第132話 近づく戦乱山岳地帯
-駆逐艦「ライデン」 ブレードナイト格納庫-
プシュウウー‼ ピッ ピッ ピッ ブオンッ!
「ん、上出来だ! うまく仕上がったみたいだね」
ピポッ! ピポッ! ピポッ! ギュイイイン! ガシュウウンンン!
「な、なんだよこれッ!なんなんだよこれえッ!」 ガタンッ!
「はは…凄いなこれは!まるで、神様みたいじゃないか!」
そう、そこに現れたブレードナイトは、まさに純白!それも、神の如く神々しい輝く純白の装甲に、全く無駄のないラインとその風貌、所々には、アニス専用のためだろう、神語であるヒエログリフが、黄金の文字で装甲の淵に沿って刻まれており、時折、文字をなぞるように光っていた。
この世界のブレードナイトは、大なり小なり塗装はされているが、白、特に純白は存在しない。ブレードナイトの性質上、目立つ色はあまり使われていないのだった。 ちなみに、アトランティア帝国のブレードナイトの基本色は、大陸艦隊使用はグレー、陸軍はカーキ色である。
隊長機には、胸や腰のパーツに固有色が付き、一部のライナーは、好みでカラーリングやマークなどをしている。(海軍と空軍は大陸艦隊が両方を兼ねるので、存在しません)
ゼルファ神帝国のブレードナイトのカラーリングは、基本が濃いめの赤、隊長機やエースライナーなどは濃いめの青の機体である。 アトランティア帝国のライナーには、『ブルーサキュラ』又は『サキュラ』の忌み名で呼ばれている。
「アウシュレッザ⁉︎…いや、似てはいるが違う…だが…」 ジ〜
ハリス少尉は見覚えのあるこの機体に違和感を感じていた。唯のブレードナイトではないと…
「す、すげええッ! 見ろッ!マリー、あの装甲に、駆動ユニット!見たことねえぜッ!」
「は、班長ッ! 班長―ッ! あれッ!あれええッ!」 バッ!
「うん? うおッ! ま、まさかああッ!」 ガクガク、ブルブル
ダゴス甲板長と整備員のマリー曹長は、今目の前に存在するブレードナイトの腰の部分に装着されている巨大な鞘を見て、気が付いた。
「「 究極のブレードナイト用実装剣『ナイトバスター』だああッ! 」」
「ナイト…なに?」
「ナイトバスターです! ナイトバスター、知らないのですか?」
「ん、知らな〜い」 フリフリ テクテク
「ははは、そうでしたか」
アニスはそう言って、自分のブレードナイトの足元へ歩いて行った。
「なあ甲板長、噂では聞いたことがあるが、いつの間にできたんだ? コイツの威力は凄いんだろ⁉︎」
「ああ、実装剣の事か? 確かに威力は凄いし、開発もされてたんだが…」
「甲板長?」
「兵器局では理論ばかり優先してな、これを使うライナーやナイトの事なんざ考えてはいないんだ!」
「じゃあ、これを使ったら…」
「うむ、この剣をブレードナイトに実装したらバランスや、その荷重によって速度が落ちる。また、並みのライナーなら、使用開始5分で魔力が枯渇して気絶しっちまう、やばい剣さ!」
「じゃあ、この装備は…」
「まあ、この機体がどうかは知らないが、欠陥品だよ!あの剣はッ!」
「じゃあ、アニス特務大尉はッ⁉︎」
「分からん、特務大尉が、アニス様の魔力量がどれだけあるのか、このブレードナイトがどれ程の物なのか、だが、レオハルト少佐に合わせてもらった時から何か違った…」
「何かとは?」
「俺にもそれが何か、全く分からん、だが…」
「うん?」
「特務大尉は、アニス様は違うんだ、なんかこう、次元が違うというか、俺たちとは異質の存在、レオハルト少佐には、『絶対に逆らうな! 怒らせるな! 敵対してはいけない!』って釘を刺されてる」
「隊長からか…まあ、確かにすごく綺麗で可愛いし、それでいて何者をも恐れないあの行動力と語り方。俺たちとは何かが違うのかもしれない」
そこへ、アニスが戻ってきた。 テクテク
「あの…特務大尉殿、このブレードナイトは一体何なんですか?」 ピッ ピピピッ!
「ん、なんで?」
「うちのライブラリー照合をしても、どれにも該当しない、ましてや今、中央制御のメインコアにリンクしたんですが…」
甲板長のダゴスは困った顔をして、携帯端末のタブレットを見ていた。
「ん?」
「甲板長、何と返事が来たんだい?」
「少尉、ちょっとこれ見てくれますかねえ…」 スッ
「うん? どれどれ…」 ヒョイ
「へ?」
「でしょう、中央制御のメインコアがこんな答え出すんですわ!」
ダゴス甲板長とハリス少尉の2人は、中央制御コアからの返事が来ている携帯端末のタブレットをみて、目を丸くしてそれを見ていた。そこには全く想像にしなかった返事が書かれていた。
『中央制御メインコアよりの回答』 ピッ
『依頼対象機体は、照合不能、調査照合禁止機体!直ちに稼働中止』 ピッ
『依頼対象機体はライナーと共に、速やかに帝都、第一区画管理棟へ』 ピッ
『中央制御メインコアより通信』 ピッ ポン
『今までどこにいたのですか⁉︎ 直ちに帝都に帰ってきなさい! 帰ってこないと許しません!』 ポン
・
・
・
「「 ????… 」」
「中央制御メインコアって、こんな返事を返すんですか?それも人間みたいに?」
「いやあ、ないだろ。だいたい、制御メインコアって人間じゃないし」
「そもそも、制御メインコアって何なんですかねえ?」
「さあ、俺にも分からん!ずいぶん昔から存在してるそうだが…」
「しかし、これ 誰のことでしょうね?」
2人が首を傾げ悩んでいた時、アニスは何となく察していた。
「(う〜ん、たぶんこれは私にだ、えっと今この国の制御を行っている制御メインコアは確か… 「シンシア」か「エレンディア」のどちらかだった様な…そうだ、「シンシア」は通常コアの筈だし、「エレンディア」は、もっと上位の存在のはずだ!すると…あッ!「ソフィア」だーッ! あはは、忘れてた。しばらく通信はブロックっと、あとで謝っとこ)うん」 コクン
アニスはとりあえず話を変えようとしたその時、格納庫内に緊張が走った。
ビーッ! ビーッ! ポンッ!
『全艦戦闘配置! ブレードナイト隊発艦命令発令! ブレードナイト隊は発艦準備! 繰り返す…』
「アニスちゃんッ!」
「ん、私のブレードナイトについては、追々と説明する。全員、出撃の準備をッ!」
「「「「「「 はッ! 」」」」」 ザッ!
「おらああッ! 整備班!総員かかれえ!」 バッ!
「「「 アイサーッ! 」」」 ザッ! ダダダダ
「『アウシュレッザ』からかかるぞお! 換装作業はじめえーッ!」
ダダダ ウイイイイ ガチャン ブーッ! ブーッ!
「じゃあ、大尉殿達はあちらで、ライナースーツに着替えてきてください」
「よしッ行くぞマイロ」 ダダッ!
「ああ、さっさと着替えてこようぜ!」 ダダダ
アランとマイロの2人とその後にマシューが続き、男子更衣室へと入って行った。
「ライナースーツ?」
「アニスちゃん、ブレードナイトに乗って戦う時の服よ」
「そうです、こんなの」 クイ
ハリス少尉は、自分を親指を立て『このスーツですよ』とジェスチャーをした。
「ん、このピッタリした服?」
「そうです」
「ジェシカもあれ着るの?」
「ん〜、仕方ないわよ、でもブレードナイトを動かすには必要な服だから」
「そうなのか…」
「さ、私達も更衣室で着替えましょッ!」 グイッ! タタタ
「え! あッ!ええ~…」 タタタ
アニスはジェシカに手を引かれ、ライナー女性用更衣室に入って行った。
「班長、これどう整備したらいいんでしょう?」 ジ~
「俺もお手上げだ、まったくの新機体だからな…」 ふむ…
「「 あとでアニス様に聞くしかないか 」」 ハア〜
2人はアニスの専用機を腕を組み見上げて、ため息をついていた。
ーアトランティア帝国 山岳地帯 グラウンドバレー上空ー
シュゴオオオーッ! バババッ! ドガドガドガッ! ダアアンンッ!
ビーッ! ビーッ! ビーッ!
『左腕被弾! 駆動システム応答ナシ 左腕駆動不能ッ!』ピピピッ ピコ!
「チッ! 左腕が逝ったかッ! このおッ!」 グイイッ! カチカチ ピッ
バウウウーッ! ギュウウンン!
強行偵察隊のバーク准尉は、高空域での偵察中に、国境から遠路潜入してきた、2機の敵ブレードナイトに発見され、グラウンドバレー上空で激しい空中戦をしていた。彼らは神帝国から、今回の作戦回収部隊からの、先遣隊であった。
先ほどの軽戦闘機とは違い、彼らのはゼルファ神帝国 国軍主力戦闘機でバーク准尉の偵察型「アウシュレッザ」に、襲い掛かって来た。そして今、彼の機体、「アウシュレッザ」の左腕が命中弾を受け、動かなくなったところだった。
ギュヲオオオオーッ! ビュウウウウ―ッ!
「ハアッハハハ―ッ! ただの下見じゃあ、つまんねえって思ってた所に、いい遊び相手がいたぜぇ!」 ヒイイイイーー
『まったくだ! おい!どっちが先に落とすか、にぎらねえか?』 ピッ ヒイイイイーー!
「おう!俺はかまわねえぜ!」 ヒイイイイーー
『よしッ! じゃあ俺からだぜ! 100ッ!』 ピッ バアアアーー!
「ちッ!勝手に先攻になりやがって!まあいい、100からだな!」 バシュウウー
勢いよく飛んで、バーク准尉の機体に襲いかかって行く赤いその機体は、ゼルファ神帝国の主力ブレードナイト、『ヴァルヴィルFw159』高速格闘戦闘機であった。
ギュワアアアーッ! ピッ ピピピッ! ポン!
「偵察機ふぜいが、チンタラ飛んでんじゃねえよッ!」 カチッ!
ブオオオオーッ! ババババッ!
バーク准尉の機体をその照準に捕らえた神帝国のライナーは、すかさず操縦桿のトリガーを押し、搭載されていた20mm機関砲を撃ち込んできた!
ドババババーッ! ヒュンヒュンヒュンヒュン!
『敵機後方注意!』 ピポ!
「こなくそッ! おりゃあッ!」 グイイッ! ギュウッ!
グイイインンッ! バウウウーッ! シャッ シャッ シャッ!
凄まじい機関砲弾を巧みに交わし、その一斉射を全て交わし切った。これは、バーク准尉の腕と「アウシュレッザ」の機動性能のなせる技であった。
ヒイイイイーッ!
「アイツやるなあ!1発も当たらなかったぜ!」 ピッ ピピ
『次は俺がやるッ! 200ッ!」 グイイッ!
バウウウウウーッ! ギュウウンンッ!
「ちッ! 今度はコイツかッ! あそんでやがるッ!」 ギュウウッ! ピッ
バシュウウーッ! ギュウウウンンー!
バーク准尉もすかさず、スロットルを上げ、スラスターを全開にして高速起動に入った。
ギュウウン! シュバアーッ! ギュン! シュウウ
「オラオラどうしたあ! さっさと逃げねえと打ち落としちまうぞおッ!」 ピピピッ ポン!
『ロックオンサレマシタ、回避シテクダサイ』 ポン
「簡単い言いやがってええッ!」 グイッ! カチカチッ! ギュイッ!
バッ バッ! バウウウー! ギュイイインンーッ! グワアッ!
「ムッ!こいつッ! この偵察機のライナー、並みのライナーじゃねえなッ!」 ピピピッ グイイッ!
バッ! バウウウーッ!
2機のブレードナイトは、お互い全力でスラスターをふかし、グラウンドバレーの上空高くを高速でドッグファイトをしていた。 そんな時、一瞬の隙をついて、バーク准尉の「アウシュレッザ」が、神帝国の「ヴァルヴェルFw159」の背後を取り、その照準に捕らえた。
「もらったあーッ!」
「なにいいーッ!」
カチッ! カラカラカラカラッ! ヒュウウウンンンー…
『腕部20mm弾倉、残弾0デス』 ピポン!
「クッ! こんな時にッ!」 ギリッ
残弾が無くなるのも無理がなかった。 バーク准尉の機体は既に一回、空戦をして、軽戦闘機である「アーバントBf107」を撃墜しているのである。そのあとすぐの空中格闘戦である、無理もなかった。
「ハッ! コイツ弾切れかよッ! ザマあねえなッ!」 グイッ!
バウウウーッ!
『よく言うぜ「ゼルトッ」! 奴に弾が10発でもありゃあ、お前は撃墜されてたんだぜえ!』 ピッ
「うるせえッ! そんなこたあ分かってんだよッ!」 ヒイイイイーッ
『じゃあ、次は俺の番だあッ! そこをどきなッ! 300ッ!』 ピッ
「チッ! 仕方ねえッ! 」 グイッ!
シュウウー ヒュウウウンン…
ビーッ! ビーッ!
『警告、警告、敵機接近!』 ピポン!
「はあ、はあ、くクソッ! 弾さえあれば!」 カチカチッ! ピッ!
ブンッ! ビシュウウーッ!
バーク准尉は残された武器、近接戦闘用のライトニングセイバー(フォトンソード)を起動させ、片手で構えた。再びバーク准尉の前に現れた「ヴァルヴェルFw159」のライナーはそれを見てほくそ笑んだ。
『ははは、武器はそれだけか?「ゼルト」、賭けは俺の勝ちでいいかな!』 ピッ
「ちッ! 好きにしなッ!」 シュウウー
『じゃあ、遠慮なく!』 カチッ! ピッ
バーク准尉のブレードナイトをその照準に収め、今にも神帝国自慢のブレードナイト用127mmフォトンライフルを撃とうとしたその時、「ヴァルヴェルFw159」の右腕が一瞬で吹き飛んだ!
キュインッ! シュオオー! ジュウウッ! ドオオーンンッ!
「な、何いいッ!」 ピッ
『右腕、主兵装備ト共ニ消滅、戦闘力ガ62%ダウンシマシタ』 ピポン
「な、なんだ!何が起きたッ!」 タンタン、カチカチ!
ビーッ! ビーッ!
『後方ヨリロックオン! 敵ブレードナイトヨリノ直接照準デス』 ポン
「ど、どこだッ! 何処にいるッ!」 キョロキョロ
「気を付けろ『ダジンッ』! また撃ってくるぞッ!」
キラッ!……ッ! ビシュウウウーーッ!
ビーッ! ビーッ!
『直撃コースッ! 回避 回避 回避』 ピッ
「な、そんなこと言ったって!どうすりゃいいんだよおおーッ!」 ガチャガチャ
ビュオオオオオーッ! ドガアアッ! バアアアンンーッ!
「ぎゃあああーーッ!」 グワアアアンンーッ
「ダジンーッ‼︎」
遠方からの攻撃で、神帝国ブレードライナーの「ダジン」が乗る、ブレードナイト「ヴァルヴェルFw159」は、瞬く間に火だるまになって、撃墜されてしまった。
『僚機ガ撃墜サレマシタ』 ピッ
「分かってんだよッ!そんな事ッ!」 ヒイイイイ
空中で静止ながら、神帝国ブレードライナーの「ゼルト」は、「ダジン」を撃ち落とした敵を探し始めた。
「どこだ! 何処にいるッ!」 キョロキョロ
その状況を見ていたバーク准尉は、信じられないものを見たと言う顔をしていた。
ビーッ!
『敵機、撃墜サレマシタ』 ポン
「な、何があったんだ?」
ピピピッ ポン!
「左舷方向ヨリ 友軍シグナル」ピッ
「友軍? そうかッ! 味方が来てくれたのか! 助かったああーッ」 ふう〜
『友軍信号受信、友軍機 機体のNo.BNR-288DG 「レスタリッザD型G」ト確認シマシタ」 ピッ
「『レスタリッザーッ』⁉︎ そんな旧型機が来たのか⁉︎」 ピッ タンタン ポン!
『友軍機、高速で接近中、速度760km/h アト20秒デ、合流デキマス』 ポン
「『レスタリッザ』で760km/hだって? 『アウシュレッザ』と変わらんじゃないか? 誰だいったい…」
キイイイイイーーッ! シュワアアアアアーーッ!
ビーッ! タタタタ
「うん、一機撃墜っと、味方の偵察機は無事だな、よし、じゃあアイツで最後だッ!」 グイッ!
バアアアーーッ! ギュウウンンーッ!
そこに現れたのは、戦闘空母「フェルテス」より、緊急発進した「レオハルト・ウォーカー」少佐のブレードナイト「レスタリッザD型G」であった。高速移動中の遠距離からの狙撃で一機を落とし、今まさにもう一機に、高速接近して行くところだった。
ビーッ! ビーッ!
『警告 敵機急接近』 ポン
「ちッ! 新型の『アウシュレッザ』か⁉︎」ピッ!
『接近中ノ機体照合、アトランティア帝国 国軍ブレードナイト「レスタリッザ」ト確認』 ピッ
「な、そんな旧型が…いいだろう、ここで撃ち落としてやる!」 カチカチ ピッ!
グワアアッ! ガシュンン! ピタ!
ゼルトは、自身のブレードナイト「ヴァルヴェルFw159」の持つ、127㎜フォトンライフルを構えた。
ピピピピッ! ビコッ! ビビコッ! ポンッ!
「よし!捉えたッ!コイツの連射でも食らうがいい!」 グググッ! カチッ!
ドンドンドンドンッ! シャシャシャシャーー!
キイイインンンンーーッ! ピピッ! ビコッ!
「撃って来たか! だが、無駄な事だあーッ!」 カチカチ! グイッギュン!
バッ バッ バアアアーーッ! ギュウウイイン! ギュンギュン!
レオハルトの操縦は神業であった。「ヴァルヴェルFw159」の連射攻撃を、速度を緩めず紙一重でかわしていく。やがて、「レスタリッザ」は、連射をしてくる「ヴァルヴェルFw159」に接近していった。
「なぜだ⁉ なぜ当たらない⁉ 旧式のくせにッ!このばけものめええッ!」 カチカチッ
ドンッ!ドンッ! シャシャアアー!
もうほとんど距離がない位置でも、レオハルトの「レスタリッザ」は軽々と連射を避け、ついに「ヴァルヴェルFw159」の懐に入り、127㎜フォトンライフルと、その右腕をつかんでしまった。
シュウウウイイインン――ッ! バアアンンッ‼ ガシイイッ! シュウゥゥー!
「ひいいッ!」 びくびく
「ここまでだ!」 カチカチカチッ!ピッ ピピッ! グイイイッ!
ヴォンッ! ビシュウウ―ッ! ギュウウウンンッ! ザンンッ!
「テスタリッザ」の近接格闘用ライトニングセイバーを瞬時に起動し、機体をその場で回転しながら、その勢いで、「ヴァルヴェルFw159」を胴体の所で切り裂いてしまった。
「ぎゃあああーッ!」 ビジュウウウ――ッ!
ドガアアアーーンンッ!
「2機撃墜っと」ふう~ ピピッ!
レオハルト少佐、撃墜記録更新中であった。この状況を見ていたバーク准尉は、ただただ驚くばかりであった。
「うそだろ……」
レオハルト少佐の「レスタリッザ」は徐々に高度をさげ、バーク准尉の「アウシュレッザ」に、近づいて行った。
いつも読んでいただきありがとうございます。
次回もでき次第投稿します。