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第133話 ライデン隊発艦!

ー山岳地帯 グラウンドバレー上空ー


ヒュウウウンン…


レオハルト少佐の「レスタリッザ」は、神帝国のブレードナイト2機を撃墜し、機体損傷を受けているバーク准尉の偵察型「アウシュレッザ」に近づいて行った。


バクン! バクン! ヒュウウウー


レオハルトは「レスタリッザ」のハッチを開け、「アウシュレッザ」のバーク准尉に声をかけてきた。


「お~い、大丈夫か?」


バクン! バクン! ヒュウウウー


「はい、ありがとうございます、自分はバーク准尉であります」 サッ


「レオハルト少佐だ!」 サッ


「しょ、少佐ーッ!」 ビシッ!


「ああ、いいっていいって、それより通信ができないみたいだけど、その様子だと大分やられたな!」


「はあ、通信機に左腕駆動系をやられました。移動は可能なのですが、これ以降の索敵監視任務が遂行できません!」


「まあ、見りゃ分かるな、よし! 後退しろ!」


「少佐殿?」


「あと数分で『ウルグ・スパイアー』のクロム小隊が来る、『フェリテス』もこっちに向かっているはずだ、それまで俺がここにいてやる」


「わかりました、先程マーカをつけた敵潜空艦が潜んでいます。注意してください」


「マーカー?」 ピッ ピピピッ タンタン…ポン!


「あああ、これか…わかった、クロム小隊と協力して沈めてやる!」


ビーッ! ビーッ! ビーッ!


「うん? えッ!」


その時、バーク准尉の偵察機仕様の「アウシュレッザD型RAシーク」に装備されているSPYレーダーセンサーが、複数の機影を捕らえた。


『帝国国境方向ヨリ多数ノ機影ヲ探知 数26 速度560km/h 接近中!』ピッ


「う〜ん、さっきに奴等の本隊か?」


「少佐殿、どういたしますか?」


「とにかく貴様は帰れ、フェリテスには俺から連絡をしておく」


「は! 了解しました!」 サッ!


バクン! バクン! ヒュウウンンン! バウウウウウーッ!


バーク准尉は、傷ついた「アウシュレッザ」のスラスターを全開にして、母艦である戦闘空母「フェリテス」に向けて、飛んでいった。 レオハルトはそれを見届けた後、再び「レスタリッザ」のハッチを閉じ、操縦桿に手をやり、機体を上昇させた。


ピッ ピッ カチカチ  バクン! バクン! ヒュウウウンンンー


グイッ! バウウウーッ!


「さてっと…『アルファー1よりフェリテスコントロール コンタクト』」 ピッ


『アルファー1 こちらフェリテスコントロール』 ピッ


「よしッ!『フェリテスコントロール 緊急報告! ……』」ピッ


ピッ  ピッ  ピッ


レオハルトは「レスタリッザ」の索敵モニターを見ながら、報告を続けていた。



ー戦闘空母「フェリテス」 ブリッジー


「アルファー1より緊急電ッ!」


「少佐は無事なのッ⁉︎」 バッ


フェリテス艦長のアリエラは通信士に問いただした。


「アルファー1は健在! 通信途絶中の強行偵察小隊の「アウシュレッザ」は損傷あるもライナーは無事、当艦に向け帰還中!」


「ホ…そうか、良かった…」 ふう〜


「アルファー1より追伸! 『周辺空域に潜空艦、及び国境方面より敵ブレードナイト編隊多数侵入、対処せよ!』です」


「そうね、…副長ッ!」


「はッ!」


「全艦第一級戦闘配置ッ! ブレードナイト全小隊に発艦命令ッ!敵機を迎撃せよッ!」 バッ!


「はッ! 了解しましたッ!」 バッ!


「通信士!司令を出せッ!」


「アイサーッ」 カチカチッ


ビーッ! ビーッ! ビーッ!


『全艦戦闘体制ッ! 全小隊発艦準備ッ! 繰り返す、 全艦戦闘体制ッ!…』



ー戦闘空母「フェリテス」 ブレードナイト発艦デッキー


ビーッ! ビーッ! ビーッ!


「おらあッ! 全機発艦だああッ! 急げえッ!」 ババッ! 


「「「 アイサーッ! 」」」 ダダダッ! 


ビーッ! ポンッ!


『これより、デルタ艦隊は全速突入! 第一戦列に参加するブレードナイト小隊は、発艦体制をッ!繰り返す、これより、デルタ艦隊は全速突入! … 』 


「甲板長ーッ イーグル、ホークス ファルコン小隊準備完了ーッ!」 


『イーグル、ホーク、ファルコンッ! 直ちに発艦体制ッ!』


ガコンッ! ガコンッ! ドンッ! 


「イーグル小隊出るぞーッ!」 バクン! バクン! ガチャンッ!


「「「 了解ッ! 」」」 ガコンッ! ガコンッ!


『イーグル小隊、発艦用電磁カタパルト 1番から4番へ』 ポンッ


「了解ッ! 全員、カタパルトに着けッ!」


「2番機 装着完了 いけますッ!」 ガシュンッ! プシューッ


「3番機 装着完了 オッケーです」 ガシュンッ! プシューッ


「4番機 装着完了 準備よしッ!」 ガシュンッ! プシューッ


「うむ!『フェリテスコントロール イーグル小隊準備完了ッ!出してくれッ!』 ピッ


『フェリテスコントロール了解ッ! イーグル小隊発艦ッ!」 ピッ


ガシュンッ! シャアアアアーッ ドオオオーーッ!


ガシュン! ガシュン! ガシュンッ! ドドドオオオオーーッ!


バアアアーーッ! ギュウウウンンーーッ


『第一戦列、イーグル小隊発艦完了 続いて第一戦列、ホーク小隊発艦用電磁カタパルトへ』 ピポン!


こうして、戦闘空母「フェリテス」より、6小隊 24機の高速戦闘型「アウシュレッザ」が飛び立っていった。艦長のアリエラはそのモニターを見て、自分達だけでは手が足りないことに気がつく。


「私達以外近くに誰かいないのッ⁉︎」 バッ


「ちょっと待ってください」 ピッ ピピッ! タンタンタン ピッ ポンッ!


「いましたあッ!」 バッ


「誰⁉︎ 何処の艦?」


「右舷第4遠方域に高速で此方に接近する艦影を探知」 ピッ


「チャートNo23 マークポイント6 グリーン01 友軍艦艇 駆逐艦「ライデン」ですッ!」 ポンッ


「『ライデンッ』⁉︎ グレイがもう来たのッ!」


「速度39ノット 更に増速ッ! こちらに接近しています」


「ちょうどいいわ、ライデンに通信を繋いでちょうだいッ!」


「アイサー」ピピッ ポンッ! 


「繋げます どうぞッ!」 ピポン! ビュオンッ!


フェリテスのブリッジにある大型通信モニターに、駆逐艦「ライデン」の艦長、グレイ少佐の顔が映った。


『ようアリエラ大佐、久しぶりッ!』 サッ!


『相変わらずね、グレイ』 サッ!


『今、俺たちはそっちに全速で向かってる』


『ええ、確認しているわ』


『慌ただしい様だが、何かあったか?』


『神帝国のブレードナイトが26機、此方に侵入して来たの』


『26機か…軽空母なら全力、正規空母なら第一次戦隊ってとこか…』


『そうなの、で、ちょっと手伝ってくれないかしら?』


『元よりそのつもりだ!』


『でも早かったわね、どうして?』


『ああ、幸運の女神がこっちだって教えてくれたからな!』


『幸運の女神?』


『ああ、レオンが連れてきてな、今もこの艦に乗って来てる』


『レオン君が?』


『ああ、全く不思議な娘だ、レオンも俺も手玉に取られてる』


ビーッ! ピコンッ! 


「艦長ッ! 敵の数が増えましたッ!」


「えッ⁉︎ 報告はッ!」


「敵部隊後続に更に18機! 構想飛行中ッ!」


「クッ! やはり正規空母がいるッ!」 ググッ


『アリエラッ! 俺のとこのブレードナイトを出すッ!』


『頼める?』


『ああ、当たり前だろ!』


『じゃあ、お願いッ!』 サッ!


『了解ッ! 直ぐに出すッ! じゃあな!』 ポンッ!


『ありがとう、グレイ…』



ー駆逐艦「ライデン」 ブリッジー


「よし、聞いての通りだッ! 行くぞおッ!」


「「「 アイサーッ 」」」 ババッ


「ライデン増速ッ! ブレードナイト隊発艦準備ーッ!」 バッ!


ビーッ! ビーッ! ビーッ!


「機関最大ッ! ライデン増速ッ!」


『全艦第一級戦闘体制ッ! ブレードナイト隊、発艦準備ーッ 繰り返す、 全艦第一級戦闘体制ッ!…』


ビーッ! ビーッ! ビーッ! …


「(さて、ハリス少尉は良いとして、他のメンバーはアニスが選んだ者達だ、どれ程の者か見ものだな)」 ふむ…



ー駆逐艦「ライデン」 ブレードナイト格納庫ー



ビーッ! ビーッ! ビーッ!


『発艦命令発令ッ! ブレードナイト隊発艦準備ッ!』 ポンッ!い


「おらおらッ! 急げよッ!」


「班長ーッ 『アウシュレッザ』全機完走完了ッ! 出せますッ!


「よしッ! そのまま次だあッ! 『ウルグ・スパイアー』に取り掛かれえッ!』 バッ


「「「 アイサーッ 」」」 ダダダッ!


ウイイイイン カシュンンッ! ギュウンンッ! タカタカタカッ!


「班長ーッ ウルグの方の装備はどうしますかあーッ」 バッ


「ああ、高機動空戦仕様だッ! キャリバーをGタイプをつけろおッ!」


「アイサーッ」 ダダダッ! チュインッ! チュインッ!


格納庫のブレードナイトが徐々に仕上がっていった。


プシューッ! ザッ! ザッ! テクテク


そこへ、ライナースーツに着替え終わったアニス達が集合場所に集まって来た。


ライナースーツは、ブレードナイトに乗って操縦する時に着る装備付ユニフォームで、身体のラインが出るほどではないくらいのツナギのようなスーツである。 アラン達はグレーに黒のツートンカラー、 アニス達女性には赤に白のツートンカラーのライナースーツであった。 ヘルメットは皆同じ白である。


「おや、みんなにあってるじゃないか」 ニコ


「これがライナースーツかあ、決まったぜ!」 グッ


「アラン、これに恥じないようにしないとなッ!」 グッ


「ああ、いつか後輩達が憧れるようなライナーになってみせるぜッ!」 グッ


アランとマイロはそう言いながら、レオハルト少佐の姿を思い浮かべていた。


「これで、これで妹を助けにいけるッ! 待ってろよッ!『フレデリカッ!』」 ググッ


三者三様の思いを持っていた。


「わあー意外と可愛いデザインで良かった」


「ん、まあ、ブレードナイトに乗っちゃえば、服なんか誰も見ないけどねえ」


「アニスちゃん、見えなくても、女の子のお洒落は大事なの! いいッ!」


「は、はい!…」


「それでは全員機乗ッ!」 バッ!


「「「「「 はッ! 」」」」」 ダダダッ!


ウイイイイン カジュン バッ! ピッ ピッ カチ ピッ! ブウウンン!


『システムオンライン 搭乗者アラン准尉ト認定 起動シマス』 ピッ


ビュウウウンンン! プシューッ! ピッ ピッ ビコッ!


「ううッ! 感動だああッ! 今、俺の『アウシュレッザ』が動き出したんだあッ!」 グッ


ピッ ピコピコ ビッ ビッ ポンッ! ブウウンンッ!


『アラン准尉、興奮するのはいけど、落ち着いて発艦準備に入ってくれッ!』 ピッ


『はッ!ハリス少尉殿 いや小隊長殿ッ!』 ピッ


「全く、アランはしょうがねえなあ….」 カチカチ ポンッ!


ヒュウウンンンーッ! ヒイイイイインンン! キシュンッ! キシュンッ!


『どうだ? アラン、マイロッ! 準備はできたか?』 ピッ


『アップル2 アラン准尉準備完了』 ピッ


『アップル3 マイロ准尉準備完了』 ピッ


「うん、いい感じだ、『ライデンコントロール 第一小隊 発艦準備完了指示をこう』」 ピッ


「アップル1 こちらライデンコントロール 発艦許可 直ちに発艦用第1電磁カタパルトへ』 ピッ


『了解』 ピッ  グイッ! ガコンッ! ガコンッ!


『アップル2 アラン准尉 発艦用第2電磁カタパルトへ』 ピッ


『りょッ、了解ッ!』 ピッ グイッ! ガコンッ! ガコンッ!


「うん? ふふふ、アラン君は緊張してるねえ」 ニコ


ハリス少尉は、自分に機体を発艦用電磁カタパルトに持っていきながら、横のモニターで、アラン准尉の操縦する『アウシュレッザ』を見て微笑んでいた。


ガコンッ! ガコンッ! ドンッ! ドンッ! ガシュン! プシューッ


ハリス少尉とアラン准尉の「アウシュレッザ」2機は、それぞれの発艦用電磁カタパルトに装着し、発艦準備ができた。


『ライデンコントロール アップル1 カタパルト準備よしッ!』 ピッ


『ラ、ライデンコントロール アップ、アップル2 カタパルト準備よし!』ピッ

 (く〜、緊張しすぎてかんじゃったよ!)


『大丈夫ですよ! 進路クリアー、アップル1 アップル2 発艦ッ!』 ピッ


『「アウシュレッザ/ハリス」発艦ーッ』 ピッ


ガシュンッ! シャアアアアーッ ドオオオオーーッ!


『は、発艦ッ! グウウーッ』 ピッ


ガシュンッ! シャアアアアーッ ドオオオオーーッ!


2人は、駆逐艦「ライデン」から勢いよく発艦していった。


『アップル1 アップル2発艦終了 続いてアップル3 発艦用第1電磁カタパルトへ』 ピッ


ガコンッ! ガコンッ! ドンッ!ドンッ! ガシュンッ! プシューッ


「アランは緊張し過ぎだな、『アップル3カタパルト準備よしッ!』」 ピッ


『進路クリアー アップル3発艦ッ!』 ピッ


ガシュンッ! シャアアアアーッ ドオオオオーーッ!


ライデンブレードナイト隊 第一小隊3機は無事発艦して、戦場に向かって飛んでいった。


「班長ーッ 『ウルグ・スパイアー』換装終わりましたあーッ!いつでも出せまーす!」 バッ


「おう、じゃあ、お二人さん乗機して準備だッ!」


「「 はい、甲板長! 」」 ダダダッ!


ウイイイイー カシュンッ! バッ! 


ピッ ピピッ! ポンッ! ヒュウウンンンーッ


ビコッ! ビビ ビョンッ! ブウウンン


『システムオンライン 搭乗者 マシュー准尉ト確認 起動シマス』 ピッ


ヒュウウウーーッ ヒイイイイインンンーッ


「モニター、無線通信、制御ダンパー、空戦用キャリバー チェックよし」 ピポ!


カチ カチ ピッ ポン ポン ビビッ! ピッ! 


「これと、これもよし、通信管制よし、これでいいかな!」 ポンッ!


マシューとジェシカの「ウルグ・スパイアー」も、発艦準備が整った。だが、アニスだけは一向に準備ができていなかった。


「アニスちゃん、 こっちは準備できたよ!」


「ん、じゃあ、悪いけど、先に出てくれないかな」


「え? アニスちゃんのブレードナイト、まだ動かないの?」


「え、あ、まあ、ちょっとねえ〜…」 ウ〜ン


「なんだ、動かせないのか? 隊長?」


マシューとジェシカが心配そうに、それぞれのブレードナイトのコクピットから覗いて聞いて来た。


「とにかく先に出て、後で追いつくから」 フリフリ


「でも…」


「ハリス少尉に言っておくから!」


「じゃあ、早く来てね」 ピッ


バクン! バクン! プシューッ


「アニス隊長、先に行ってるぜ!」 サッ! ピッ


バクン! バクン! プシュー


『ライデンコントロール アニスです。 先に2人を出して、ハリス少尉と合流させてやって下さい』 ピッ


『アニス隊長 ライデンコントロール了解ッ!』 ピッ


ブレードナイト第二小隊 発艦許可 第1、第2発艦用電磁カタパルトへ』 ピッ


『ベリー2 了解』 ピッ グイッ


ガコン ガコン ドン! ドン! ガシュンッ! プシューッ


『ベリー3 了解です』 ピッ グイッ


ガコン ガコン ドン! ドン! ガシュンッ! プシューッ


『ライデンコントロール ベリー2 カタパルト準備よしッ!』 ピッ


『ベリー3 カタパルト準備よしよッ!』 ピッ


『進路クリアー ベリー2、ベリー3 発艦ッ!』 ピッ


ガシュンッ! シャアアアアーッ ドオオオオーーッ!


「うおッ! グウううッ!」 ググッ


ガシュンッ! シャアアアアーッ ドオオオオーーッ!


「きゃあああーッ」 ギュウッ!


シュゴオオオオオーッ


『ベリー2 ベリー3 発艦終了』 ピッ


マシューとジェシカの2人も無事、ライデンから発艦して行った。広くなった格納庫に、アニスと一機のブレードナイトがそこに向かい合っていた。 その場には、後半長をはじめ、マリー曹長や整備員皆が集まって来た。


「ん、さて乗り込むか…」 ピッ ピピ ポン!


アニスは、そのブレードナイトの足首に手を当て、そこに浮かび上がった キーボードに指示を打ち込んだ。


バクン! バクン! ビュワンッ! クククク… フワンッ…


すると、操縦席のハッチが開き、光の板が現れて、アニスのいる場所までそれが降りて来た。


「すげえ、搭乗用のライトベーターだ!」 ザワッ


「アニス大尉殿ッ!整備の方はッ⁉︎」 ババッ


マリー曹長がその板に乗ろうとしたアニスに問いかけた。


クルッ! ファサ〜 キラッ!


赤と白のライナースーツを着て振り向いた時、青みがかった白銀髪の髪がやけに神秘的で美しく輝いた。


「今はいいみたい、帰ったらお願いしますね!」 ニコ!


ドキンッ! キュンッ! 


アニスのその一瞬の微笑みに、その場にいたものが皆心を打たれた。


「か、可愛いーッ!」


「なんて綺麗なんだ!」


「は、班長ーッ!俺が、俺が担当になってもいいっすか?」 ババッ!


「あ、てめえッ! なに抜け駆けしてんだッ!」


「じゃあ、俺が担当に…」 ゲシッ!


「グワアッ! 痛えッ! なにすんだよって そ、曹長ーッ」イテテ


「アニス大尉殿はあたしんだッ! 文句ないわねッ!」 ギロッ!


「「「 は、はい〜 」」」 シュン…


「ま、そう言うことだ。諦めな!」 ふふん


そんな様子を見ながら、アニスはコクピットのところまで上昇していた。


クウウウ…スウウ ババッ! ストン! カチカチ ピッ ブウウン!


「さて、君はどう動くのかな?」 ポンッ!


『システムオンライン 搭乗者マイマスター アニス様 起動シマス』 ピッ


ヒュウウンンンーーッ ヒュイイイイイインンンーッ!


「ん、いい感じだね」 ピッ ピッ カチ カチ


ブン! ビコッ! ビビッ! ポンッ!


『アニス様に通信が入ってます』 ピッ


「ん? 通信? 誰からだろ?」 ピコッ! ピッ 


『お繋ぎしますか?』 ピッ


「まあ、時間はあるからいいかな、うん繋いで」 タンッ ピッ


『接続します』 ポンッ!


『………』 ザッ ザッ


「あれ? 繋がってるよね?」


『………』 ザッ ザザーッ


「もしも〜し! 聞こえますか〜?」


『いッ………』 ザッ ザザザーッ


「うん? 『い』? どなたですか〜?」 ソッ


『いい加減帰って来なさーいッ‼︎』 ビイイイイイッ!


「ぎゃあああーッ‼︎ み、耳があああーッ!」 キイイイーン!


『わかりましたかッ⁉』 ピッ!


「だ、だれ~?」


『私ですッ!』 ブンッ! バアアッ!


「わあああーッ! ソフィア――ッ‼」 ガタンッ!


ブレードナイトの正面メインモニターいっぱいに、一人の女性の顔がドアップで映し出された。それは、中央制御メインコアの「ソフィア」 であった。


『ジオス様アアーーッ‼」 ピッ!


「ご、ごめんなさ~い~」 うう…


コクピット内でひたすら謝るアニスであった。




いつも読んでいただきありがとうございます。

次回もでき次第投稿します。

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