたアニスが、スカートを靡かせて現れた。


「ん、また君か、今度は大勢できたんだね」 クルッ! チャキッ!


大破した一台のドローンを背に振り返り、他の4台のドローンに対し神剣「デザートシーゲル」を構え直した。


ピッ ピコピコ ヴオンッ! 『ビーッ!』 ガシュンッ!


「アニスちゃん下がって!」 ジャキンッ!


アニスが1台を破壊し他の4台に構え直したそんな時どこからともなく、レイラの声が聞こえてきた。


「ん!」 シュンッ!


アニスは咄嗟にその場から消え、退避した。


「んふ♡ 照準マーク弾倉シェルタイプIIIスリーHEAT弾ジャケット装填…チャージ完了…発射ショット」 カチッ!


フィイイイイイーッ! バウンッ! シュバアアアアアーーッ!


『ピッ ピポッ!』 ヒュイイン! 『ビーーーッ!』


ドカアッ! ドゴオッ! ギュワアアーーッ! ドオオオオオンンンッ!


「え⁉︎ うわああッ! 来るなあーッ!」 グワアアアーンッ! バアアアーーッ!


レイラの撃った重狙撃スナイパーフォトン銃の弾は、一台のドローンを貫通し、その背後にいたもう一台にヒット、2台はまとまって吹っ飛び、自分達の隠れ潜んでいる主人のいる森へと飛んで爆散した。


「ふふ♡ 2台ロスト…」 ジャキンッ! シュウ〜 


「うわあ…なんだあれ? 一度に2台も…」 シュンッ! スタッ


「あら、アニスちゃん♡ お帰りなさい」 ニコ


アニスはレイラの位置を確認すると、彼女の側に現れここにきて、レイラのフォトン銃の腕とその威力に驚いた。 2人は最初、ロケット弾攻撃を受けた瞬間、示し合わせたように、アニスは上空へ、レイラは後方の森の中に《縮地》を使い退避し、今回の反撃に出たのであった。


ボウンッ! メラメラ パチパチ モクモク…


「う…うう、なんてやつらだッ!」 ムクッ! ヨロヨロ


森に潜んでいたその男は、ドローンの爆発に巻き込まれて、よろけていた。


「くうッ! すでに3台が…こうなればッ!」 ババッ!


その男は両手を上げ、再びアニス達を襲う人形達を出した。


「出し惜しみはなしだッ! 全機いけえッ!」 バババッ! ヴオンッ!


ドンドン! ダンドンッ! カシュンッ! ガシャンッ! ビヨンッ! 


ピッ ピピ 『ピコピコ! ピピ!』 ピッ 『ビーッ!』 カシュンッ!


そこには暗殺型対人戦闘ドローン7台とさらに大きめの1台、合計8台の新たな暗殺型対人戦闘ドローンが出現した。なんと、この男も次元格納庫を持っていたのだった。


「ははは! そうだッ! 目標はあの女ッ! レイラだッ! あの女さえ殺れればそれでいいッ! 隣の『転入生』もまとめて殺ってしまえーッ!」 ババッ!


ヴオンッ! 『『『『ビビーッ!』』』』 ガシュンッ! ダダダッ!


男の命令を受け、新たに現れたドローン達は、アニスとレイラに向け、走り出した。


ダダダ カシュン カシュン ピピ ピッ ピッ 


「ん、なんか増えたよ」 ジッ


「そうね…アニスちゃん、どう?」 ニコ


ガシュン ガシュン ガシュン ピッ ピッ ブ〜ン 


「ん〜…全部いけそうだけど、5台?」 う〜ん


「んふ♡流石ね、じゃあ私も同じく5台で…ね」 パチッ! ニコニコ


レイラはアニスをウインクをして微笑んだ。


ガシュン ガシュン 『ピッ! ピコピコ!』 ガチャッ! タタタタッ!


ドローン達は総勢10台になり、一斉にサイレンサー付きのフォトン銃を構え射撃を開始した。


「「 きたッ!」」 ババッ! シュシュンッ!


再び2人はドローン達の迎撃のために、銃弾を避けながら高速移動で別々に動き出した。


シュンシュシュッ! バッ ババッ! 


「じゃあ、いくよッ!」 シュキンッ! タタタッ!


ピッ! ピピピ 『ピコ! ビーッ!』 ジャキンッ! ブオンッ! ブンブン!


ドローン達は急接近するアニスに対しフォトン銃を止め、両腕を出しライトニングセイバーを振り回してきた。


「ん!《縮地》帝級迎撃剣技ッ!《バーゼル.グラン.リッパーッ!》」 シュンッ!


キュアンッ! シュッ! パッ! シュバアアーーッ! ザンッ!


アニスはドローン集団の中に突入し、高速剣技を用いて神剣「デザートシーゲル」を振り抜いて行った。


カシュン ピッ!『『『 ビビーーッ⁉︎ 』』』 ザシュンッ! ズバアアーッ!


ドンッ! ドンッ! ドガアンンーーッ! ボウンッ! バアアアーーッ メラメラ


いきなり、先頭にいた3台の暗殺型対人戦闘ドローンが切り崩され、その場で爆発し動かなくなった。


ザザーッ シュンッ! ババッ!


「ん!神級剣技ッ!《エイン.スラッシュッ!》」 シュバッ! ザザンッ!


ピッ! カシュン!『『ビーーーッ‼︎』』 ズバアアーッ! ドオオオオンンンッ!


アニスは高速剣技、一撃目で3台を仕留め、直ぐにバックターンをし、二撃目の神級高速斬撃で直ぐ側の2台を切り裂き、5台の暗殺型対人戦闘ドローンを一瞬で破壊、爆散させてしまった。


シュウウンンッ! ザザーッ! タンッ ファサア〜


ドローン集団中央から駆け抜け少し離れた位置に、高速移動の勢いを殺し剣技を終了して、セミロングの青みがかった銀髪と帝都学園の制服のスカートを靡かせたアニスがそこにいた。


「ん、まずは5台…」 ビシュッ チャキ… ヒュウウウ…


アニスの高速攻撃を見ながら高速移動したレイラは、ドローン集団の真横までやってきていた。


「凄いわアニスちゃん、もう5台も…(先制攻撃で、相手の先頭を潰す。それによって相手集団の足を止める戦法、教本どうりね)」 コクン… ザッ! バッ バッ!


ヴアン! シュンッ! ジャキンッ!


レイラは絶好の攻撃位置に着くと、再び次元格納庫より武器を取り出した。そう、重狙撃スナイパーフォトン銃の「イーグルアイSRF/L115A1Mk4」であった。 彼女は魔法やライトニングセイバーも使えるのだが、今回の相手、「暗殺型対人戦闘ドローンR-32」は対魔法装甲があるため、魔法やライトニングセイバーでは倒せない、そこで実体弾を撃つことができ、ドローンの装甲を撃ち破ることができるこの銃を取り出した。


「んふ♡ コレと…アニスちゃんには見せちゃおうか、私の切り札…」 スッ!


レイラは、自身の左手に重狙撃スナイパーフォトン銃を持ったまま、右手を頭上に伸ばした。


「ふふ、久しぶりに全開ね、『キャリバーッ!』」 キュンッ!


ヴオンッ! ヴオヴオンッ! チャキチャキッ! チャッ チャッ!


その瞬間、レイラの周りには重機関フォトン銃「マウザーPPK/20mmM61」が12挺、異次元格納庫より出現した。空中にレイラを守るように静止し、彼女の意のままに動き出す。レイラが手に持った重狙撃スナイパーフォトン銃をドローン集団に向けると、12挺の重機関フォトン銃もそれに同調し、銃口を同じように向けた。


「んふ♡ 照準マーク標的総攻撃オールアウトAPI装填アンチアーマー…チャージ…発射ショット」 カチ!


ヴォムッ! ドバババーッ! ドウンッ! ドウンッ! バムバムッ!


13もの銃口から凄まじい数のAPI弾、焼夷徹甲弾が残ったドローン集団に襲いかかった。


シュバババババアアアーーッ!


ピッ クルッ! ピッ! 『『『ピッ ビーーーッ!』』』 カシュンッ!


ドガガガッ! ババッバンバン! ドンッ! ボゴンッ! ドオオオオオンンンッ!


アニスの攻撃より生き残ったドローン集団は、この凶悪な機関砲弾の雨にさらされ、4台の暗殺型対人戦闘ドローンは、瞬時に鉄屑となり、爆発していった。 ただ1台、大きめの戦闘ドローンのみ、この攻撃に耐えて残っていた。


ガシュンッ! 『ビゴッ!』 ブオムッ! ピッ ピピ


「あら、1台頑丈なのがいるのね…」シュウウウウウ… シュンッ! シュシュンッ!


レイラは撃ち終わった重機関砲12挺を次元格納庫に戻し、生き残った大型の戦闘ドローンを見た。そこにアニスも現れる。


シュンッ! タタタ テクテク


「ん、お姉ちゃん、アレ硬そうだね…」 スッ


「ええ、どうしましょ?」 


アニスとレイラは大型のドローンを前に相談していた時、森の中の男は呆然としていた。


「な、何なんだよ! レ、レイラがあんなに強いだなんて知らないぞッ! しかもあの転入生! アイツはもっとやばいッ! 何が『普通の貴族令嬢』だッ! はっきり言ってバケモンじゃねえかッ‼︎」 プルプル


男にとってこれは大誤算だったのであろう、『学園の生徒を帰し、人気のなくなった学園内で公爵令嬢であるレイラの抹殺』、それがどうだ、仕掛けたドローンは1台を残し全滅、レイラは予想以上に強く、またその際に居合わせた転校生の女生徒はさらにその上をいく強さなのだ、驚かない方がおかしかった。


「クク…まだOX-11が残ってる…アレならきっと…」 ググッ


OX-11 対人戦闘ドローン


全高 3.85m

全幅 2.43m

装甲 対魔法耐性装甲改

武装 フォトン銃 サイレンサー付き x2

   ライトニングセイバー x2

   局地専用ロケットランチャー x1

   対人兵装 Sマイン x1


量産機ではなく、OX-11はこの男の家の完全オリジナル機、暗殺型対人戦闘ドローンをベースに改良を加えた戦闘マシーンである。当然、この男の命令以外受け付けない戦闘ドローンである。


「いけえーッ! OX-11ッ! アイツをッ アイツらを抹殺せよッ!」 ババッ!


『ビビーーッ!』 ブオンッ! ガシュンッ! ガシュンッ! ダンダンダンッ!


OX-11は主人である男の命令を受けると、そのボディーにある一つ目を赤く光らせ、アニス達に近づいていった。


「ん、なんか怒ってるみたいだね」 


「ええ、というよりも、私たちを殺る気、満々ってやつかしら」 はあ〜…


ガシュンッ! ガシュンッ! ガチャッ ウインッ! ダダダダッ!


OX-11はアニス達に接近しながら、局地用ロケットランチャーからロケット弾を撃ち出してきた。


シュシュッシュウウウウウーッ!


「アニスちゃんッ!」 ババッ! シュンッ!


「ん!」 コクン ババッ! シュンッ!


2人はドローンのロケット弾攻撃を見て、二手に高速移動で分かれた。


シュシュワアアアーーッ! ドンドンッ!ドガアアンーッ!


「全く、無茶苦茶ね、」 グイッ! ピッ カチッ! ヴオムッ!


シュワアアアアーーッ! ガインッ!


「あら、やっぱり効かないわね…」 タタタ ガチャン!


レイラは高速移動しながら、重狙撃スナイパーフォトン銃を撃ち込んだ。しかし、OX-11にはその重装甲で彼女の撃った弾は弾かれてしまった。


ガシュンッ! ガシュンッ! ガチャ! タタタタタッ!


OX-11は、レイラに対してフォトン銃を乱射し始めた。だが、レイラはそれを余裕で交わしていく。


「う〜ん、どうしようかしら…えッ⁉︎」 タタタ ババッ!


レイラがどう攻めようか悩んでいた時、視界にアニスの姿が現れ、OX-11を攻撃し始めた。


シュンッ! タタ スタッ!


「ん、君はすごく硬いけど、コレは防げないよね」 ニコ


『ビゴッ! ビビボウッ‼︎』 ガシュンッ! ウインッ! ウインッ! ブオンッ!


アニスはOX-11の頭上に現れ、その頭の上に舞い降りた。そして、右手をその頭に乗せ魔法を放った。


「《イグニ.グラン.バーストッ!》」 キュインッ! ドババババアアアーーッ!


『ビゴオオオオッ!』 ガシュンッ! ガシュンッ! ガタガタ! ボンッ! パンッ!


アニスの魔法は易々とOX-11の対魔法耐性装甲を貫き、彼の頭脳を焼き切っていった。


「ん、じゃあねッ」 シュンッ! ババッ!


『ビゴッ! ビゴオオオオッ!』 ガシュンッ! ドオオオオオンンンーッ‼︎ バラバラ…


アニスがOX-11の頭から離れた瞬間、OX-11は雄叫びのような機械音を上げ、爆発四散していった。


「ア…アニスちゃん…凄い…」 ザザーッ スタッ


シュン スタッ! テクテク ピタッ


ボウンッ! メラメラ パチパチ パ! ポンッ! モクモク…


燃え盛るOX-11を、アニスはじっと見ていた。


「なッ!(バッ! 馬鹿なあああッ!)」 ババッ!


一部始終を見ていた男は、声を殺し、頭の中で叫んでいた。


「(何だあの転入生はああッ⁉︎ 当家最強のドローンだぞッ! 何故破壊できるッ⁉︎ 何が起きたのだああッ⁉︎)」 ガクガク ブルブル ガクン タラ〜…


男は身動きできず、その場に膝を着き呆然としていた。


タタタッ ガバッ! ギュウ!


「アニスちゃんッ! 凄いよ! なんて強さなの!」 ギュウ!


「うわッ! お、お姉ちゃんッ‼︎」 ギュウ!


レイラはアニスに駆け寄り、燃え盛るOX-11を見ていた彼女に抱きついた。


「怪我はない?」 ジッ! スッ サワサワ


「ん、大丈夫だよ、お姉ちゃん」 コクン


レイラの心配をよそに、アニスは答えた。そして2人はある一点を見つめた。


「アニスちゃん…」 ジッ!


「ん、いるね」 ジッ!


スタッ! テクテク コツコツ ブオンッ! ビシュウウウウーッ!


アニスとレイラの2人は、近くの森に近づいていった。その時、レイラは実戦用ライトニングセイバーを片手に起動させて近づいていく。


「「 ここよ(だね)」」 ザッ! 


2人は森の側に足を止め、レイラは、そこに潜んでいるであろう人物を名指しした。


「いるのは分かっています。出てきなさい!【ブラット】先生ッ!」 


「ん、(やっぱりそうか…)」


ガササッ ガサガサ、 ザッ! スタッ!


「やっぱり、貴方だったのね…」


森の中から現れたのは、帝国学園4回生「白銀聖龍クラス」の担任教師、【ブラット・フォン・アンブローズ】だった。


「ふん、よく私だと気がついたな?」 ガサガサ ザッ! ザッ! ピタッ!


「あら、イヤでも分かるわ」 ふん


「なにッ!」 ググッ


「だって、今、ここ4回生の室内訓練棟、その訓練場に入れるのは、担任教師と学園長のみ。私でないのなら貴方か学園長、だが、学園長は教頭先生方とお話し中です。途中、抜けられるのは貴方と私のみ、そういう事です」 ニコ


「ウググッ 詰めが甘かったか…」 プルプル


「ブラット、貴方は教師として大変優秀なのに何故こんなことをしたのですか?」


「ふッ 何故だと? そんなことも忘れたか!」


「私、何かしたかしら?」


「惚けやがって、あれだけ大勢の前で恥をかかせた事、私は忘れんぞッ! 絶対に許さん!」 ググッ


ブラットはレイラを睨み、答えた。


「ん、何かあったんじゃないの?」 


「何かしら…さっぱりだわ」 フリフリ


「惚けやがってえ〜 ひと月前の晩餐会のことだあッ!」


「ん、晩餐会?」


「ひと月前…ああ、ちち…じゃない皇帝陛下の誕生会のことかしら」


「そうだッ! お前はそこで私のさそいを、求婚を断ったッ! あんな大勢の前でだッ!」


「ん? いや、普通、相手が気に入らなければ断ってもいいんじゃないか?」


「ああ、それね、アニスちゃん」


「ん?」


「通常、晩餐会でのそういう申し込みは、いやでも一度は受けるの、断っちゃいけないしきたりなんだけど…」


「そうだッ! だが、お前はそこで、皇帝陛下の前で思いっきり断ったのだッ!」


「うわああ、それは大恥だねえ…」


「でもね、アニスちゃん、この男も悪いのよ」


「私のどこが悪いというのだ!」


「だって貴方、その晩餐会中に、他の貴族令嬢も口説いてたじゃない」


「うわああ、こいつも最低だな…」


「なッ! そんな物はどうでもいいのだッ! 女は男の言うことを聞いておればいいッ! だがお前は俺に逆らったッ! 俺に恥を欠かせたんだここで抹殺してやるッ!」 ババッ


「レイラお姉ちゃん、こいつはダメだ、早く捕まえて出すとこに出さないと危ない」グッ


「そうね、アニスちゃんの言うとうりだわ」 ザッ!


「ふん、お前達に捕まるもんかああーッ! 死ねええッ!」 シュキンッ! ババッ!


ブラットはいきなり腰にある剣を抜き、アニス達に切りかかってきた。


「ん!」 シュンッ! ギイイインンッ! ドスッ!


「うわあッ! ウググ… き、貴様…」 ドサッ!


「ふうう…」クルクルクルッ! シャキンッ!


ブラットの剣撃を、アニスは腰裏の神器「アヴァロン」を抜き弾いて、さらに肘当てを彼の鳩尾に当て気絶させた。


「アニスちゃん、ありがとう…」


「とりあえず、ブラット先生は学園長に引き渡した方がいいですね」


「そ、そうね…馬鹿な人、こんなことをすれば自分だけじゃない、家族、親戚一同が責任を取らされるというのに…」 フリフリ


こうして、今回の暗殺型対人戦闘ドローンが学園内に侵入した件は、4回生「白銀聖龍クラス」の担任教師【ブラット・フォン・アンブローズ】の逮捕で幕を閉じ、2日後には全生徒の学園登校が可能となった。


ー帝国学園教師棟 早朝ー


「レイラ先生ーッ!」 タタタッ!


「あら、キャサリン先生、どうしたんですか?」 ニコ


「レイラ先生、ブラット先生が、ブラット先生がああ!」 ガクガク


「ああ、あの先生には残念でしたね…」 サスサス


「私…ブラット先生が好きだったんですよ! なのにッ!なのに犯罪者だったなんてッ!」 バッ


「ええ、でも早く気づいてよかったじゃない、もし一緒だったら、貴女も処罰の対象よ!」


「ヒッ! 処罰ッ! いやああーッ!」 ダダダッ!


キャサリンはレイラに処罰と聞き、恐怖のあまり駆け出していった。


「やれやれ、貴女には何の大咎めもないんですけどねえ…」 ふふ…


レイラがそう言って、走り去っていくキャサリンを見ていた時、アニスは3回生女子寮棟横、空き地のテントの中から出てきた。


ゴソゴソ バッ!


「う〜ん、いい朝だね」 ファサア〜


そこには、青みがかった白銀髪にセミロングヘアに帝国学園3回生女子生徒の制服を着た、【アニス・フォン・ビクトリアス/クリシュナ】が清々しい顔で背伸びをしていた。


ガヤガヤ ワイワイ キャッキャッ ザワザワ


他の生徒達も登校してきており、学園内は再び活気ある学舎へとなっていった。


「さて、教室に行こうか、みんなもいるのかな?」 トコトコ テクテク


アニスは3回生教室棟に入っていった。





いつも読んでいただきありがとうございます。

次回もでき次第投稿します。

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