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第135話 アニスとアウディ 神人遊戯

ーアトランティア帝国 山岳地帯 山間部ー


アトランティア帝国山岳地帯、山間の中を今、巨大なゼルファ神帝国のグランドシップが、護衛巡航潜「ガルト」と接触していた。 様々な陽動作戦がこの巨大なグランドシップの侵入を許したのであった。


ー護衛巡航潜「ガルト」ブリッジー


「大佐、迎えの艦が接舷しました」 サッ


「うむ、ようやく来たか」 サッ


大佐はブリッジの窓から、接舷されたその巨大な艦を見上げた。


グオン グオン ゴゴゴゴ ゴオオンン……



ゼルファ神帝国 神帝国大陸艦隊 バルガリア級装甲重巡航艦


「バルゲイト」  全長  1200m

         全高  308m

         速度  巡航速度 30ノット

             戦闘速度 60ノット

         乗員  780〜1060 名


《主兵装》    主砲  35.6cm三連装フォトン砲 x 6

         副砲  12.7cm連装フォトン砲 x4

         40mm近接防備兵装 x20

         多目的ミサイルポット x6

         60cm空間魚雷発射管 x16

         VLS発射装置 x38

         艦隊決戦兵器 x1


《搭載機》    ブレードナイト「ヴァルヴィルFw159」x12

         ブレードナイト「アーバントBf107」x4

         ブレードナイト「シュバルツライザー」x1

         連絡艇 x4


《特殊兵装》   フォトンフィールド発生装置




「よくぞここまで、流石ですな」


「うむ、無事にたどり着いた。ま、味方にもかなり無理を敷いたがな」


ピッ ビコッ! ポンッ


「艦長ッ! 『バルゲイト』との接舷完了 移乗できますッ!」


「うむ、早速移乗開始ッ! 皇太子達も移乗だ、急いで運び込め!」


「ヤーッ! 『全艦に次ぐ、直ちにバルゲイトに移乗せよ! 繰り返す、直ちに…』」


「……」 ジッ


「大佐殿、どうなされましたか?」


「ああ、少佐、ちょっとな…」


「何かありましたか?」


「このままで良いのか…」


「は?」


「いや、忘れてくれ。少佐、今の状況は?…」


「はッ、予定通り、順調に運んでいます」


「少佐、私はこれから自分の艦に移る、少佐も私の艦へ来たまえ」


「いえ、大佐殿、私はこの護衛巡航潜『ガルト』の艦長です。この艦を放棄する事はできません」


「だが、この後この艦は『バルゲイト』が退避するための囮となるのだぞ」


「知ってます。それが、この艦と私の使命です」


「少佐…」


「多分これは、我が国の中央制御メインコアの作戦計画の一端なんでしょう」


「作戦計画か…こんな誘拐じみた事をしなければ我が国は存続できないとは…」 ググッ


「大佐殿、もう既に遅いのかもしれませんね」


「少佐⁉︎…少佐はどこまで知っている?」


「さて、何の事でしょうか…」 二ッ


「ふ、はぐらかすか…じゃあ、別の事を聞こう」


「私に答えれれば良いですけど、何でしょうか?」


「少佐は神という存在をどう思う?」


「神ですか、う〜ん、自分に都合がいい時に、都合がいい様に解釈する存在ですかね」


「まあ、一般的にはそんな存在だな」


「大佐殿?」


「少佐、例えば、例えばの話だが、今この状況が神達によって行われている遊戯だとしたらどう思う?」


「なッ 、それはどう言う意味ですかッ!」


「つまりだ、我々ゼルファ神帝国、敵のアトランティア帝国、我らを取り巻く数々の小国、それら全てこの世界全ての者が、神の思惑通りに動く、ただの駒にすぎないとしたらの話だ」


「た、大佐殿ッ! 一体なにを…大佐?……」


「神帝国の中央制御メインコア…(俺は神都『バベル』に召喚され、そこで今回の作戦総指揮者になったのだ…)」


ブリッジの窓から自分の座乗艦の外観を見ながら、大佐は今から一月前の事を思い浮かばせ、黙り込んだ。

          ・

          ・

          ・

ー一月前、ゼルファ神帝国 神都「バベル」中央制御メインコア室ー


ゼルファ神帝国 神都の中央に聳え立つその巨大なタワー、ゼルファ神帝国の中枢である中央制御メインコアが収まるこの建物の中を、大佐は1人、地下への階段を降り大扉の入り口前に止まった。そしてその扉をノックした。


コツコツコツコツ! ザッ カツンッ! コンコン


「神徒番号 2008175 大陸艦隊所属 『ベルダム・グリスファー』大佐 入ります」 


『入室を許可します』


プシューッ! シャアーッ  ピッ ピッ ピポ ピピ


そこは、全くの別世界、数多くの機械とモニターランプが点滅し、その中を数機の小型プローブが飛び回っていた。


ピッ ピッ ヒュウウウン ピタッ!


『ようこそ、ベルダム大佐』 ス〜 フワフワ


彼をエスコートするかの様に、一機の小型浮遊プローブが目の前にやってきた。


「案内を頼む」


『Yes、こちらです』 フワッ ス〜


彼は、その小型プローブの後に続き、奥の方へ歩いて行った。人影はなく全くの無人、機械が動く音だけがやけに耳についた。 ピッ ピピッ ビコッ ビビッ! カタカタカタ


そして、部屋の一角の巨大な構造物の前にやって来た。


「こ、これは…」


それは、遥かな昔、神話の時代からにあったと噂される、神との謁見ができる神界への門、『ゲート』であった。


「まさか? 本物か? だが、何故こんなものがここに…」


『ここが神聖なる土地だからですよ』 タタッ


クルッ ババッ! 


「だ、誰だッ!」 ザッ


『ふふふ、会うのは初めてですね「ベルダム・グリスファー」大佐』 コツコツ


大佐の前に現れたのは、このような場所には似つかわしくない、金髪ロングヘアーのグラマーな女性が、うすいピンク色のフォーマルドレスを着て立っていた。


「あなたは誰だ、ここの管理者か?」


『当たらずとも遠からずってとこね』


「なにを言ってる」


『そう、慌てない、私はあなた達の神なのよ』


「か、神だとッ⁉︎」


『そう、私の名前はダイアナ、この国、ゼルファ神帝国の中央制御メインコアにして、女神のダイアナよ』


「なにを馬鹿なことを…」


『あら、信じないの? じゃあこれでどう?』 ババッ! ポンッ!


ダイアナが手を差し向けた先に、一つのモニターが浮かび上がった。そこには豊かな海に浮かぶ無人の島が映っていた。


『ふふふ』 パチンッ!


ドオオオオーーー ジュワアアッ!


ダイアナが指を鳴らすと、そのモニタに映っていた島が一つ消え去ってしまっていた。


「な、島が…」


『私達にかかれば、この世界なんて一瞬ですよ』


「私達? 神ならば、私になにを求む?」


『大佐には、これから始まる次の作戦の総指揮を任せようと思いまして』


「次の作戦?それはアトランティア帝国へ向けてのか?」


『もちろん』


「目的は、その作戦の目的は何だ?」


『目的? 別にないわねえ』


「目的もなしにただ、作戦を立て戦えと言うのかッ⁉」


『そうねえ、今、私とソフィアの2人で陣取り合戦してるのよ』


「は? 陣取り合戦? ソフィア? 何の事だ⁉︎ そいつは誰だッ⁉」


『ソフィアはアトランティア帝国の中央制御メインコア、向こうの女神ね』


「また神か…何故、向こうの女神の名が出るッ⁉︎」


『この世界は真の神、いえそれ以上の存在を失った。あの女神ソフィアは、(必ず帰ってくる)と言ってたけど、もうすでに500年以上、彼の方は帰って来なかった。 だから、私は提案したの、『お互いの国の駒を使って遊ばない』って』


「(駒? 遊ぶだと? この女はなにを言っているのだ? 自分が女神と言っていたが正気か? だが、島が一つ消えたのは事実、本当に神なのか?)」


ベルダム大佐は、目の前の女の言動に戸惑いを見せていた。


「ひ、一ついいか?」


『あら、何ですの?』


「お前達の言う神以上の存在とやらは別にして、陣取り合戦とは一体なんだ?」


『聞きたい? 教えても良いけど、後には引けなくてよ? 大佐』 ウフ


「かまわないッ!」


『そう!…いいわ、教えてあげる』


「うむ」


『陣取り合戦とは、おなた達を使って、お互いの国を取り合う『ゲーム』なのよ』


「はッ⁉︎ ゲーム? ゲームだと⁉︎ では、我々と隣のアトランティア帝国との戦いとはまさか…」


『お・あ・そ・び、単なる駒を動かし、相手の駒を倒す。そして、そこの領地を奪い取る、陣取りと言うゲームなの』 ウフフ


「遊びだと? ゲームだあ? 俺達はお前達の遊び道具じゃあないッ!」


『まあ!、大佐はソフィアと同じことを言うのね』


「なにッ! では、アトランティア帝国の中央制御メインコアは、向こうの女神はこの戦いを…」


『ええ、そうよ、望んではいなかったわ、いくら誘っても拒否したのよ。だから彼女が、彼女の国が戦わざる負えない状況に追い込んだの!』


「追い込んだ? 一体なにをしたッ⁉︎」


『アトランティア帝国人民への誘拐と拉致、領土侵攻など』


「なッ! では、この戦いの発端は…」


『もちろん、こちらから仕掛けたの、貴方達軍人の誰かが、私の命令で行ったのが原因ね』


「なんて事を…狂ってやがる…」


『あら、そうでもなくてよ、あなた達軍人の中には喜んで戦乱の中に入っていく者が多かったわ』 ふふふ


「お前は人を何だと思っているッ! それでも神かあッ!」 ババッ


『人? あなた達が? クククッ! アーッハハハハッ!』


「なッ 何がおかしいッ!」 グッ


『それを聞いちゃう? いいの? あなたの前に呼んだ者は、それを聞いて発狂して自殺したわよ』


「い、いいから言ってみろッ!この偽女神、いや悪魔めッ!」 ギリッ


『う〜ん、ひどい言われようだけど、いいわ、真実を知って、それに耐えれたら許してあげる』


「何だって耐えてみせるッ!」


『じゃあ、あなた達、この国の人達はねえ………」

          ・

          ・

          ・

「大佐ッ! 大佐殿ッ!」 ユサユサッ!


「はッ! しょ、少佐…私は一体…」


「どうなされたのですか? いきなり黙られて、一点をずーっと見てましたよ」


「う、いや、すまない、少し考え事をしていた」


「そうでしたか」


「で、少佐、進行状況は?」


「は、乗員の移乗はほぼ終わりました。後、アトランティア帝国の皇太子以下22基の睡眠カプセルも順調に移乗中です」


「うん? 22基? 20基ではなかったのか?」


「はい、あの小うるさい協力者の2人も、睡眠カプセルで、寝てもらいました」


「そうか、どうせ後で分かるんだ、寝ている時のほうが苦しまずに済むだろ」


「大佐殿は、優しいですね」


「少佐、敵側の人間とはいえ、まだ少年少女なんだ、彼らのこの先の事を考えるとな…」


ビーッ! ビーッ! ビーッ!  ピピッ! ポンッ!


「何事だあッ!」


「艦長ッ!方位0455 テーブルNo.09 マーカー01 速度920km/h 距離3500 異常加速物体 急速接近ッ!」 ピッ ビコッ! ビビッ!


「920km/hだと⁉︎ なんだそれはッ?」


「わかりませんッ! 目標、コース修正ハンドオーバーッ! テーブルNo修正No.08 確実にこちらに向かっています!」 ビーッ!


「目標味方識別信号なしッ! 帝国軍です!」 ピッ ビコッ!ビーッ!


「大佐ッ!」


「まずいぞこれは、早く行動に移さねば…少佐ッ!」


「はッ!」


「やってくれるか?」


「勿論です大佐、これも我が神帝国のためッ! 異存はありません!」


「すまんッ!」 サッ!


「大佐ッ!」 サッ!


ベルダム大佐は、少佐と分かれて自分の座乗艦、装甲重巡航艦に乗り込んだ。その後、少佐は部下を100名ほどと一緒に、護衛巡航潜「ガルト」のブリッジに立った。


「総員戦闘配置、舫解けええッ! 左舷スラスター全開ッ!」


「ヤーッ! 舫解きますッ!」 ピッ ピピ ビコッ 


「左舷スラスター 全開ッ 5秒噴射ッ!」 カチカチ  ピッ タンタン


ババッ バアアアーーッ! バッ! バッ!


「よし、機関始動ッ! 両舷一杯ッ! 前進微速ッ!」


バウッ! バウッ! バババーッ


装甲重巡航艦の「バルゲイト」は、護衛巡航潜「ガルト」から離れ、徐々に加速していった。


グオン グオン グオン バウウウウ―ッ ゴゴゴゴ


「大佐殿、お元気で」 サッ


少佐は、離れ行く護衛巡航潜「ガルト」のブリッジから、ベルダム大佐に向け敬礼をしていた。


「少佐…」 サッ


やがて、双方の艦はお互い別々の方向へ、スラスターを全開にして動き出した。


「機関最大ッ! 目標、高速で接近中の標的ッ!」 ババッ


「ヤーッ! 機関最大、黒30ッ!」 ピッ ビビッ! ポンッ!


バババツ! バウウウーーッ! ビュビュウウブブブ…


護衛巡航潜「ガルト」は急速に速度を上げ、周りの景色に溶け込み始めやがて見えなくなっていった。



ゼルファ神帝国 神帝国大陸艦隊 ガルト級護衛巡航潜


「ガルト」   全長  650m

        全高  240m

        速度  巡航速度 27ノット

            潜航速度 14ノット

            戦闘速度 38ノット(浮上時)

        乗員  320名


《主兵装》   主砲  20.3㎝フォトン連装砲 x4

        副砲  12.7㎝フォトン連装砲 x2

        40㎜近接防備兵装 x6

        多目的ミサイルポット x2

        60㎝空間魚雷発射管 x14

        VLS発射装置 x20


《搭載機》   ブレードナイト「ヴァリヴィルFw159」x8

        ブレードナイト「アーバントBf107」x1

        連絡艇 x2


《特殊兵装》  艦体不可視機構 光学迷彩装置




ヒイイイイインンンーッ シュバアアアアーーッ!


ピッ ピッ ピッ ビコッ! ビコッ! ポンッ!


『Lst、アニス、アニス起きてください。大型の熱源を感知しました』


「ん? ふわ〜…ああ、ごめんねアウディ、ちょっと寝てた」


『Rog、構いませんよ、前方、約2800m付近に大型の熱源を感知しました。どうしますか?』


「大型〜?」 ふみゅ…


『Rog、大きさから見て巡航艦クラスだと推察します』


「目標はそのもっと先だよね」


『Rog、接近中の巡航艦クラスのさらに向こう、国境を目指しているさらに大型の熱源を探知 速度55ノットの速度で航行してます』


「じゃあ、このまま行って、そっちの大きい方に行こう」


『Rej、ですが、手前の巡航艦クラスから攻撃を受ける可能性が大きいのですが?』


「その時は反撃して無力化する」


『Rog、了解しました』 グイッ!


バウウウウウーーッ!



―護衛巡航艦「ガルト」ブリッジ―


ビーッ! ビーッ! ビーッ!


「目標さらに加速ッ! 速度980㎞/hッ!音速に近づきますッ!」 ピッ ビコッ!


「ば、バカなッ! 相手は何か分からんのかッ!」


「ブレードナイトですッ! 本艦に急速接近ッ!」 ビコッ! ピピッ! 


「識別ライブラリー照合不能ッ! 全くの新型です!」 ピコ ピコ 


「そんな…はッ!、直ちに攻撃だッ! VLS発射装置全開放ッ!全弾発射だーッ!」


「VLS発射装置全開放! 目標ッ!本艦に急速接近中の敵未確認ブレードナイトッ!」カチカチ ポンッ!


「ターゲット 方位0422 テーブルNo.08 マーカー01 速度980km/h 補足ッ!」 ピコンッ!


「VLSッ!対ナイト用対空榴弾ッ!フラットジャック全弾発射ーッ!」 ピッ!


護衛巡航潜「ガルト」にある、全てのVLS発射装置から、アニスの乗るブレードナイトに向かって、対ナイト用兵器である榴弾ロケットが発射された。


ガコン ガコン ガコン ガコン バババババッ‼︎ シャシャシャーッ!


「VLS全弾発射、目標着弾まで20秒ッ!」 ビビッ! ポンッ!


「まだだッ!」


「艦長ッ⁉︎」


「ガルト直ちにダイブアウトッ! 全砲門開けえッ!」 ババッ!


「ヤーッ! ガルト、ダイブアウトッ! 浮上ッ!」 ピピ ピッ!


ブオン ブオン バアアアンンンーッ!


「主砲全砲門開放ッ!砲撃準備ーッ!」 ビーッ! ピンピン!


ガコン グイイインンッ! ガシュンッ! ガシュンッ!


「間も無く、『フラットジャック』着弾しますッ!」 ピッ ピッ ピッ



ヒイイイイインンンーッ ピッ ピッ ピッ ビコッ! ビコビコッ!


「ん? なんか来た?」


『Rog、アニス、読みどうりですね、先の巡航艦クラスからのミサイル攻撃です。その数 20』


「アウディ、躱せそう?」


『Rog、この程度、造作もない事です。躱しますか?』


「他にあるの?」


『Rog、全て撃ち落とすという選択があります』


「じゃあ、打ち落としちゃえッ!」 グッ


『Rog、では、イーグルスナイパーの使用許可を頂けますか?』


「ん、許可許可ッ! アウディ頼むね」 ニコ


『Rog、『イーグルスナイパー』、アクティベートッ!』 ヴァンッ! シュウウッ!


アニスのブレードナイト、「アウシュレッザD型RFAアウディ」は、アニスと同じ様に異空間からブレードナイト用速射型フォトンライフルを出し構えた。 アニスのブレードナイト「アウシュレッザD型RFAアウディ」は、独自の異空間武器庫を保持しており、そこから様々なナイト用兵器を使用目的に応じて取り出し使用する、究極のブレードナイトである。


武器補充はほぼ無限、自機のメンテナンスもオールフリーで、内臓のフィトンジェネレーターは、アニスが改良し、ジェネレーターをリアクターに変換、ほぼ無尽蔵にエネルギーを供給できる状態である。


ピッ ピッ ピピピピッ! ビコッ! ビココッ!


『Rog、接近中の敵ミサイル群全弾補足ッ! 迎撃ッ!』 ピッ!


ヴオオオオオーッ! シュンッ シュンッ! ビシッ! バシッ! キュンッ!


ドガドガドガアアアーーーッ! グワアアアンンンンーーッ‼︎


『Lst、全弾命中、迎撃終了』 チャキッ! シュウウーーッ


ヴァンッ! シュンッ…


使い終わった「イーグルスナイパー」は、再び異空間武器庫へ帰っていった。


「アウディ、なかなかやるねえ」


『Lst、アニス、私の能力はこんな物ではないですよ』


「でも20発同時に撃破は凄いんじゃないか?」


『Lst、私は最大298個の目標を捉えることが可能ですが?』


「あ〜、ごめん、よく分かんない」


『Rej、アニスのバカちん』


「なにおうッ! ちょっと分かんないだけだ! アウディのバカちんッ!」


「『Rog、あははは』」 ケラケラ


アウシュレッザのコクピットの中で、アニスとアウシュレッザのアウディはまるで友人の如く笑っていた。


ビュンッ! ビュンッ! ドカアンンッ! バアアンンッ!


アニス達の周りに、対空砲弾が炸裂し始めた。 浮上した護衛巡航潜の「ガルト」からの砲撃であった。


『Lst、アニス、敵の砲撃が始まりました』


「仕方ない、無力化するか。アウディできる?」


『Rog、アニスが良しとするなら容易い事です』


「ん、じゃあアウディ、お願いアレも消して、『人は乗ってない』から…」


『Rog、対艦攻撃兵装『フェイズライン・カノン』、アクティベート』 ピッ

 

ヴイオンッ! ビュンンッ!


現れたそれは、アウシュレッザの両脇に並ぶ様に浮遊し現れた、大型の連装フォトン砲だった。


ピッ ピッ ヒュウンッ! ピピ  プシューッ


『Lst、アニス、準備はいいですか?』


「ん、アウディ…お願い」 コクン


『Rogッ!』 グイイッ! ピッ


バウウウウウーーッ! ビュンッ シュワアアアアーーッ! 


アニスの乗る「アウシュレッザD型RFAアウディ」は、大型のフォトン砲と共に、こちらを砲撃してくる、護衛巡航潜「ガルト」に突っ込んでいった。





いつも読んでいただきありがとうございます。

次回もでき次第投稿します。

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