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第152話 アニスと昇進者達

ーアトランティア帝国 国境付近森林地区野営地近郊上空ー


ヒイイイインン―ッ バッ! バッ! バウウウウ――ッ!


レオハルト少佐がアニスと接触した頃、野営地から少し離れた森林上空を、7機のブレードナイトが高速でアニス達の野営地へと飛んでいた。


シュゴオオオオオオーーッ! ピ ピピッ! ビコッ! カチ


『フェリテスコントロール、こちらアルファー2 コンタクト』 ピッ


『アルファー2、、こちらフェリテスコントロール受信』 ピッ


『現在、我が中隊は650Kmで巡航飛行中、アルファー1へのコンタクトはできるか?』 ピッ


『アルファー2、現在、アルファー1は目標と接触、機体から離れている模様』 ピッ


『了解、アルファー1の現在位置は確認できるか?』 ピッ


『アルファー2、アルファー1の現在位置は、国境付近森林地区、チャートNo.06 ポイント07 座標1088.12地点にて確認』


「ふむ、(この速度なら約3分か)」 カチカチ ピッ ビコッ!


『フェリテスコントロール、了解した。直ちに向かい合流する オーバー』 ピッ


『アルファー2、フェリテスコントロール了解 アウト』 ピッ


シュバアアアーッ!


高速で森林地区上空を飛んでいたのは、レオハルトの副官で、今はジェシカとマシューの小隊長を務める【アシュリー】だった。今彼らは部隊再編成が終わり、旧「ライデン」隊は、1個小隊4機が、今は、3個小隊12機の1個中隊へと大きくなっていた。(その内4機は、ライナー未定、不在で出撃待機中)


旧「ライデン」、新ブレードナイト機動中隊編成


機動第1連隊 第1大隊所属 第18中隊

中隊長兼第1小隊長

    【レオハルト・ウォーカー】中佐 (少佐から中佐に昇進)

     乗機 ブレードナイト「アウシュレッザD型FARアウディ」


 2番機 【ケスラー・ハイトレット】大尉 (中尉から大尉に昇進)

     乗機 ブレードナイト「アウシュレッザD型F1ランサー」


 3番機 搭乗者未定 未登録


 4番機 搭乗者未定 未登録


中隊副隊長兼第2小隊長

    【アシュリー・フォン・ケリー】少佐(大尉から少佐に昇進)

     乗機 ブレードナイト「アウシュレッザD型R2レグザ」


 2番機 【ジェシカ・フォン・ルーカス】少尉(准尉から少尉に昇進)

     乗機 ブレードナイト「ウルグスパイアーD型SEダージュ」


 3番機 【マシュー・デニス・ドライアース】少尉(准尉から少尉に昇進)

     乗機 ブレードナイト「ウルグスパイアーD型SEダージュ」


 4番機 搭乗者未定 未登録


中隊第3小隊小隊長

    【ハリス・カルビー】中尉(少尉から中尉に昇進)

     乗機 ブレードナイト「アウシュレッザD型LSビエラ」


 2番機 【アラン・フォン・ウィルソン】少尉(准尉から少尉に昇進)

     乗機 ブレードナイト「アウシュレッザD型ライナー」


 3番機【マイロ・フォン・カルヴァン】少尉(准尉から少尉に昇進)

     乗機 ブレードナイト「アウシュレッザD型ライナー」


 4番機 搭乗者未定 未登録


以上の編成であった。各小隊未登録メンバーは大陸艦隊本部に帰還後、編入予定である。


ヒイイイイイイーーッ! ピ ピコ!


「うん、確認したわッ!」 カチカチ ピッ


『中隊各機へ、中隊長を確認、これより合流する。着地用意ッ! 周辺に配慮せよ!』 ピッ


『『『『『『 アイサーッ! 』』』』』』 ピッ


ババババアアーーッ! シュッ! シュッ! シュッ!シュシュッ! シュッ!


7機のブレードナイト中隊はアニス達の野営地に近づいて行った。


ピッ ピピッ! ビコッ! ポンッ!


『友軍ブレードナイトヲ感知、隊長機デス』 ピッ


「いたあッ!『全機着地用意ッ!』」 ピッ グイイッ!


バウウウウーーッ! シュバアアーーッ!


『『『了解ッ!』』』 グイイッ!


ババババウウウウーーッ! ドドドドッ!


7機のブレードナイトが一斉に制動をかけ、アニス達の野営地上空に滞空した。


ゴオオオオーーッ! バババアアアーッ!


「うおッ! ありゃあ〜、俺の中隊! 全機来ちまったかッ!」 バッ!


「ん、俺の中隊? レオンの仲間なのか?」 ギュッ!


「ああ。俺、アイツらの隊長さんをやってんだ」


突然、上空に現れた多数のブレードナイトを見て、レオハルトは答えた。


「なんだレオン、中隊長になったのか? ってお前それ…」


グレイ艦長はレオハルトの階級章を見て驚いた。


「あ、ああ、大陸艦隊本部から、今日付で少佐から中佐になったんだ」


「なんと、では、私の上官になるんだな!」 サッ


グレイ艦長はレオハルト中佐に敬礼した。


シュゴオオオオオオーーッ シュウウンン! ドオンッ!ドドンッ!


上空のブレードナイトが、ゆっくりと一機づつ地表に着地して行った。


「わああ!全機降りるみたいだぞ!」


「総員退避―!」


周りが賑やかくなっていった中、グレイとレオハルトは話し続ける。


「いやグレイ艦長、敬礼はいらんよ」


「うん? なんでだ? 私は少佐だからしなければいけないのだが…」


「ああ、コレを、大陸艦隊本部からの通知だ!」


スッ バッ!


「私にか? 今更なにを…ッ! え、これって…」


「だから敬礼はいらないって言ったろ!【アレックス・グレイ】中佐殿!」


レオハルト中佐が、懐から封印された封筒を出し、大陸艦隊総司令部からの命令書をグレイ艦長に渡した。そこには新たな階級と役職が描かれていた。


ガサガサ バッ!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


発 艦隊総司令部総司令官【ワイアット・フォン・エイブス】中将

宛 駆逐艦「ライデン」艦長【アレックス・グレイ】少佐


告 【アレックス・グレイ】少佐を本日付で中佐に昇進、後日大陸艦隊総司令部に

   出頭せよ。

  【アレックス・グレイ】中佐は本日付で、新鋭強襲巡航艦『アキュラス』艦長

  に任命する。


  新鋭強襲巡航艦『アキュラス』受け取りは大陸艦隊総司令部出頭後とする。

 

  以上


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「と、言うわけだ! 巡航艦艦長さん!」 ニコ ポンッ


レオハルト中佐はグレイ中佐の肩を叩き微笑んだ。


「強襲巡航艦だと? いつの間にそんな物を…」


「何だ知らなかったのか?って、ああ、そうか、これは王族だけしか知らなかったっけ」 はは


「その、王族しか知らない事をなぜレオンは知っているんだ?」


「うん、アニスにはその内ね、必ず話すからさ」 二ッ


「だが、いくら中佐になったからっていきなりこんな物の艦長なんかやれるかッ!」


「グレイ、発信元を見たろ?」


「うッ!…」


「これは、中将直々の命令書だぜ!」


「しかし、嫌なものは嫌… ん?」 パラ…


「なんだ、もう一枚あるじゃないか…」 サッ


「うん? もう一枚だと…ッ‼︎」 


グレイ中佐が落としたもう一枚の紙をレオハルト中佐は拾い、彼に渡した。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


追伸


グレイ、拒んでもダメだぞ! こちらに回収済みの貴様の部下は全て、強襲巡航艦『アキュラス』に送り込んだ。彼らを見捨てることは出来まい。さらに今回の人事は王族からの示唆も入っている。お前に逃げ道はない、観念して艦長を拝命するんだな! わははははッ!


以上



追追伸


レオハルト中佐、少女は丁重に扱え! 『王宮宮廷最高司祭【グレシアス・ゼン・フィラウス】大司教が、御所望である』だそうだ。


以上


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「「 ふざけるなあああッ! 」」 ぐしゃぐしゃッ! ベシッ! ゲシゲシッ!


2人は意気投合して、中将からの通信文をグシャグシャに丸め、地面に叩きつけた後、その足で踏みつけた。



「なにが、『わはははは』だッ! 俺の部下を人質にしやがってッ!」 ゲシゲシ!


「大司教ぶっ殺す! アニスを『御所望』だとおおッ!」 ググッ


ワアワア! ぎゃあぎゃあッ! 


グレイとレオハルトの両中佐が、中将からの命令書を見て騒いでいる間に、7機のブレードナイトは全て地上に降り立った。


キュウウンンン……


「よしッ! 全員整列ッ!」 バッ! 


「「「「「「 はッ! 」」」」」」 ダダダダッ ザッ! ビシッ!


アシュリー少佐の号令で、6人のブレードライナー達は、集まって整列した。


「よし、全員そのまま休めッ! 私は、隊長のところに行ってくる」 ババッ


「「「「「「 はッ! 」」」」」」 ザッ! スタッ!


ザッ ザッ ザッ ザッ


アシュリー少佐は、グレイ中佐達の方に歩いて行った。


「(ねえねえアラン)」 ヒソヒソ


「(なんだよジェシカ)」 ヒソヒソ


「(あそこにいるの、アニスちゃんじゃない?)」 ヒソヒソ


「(あそこ?)」 ヒソヒソ ジロッ


「(どう?)」 ヒソヒソ


「(本当だッ!、間違いない!アニスちゃんだ!)」 ヒソヒソ


「(う~、せっかく会えたのに、命令で『ここで休め』じゃ、会いに行けないじゃない!)」 ヒソヒソ


「(仕方ねえだろ! 俺達はもう立派な軍人、ブレードライナーなんだ! そんなわがままは許されないんだ!)」 ヒソヒソ


「(そうね、これが私たちの選んだ道だもんね)」 ヒソヒソ


「(そうだ、今は我慢だッ我慢ッ!)」 ヒソヒソ


ジェシカ達は、ただ整列して休んで待つしかなかった。


ザッ ザッ ザッ ビシッ!


「グレイ中佐、レオハルト隊長、第1連隊、第1大隊所属、第18中隊! ただいま参りました!」サッ!


「「 うんッ⁉ 」」 ババッ!


「おお!アシュリー久しぶりだな!」 サッ


「おうッ! アシュリー少佐、ご苦労!」 サッ


「はッ! 隊長、で、そちらが例の少女ですか?」


レオハルト中佐のそばにいたアニスを見て、アシュリー少佐は尋ねた。


「ああ、アシュリー、彼女がアニスだ」 


「アニスです…どうも…」 ペコ


アシュリー少佐はアニスを見て、一瞬、目を見開いた。


「か、可愛いじゃない! 隊長まさか!」 キッ


「な、なんだよアシュリーッ!」


「どこの貴族令嬢ですかッ⁉︎ こんな可愛い子を攫ってくるなんてッ!」 ババッ


「はあッ⁉ ち、違う!誤解だあ!」 ブンブン


「何が誤解なもんですか! 可哀そうに、コイツらに唆されて来てしまったんだね」


「え⁉︎  コイツらッて、俺も入るのか?」 バッ


グレイ中佐は、アシュリー少佐に言われ「自分もか?」という動作をした。


「当たり前です! 他に誰がいますか⁉︎」 ジロッ


「俺は関係ないぞ! なあ!アニスッ!」ババッ


「え、いや…私は…その、なんて言えば…」 もじもじ


「いいのよ、大丈夫、よほど口止めされているのね」 ギュ ナデナデ


「うおいッ! アニス!コイツに言ってやってくれ!頼む!」」


「はあ…レオンはしょうがないなあ、えっと…」


「アニスちゃんね、私はアシュリー少佐、レオハルト中佐の副官です」 ニコ


「はい、よろしくお願いします」 ペコ


「あら、やっぱり礼儀正しいわね、で、隊長達に何されたの?」 ニコ


「え、え~っと…」 もじもじ


「うん?」 ニコニコ


「レオンに…その…」もじもじ


「隊長に、どうしたの?」 ニコニコ


「す…好きだと告白されましたッ!」 カアアッ!


「あら〜…そうなの〜♪…」 ゴゴゴ


「お、おい…アシュリー…」 ソ〜


「隊長…こんな少女を誑かすなんて! この女の敵いッ!」 ババッ!


「ちッ! 違うッ!」


「何が違うんですか?」


「俺は誑かしてなんかいないッ!、俺はアニスに本気なんだッ!」 ガバッ!


「……アニスちゃん、本当?」


「…….みたい…」 コクン カアアッ!


「はあ〜、どうやら本当みたいね、いいわ、アニスちゃんに免じて信じます」 コクン


「ふ〜、やっと信じたか…」 やれやれ


レオンは安堵して額を拭った。


「さて、それじゃあアニスちゃん」


「ん?」


「ちょっと席を外してくれないかしら」


「私に聞かれるとまずい事という事ですか」 コクン


「んふ♡ 頭のいい子は好きよ」 ニコ


「わかりました、ではアラン達のとこに行きますが、自由にしても?」


「そうね、貴方達ッ! 自由にしてッ! 解散!」 バッ!


「「「「「「 はッ! 」」」」」」 ザッ! ババッ!


アシュリー少佐がそう声を掛けると、整列して休んでいたアラン達は皆一斉に敬礼し、その後バラバラに自由行動に出た。


「ん、じゃあ、レオン、また後でね」 テクテク


「ああ、後でなッ!」 サッ!


アニスはレオン達と別れ、アラン達の元へ歩いて行った。それを見届けた後、アシュリー少佐はレオハルト中佐とグレイ中佐に頭を下げた。



「ふう〜、隊長、グレイ中佐、申し訳有りません」 ペコ


「うん、お互い安っぽい演技だったな!」 はは


「全く、私まで巻き込みおって、レオン、アシュリー、説明してくれるんだろうな?」


「ああ、グレイ俺から説明するよ! まあ、あそこのターフの所でコーヒーでも飲みながら話そうか」 クイッ ザッ! ザッ! ザッ!


「はい、隊長」 サクサク


「うむ、わかった。そうするか」 ザッ ザッ ザッ


3人は昨晩、野営に使ったターフの所まで移動して行った。




タタタタッ! 


「アニスちゃ〜んッ!」 ババッ!


「ん、ジェシカ、無事でよかったです」 


「アニスちゃん、ありがとう! 私、少尉になれたのよッ!」 キラッ!


そう言ってジェシカは服の襟についている階級章を見せてきた。


「ん、おめでとう! よかったね、これでミレイ様も守れるね」 ニコ


「ううん! まだまだよッ!」 フリフリ


「少尉じゃダメなの?」


「アニスちゃん、ミレイ様を守るには、最低でも大尉の階級にならないとダメなの」


「へえ〜、やっぱり王族はそのくらいの階級の人しか近づけないんだ」


「そう、それも色々と試験もあるし資格もいるの」


「ん? 試験はわかるけど、資格ってなに?」


「魔法が使えること…」


「魔法?、みんなちゃんと使えるじゃない」


「アニスちゃんは知らないんだ」 ザッザッ!


横からアランとマイロの2人がやってきた。


「やあ、アニスちゃん!」 サッ


「ん、アランとマイロか、君たちも少尉になったんだね」 ニコ


「ああ、俺たちエースライナーになったんだぜッ!」 グッ


「エースライナー?」


「ええ、私達、アニスちゃんから手解きを受けた4人全員が、今回の初陣でめざましい成績をあげたの、それで大陸艦隊本部から称賛され昇進と称号を貰ったってわけ」


「その称号がエースライナーってわけだ」 ふん


アランは得意げに語った。


「みんな活躍したんだね」


「アニスちゃんはもっと凄いんでしょ!」


「ん? 私が? 何かしたかな?」


「聞いてるわよ、皇太子殿下達全員を救ったって」


「ああ、それか、見つけて、レオンに任せただけなんだけどねえ」


「それでも凄いのよ!」 ガシッ


「はは、ありがとう。 あッそうだ、ジェシカ達のブレードナイトを見せてよ」


「ええ!良いわよ! こっちに来て!」 タタタ!


「あッ! 俺も行くぞッ!」 ダダッ!


「じゃあ僕も、アニスちゃんにみてもらおうかな?」 ザッザッ


アニス達4人はブレードナイトが着座している場所に向かって行った。


ー野営地ターフ内ー


コポコポコポ カチャ!


「コーヒーです、どうぞ」 サッ


「ああ、すまんなアシュリー」 ゴク


「うん、うまいな…」 カチャ


「上手になったじゃないかアシュリー、なかなか美味いぞ」 ゴク


「隊長、茶化さないでください」 


「「 ははははッ! 」」 ゴクン カチャ


「さて少尉、それとレオン、話をしてくれ」


グレイ中佐は、先ほどとは顔つきが変わり、真剣な目つきで2人に問いただした。


「隊長…」


「ああ、いい…俺が全て話す」


「レオン、まさか、王宮内のことか?」


「流石はグレイ、相変わらず鋭いな」 フッ


「この話に何人絡んでる?」


「ん〜、10人程かな」


「その中に、あの娘も入ってるのか?」


「ああ…それも最重要人物という立ち位置だ!」


「それはとても危険な位置じゃないのか?」


「そうだ、だから俺が、アニスをこの身を持って守る」


「隊長自ら…では、さっきの話は本当のことなんですね」


「さっきの話?」


「隊長があの娘に…アニスちゃんに告白したってのは…」


「うん…俺の本心さ、ここに至って、本気で好きになったのはアニスだけだよ」


「ほう、こりゃあ、アリエラにも言っとかにゃならんな」


「なッ! それだけは勘弁を!」


「なんでだ? お前ら姉弟みたいに仲が良かったじゃないか、言わんと怒られるぞ」


「だからだよ! アリー姉は絶対アニスを品定めするはずだ! そんな事したらアニスが機嫌を損ね、アリー姉と仲違いしちまうかもしれない!」 グッ


「おっと、それはまずいな」


ちらほら フワフワ…


空から白い、まるい物が舞い降り始めた。


「うん? 雪か…どうりで冷えると思った」


「山岳地帯に近いですからね、雪だって降りますよ」


ゴゴゴゴゴ……シュゴオオーーー!


「うん? そろそろ迎えがきたようだ」


ピッ ピー ピッ ピー


『はい、アルファー2です……はい…はいッ!…了解しました』 ピッ


「さて、続きは迎えに乗ってからだな」 よいしょっと!


「ああ、そうしよう」 スクッ


「隊長、戦闘空母『フェリテス』、間もなく到着、回収準備お願いします」


「おう! 皆にも伝えてくれ」


「はッ! 伝令ーッ!…」 タタタ


ビュヲオオオーッ! ゴゴゴゴゴ バウウウウーッ!


ゴオン ゴオン ゴオン ズズズズ!バシュウウウーーッ!


レオン達を回収するために、戦闘空母「フェリテス」は野営地上空で停止した。それを地上から見上げ、レオハルト中佐は思った。


「(帝都でまた一波乱ありそうだな…アニス…)」 ニコ


クルッ! 


レオハルト中佐はアニス達の方を見た。


「ギュアアアアアーッ また取れたーッ!」 あたふた


「アニスちゃん! なにやってんのよ!」 バタバタ


「わああッ! 俺の『アウシュレッザ』がああッ!」 ブンブン


「アランッ! これ位ならすぐ治りますよッ!」 バタバタ


「クッ ぶあっははははははーッ」 カラカラ


アニスを見て大笑いするレオンハルト中佐であった。







いつも読んでいただきありがとうございます。

次回もでき次第投稿します。

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