第130話 フェリテスのベテラン達
ーアトランティア帝国 山岳地帯 グラウンドバレー近郊ー
ビュウウウー! ピッ ピッ
「ここら辺が1番怪しんだがなあ…」 ピポッ!
偵察型の「アウシュレッザD型RAシーク」を操り、山岳地帯を【バーク准尉】は強行偵察を行っていた。
アトランティア帝国 国軍主力ブレードナイト
ブレードナイト「アウシュレッザD型RAシーク」
身長 11.8ⅿ
重量 30.8t
出力 18,000Kw
速度 地上 80㎞/h
空中 780㎞/h
武装 固定腕部20㎜機関砲 ⅹ2
ブレードナイト用ライトニングセイバー ⅹ1
(フォトンソード)
装備 対人対物フォトン探知センサー
対潜空艦ソナー(フォトンソナー)
SPYレーダーセンサー
RANジャマ―
乗員 1名
*「アウシュレッザ」の派生型、索敵偵察型ブレードナイトである。敵の早期発見、及び潜空艦探索や人命救助捜索などに活躍する機体である。「RAシーク」は、大陸艦隊専用機で、主に空母艦載機として搭載されている。
ピッ ピッ ピコッ!
「うん⁉︎ あッ! 探知ッ! ここかああッ!」 カチカチカチ ピッ!
パシュパシュー! パシュパシュー! パ パ パ!
バーク准尉は、機体装備である数機のフォトンソナーを投下した。
ピッピッピッ! ビコッ! ビーッ!
『敵艦ラシキ反応、位置ハ 当機ノ 真下デス!』 ピッポン!
「ビンゴーッ!」 グイイッ! ギュンッ! バウウーッ!
彼は、敵潜空艦の反応を確認すると、マーカーを落とし上昇していった。
『こちらグリーン1、 フェリテスCICへ、山岳地帯チャートNo,03にフォトンフィールド反応ッ!』 ピッ
『フェリテスCIC了解 グリーン1そのまま待機監視せよ!オーバー』 ピッ
『グリーン1了解 アウト』 ピッ
ヒュウウウン… シュウウウー
「監視はいいが、敵さん撃ってこないだろうな」 ピッ ピッ
ピッ! ポンッ!
『目標、高速デ移動開始 コース236 、マーク12、速度11ノット、旗艦『フェリテス』ニ向ケ移動中』 ポン
「あッ! 動くかッ! フェリテスへ連絡をッ!」 グイッ! カチカチ ピッ!
ピッビーッ! ピッビーッ!
『警告!警告! 左舷上方ヨリ高熱源体! 接近中』 ビビッ!
「なッ! 上方だとッ⁉︎ 何処から!」 グイイッ! ピッ! バウウウーッ!
ギュイイイインーッ! シュオオオーー!
バーク准尉の「アウシュレッザD型RAシーク」は、偵察行動を中断して、急加速して接近する物体の回避をし始めた。
ビーッ! ビーッ! ビコッ!
『接近中ノ物体認識照合、ゼルファ神帝国軍 正式ブレードナイト『アーバントBf107』ト確認』 ポン!
ギュオオオオーッ! ドドドドッ!
「チッ! 艦上軽戦闘機か!」 グッ! グイッ! ギュワアアアアーッ
彼を襲ってきたのは、ゼルファ神帝国の潜空艇に搭載されていた小型のブレードナイトで、攻撃というよりも防衛用の軽戦闘機であった。
ゼルファ神帝国 大陸艦隊 艦船搭載型ブレードナイト
ブレードナイト「アーバントBf107」
身長 8.7m
重量 25.8 t
出力 11,000Kw
速度 地上 65km/h
空中 700km/h
武装 7.7mmフォトン機銃 x1
足部固定、対ナイト用噴進弾.(ミサイル)x4
ブレードナイト用ライトセイバー x1
(フォトンソード)
乗員 1名
*ゼルファ神帝国の小型艦艇に搭載されている軽戦闘機。汎用性は高いが、航続力と可動時間が極端に短い局地戦闘機である。
バババッ! シュウーッ! シュウーッ!
バーク准尉の機体に迫ってきた「アーバントBf 107」は、すかさず機銃と装備していた噴進弾.(ミサイル)を立て続けに打ってきた。
ビーッ! ビーッ! ビーッ! ビコッ!
『ロックオン、サレマシタ! 回避シテ下サイ』 ビーッ! ピッ
「んなこたあッ! わかってんだよッ!」 グイイッ! カチカチカチ! ピッ
グワアアンンンーッ! バシュ!バシュ! バシュッ! シュルシュルシュル!
「そりゃあああーッ!」 ギギギッ! ギシッ! ギュワアアアアーッ‼︎
彼は「アウシュレッザ」の高機動性を活かし、急旋回ッ!螺旋きりもみ状態の空間機動行動に入り、機銃弾をかわす! それと同時に、左レバーのセレクトスイッチを押し、噴進弾.(ミサイル)用の囮を打ち出した。座っているライナーシートは軋み、凄まじい重力が彼の体に発生した。
ギュウウウン! バババッ シュウーッ! シュウーッ! パパッ! ドオオオン!
機体は見事に機銃弾を避け、噴進弾.(ミサイル)は、その囮に向かって進んでいった。
「こちとら『戦闘空母フェリテス』御用達の強行偵察機隊!軽戦如きで怯むかッ!」 グイッ!
バウウウーッ! ギュインッ! バアアーッ ピピピピ! ビコッ!
バーク准尉の機体はさらに加速し、「アーバントBf 107」の背後に、あっというまに回り込み、その射程に捕らえた。偵察機仕様とはいえ、「アウシュレッザ」である、その高機動性能は変わらなかった。
「くらええーッ!」 カチッ! ピッ
ブオオオオーッ! ドドドドッ!
偵察型の「アウシュレッザD型RAシーク」には武装らしき武装は、腕部に固定装備されている20mm機関砲とブレードナイト用ライトセイバー一本のみである。その20mm機関砲を、軽戦闘機「アーバントBf 107」に打ち込んでいった。
バババッ! ドンドンドカッ! バアアアアーッ! ボンッ!
軽戦闘機故の、装甲の薄さで、「アーバントBf 107」は、穴だらけになり、火を吹いて山岳地帯の谷間に落ちていった。
「ふう、まさか偵察機で格闘戦をするとは思ってなかったぜ!」 ピッ ピッ
『撃墜ヲ確認シマシタ』 ピッ
ビーッ! ポンッ!
『ダメージレポート』 ピッ
「うん? なんだ?」 ピッ ピッ
『通信ユニット、ニ被弾、通信管制デキマセン』 ピコッ
「え〜ッ! マジかよ、さっきので何処かに弾を食らったか?」 ピッ ポン
『通信不能、『フェリテス』トノ通信ガ、ダウンシマシタ』 ピッ
「さっき、おおよその位置は知らせたんだ。この場で待つしかないか」 グイッ!
シュバアアアーッ! ヒュウウウンンン!
バーク准尉の機体は、できるだけ上昇し、高空からの偵察に切り替えた。
「早く来てくれよ…」 ギュウッ!
彼は目を凝らし、真下に潜む潜空艇を見て、操縦桿を握りしめていた。
ー戦闘空母「フェリテス」 ブリッジー
ゴオン ゴオン ゴオン シュゴオオオーッ!
ピッ ピコッ! カチャカチャカチャ タンタン!
「第2波偵察攻撃部隊 ファルコン小隊、目標発見出来ず、帰還します」ピコ ピッ
「第1波偵察攻撃部隊 イーグル小隊 着艦体制ッ! イーグル1着艦します」ピコ!
「艦長、偵察部隊順次帰還、着艦します」 ポンッ!
「ふむ!その他の部隊はどうだ?」
「はッ! シルバー、ホーク、クロウ、ミラー、各小隊目標発見の報告はありません! 発見報告は強行偵察部隊のグリーン1のみです!」
「副長、どう思う?」
「……」
「うん? 副長?」
「艦長、さっきのは痛かったですよ!」
「なッ! いつまでも言ってんじゃない! それにあれは貴様が悪い!」 フン
「はッ! 申し訳ありませんでしたッ! でも…」 サッ!
「うん? でもなんだ?」
「自分、艦長に本気ですから!」 ニコ
「うぐッ!(なんでこんなのが副長をやってんのよ…)」 プルプル
艦長のアリエラは、この副長に何故か言い寄られ、何度かこういう事があった。
「(おい、副長ってどうなってんだ?)」 ヒソヒソ
「(ああ、副長は元特殊部隊出身の筋肉強化兵だそうだぞ)」 ヒソヒソ
「(筋肉! それで打たれ強いんだ! 納得)」 ヒソヒソ
「(それに、副長は艦長が好きみたいだからなあ)」 ヒソヒソ
「(マジかよ!)」 ヒソヒソ
「(でなきゃあんなに絡まないぜ!)」 ヒソヒソ
ビーッ! ビーッ!
「おっと、仕事、仕事」 ピッピピッ! タタタ!
「はあ、まあいいわ、その件は後で、いいわね副長」
「はい! 艦長!」
「で、話の続きだけど…」 ビーッ! ビーッ! ビーッ!
「艦長ッ! エマージェンシーです!」 ピピッ! タン!
「誰、誰の機体なの⁉︎」 バッ!
「第1087強行偵察小隊、機体No.BNA−204D『アウシュレッザD型RAシーク』4番機『バーク准尉』です」 ポン
「バーク准尉の機体、山岳地区 チャートNo.03 マーク35 グレード4 信号ロストッ!」 ピピ
「山岳地帯、グラウンドバレー付近ね…」 うん
「艦長ッ!さっき報告があった場所ですッ!」
「今、動けそうな小隊は無いのッ⁉︎」
「現在、出撃準備が出来ているのは、先程命令のあったブレードナイト『ウルグ・スパイアー』の【クロム小隊】だけですが、装備が対艦猟兵装なので、救援には不向きかと」
「アポロ、ガイアの小隊は出られるでしょ?」
「彼らの機体は今、偵察攻撃用に換装中です、それを高速戦闘用に戻すとなると、すぐ出られないかと」
「その他の小隊は?」
「それ以外は現在、稼働中の小隊で、殆どが帰還中! 一度補給を致しませんと、持ちません!」
「こんな時に…」 ギュッ!
艦長のアリエラがブリッジのモニターの、点滅する光点を睨みつけていた時、横から声がかかる。
「アリー姉、俺が出る!」
「え⁉︎ 」 クルッ!
アリエラが声のする方を見ると、そこにはレオハルト少佐が立っていた。
「レオン君!」
「何驚いてんだよ! 急ぐんだろ! 俺を出せ!」
「でも、貴方はさっき帰ってきたばかりじゃあ…」
「ああ、大丈夫だ!だが機体が整備中でな、一機貸してもらえないか?」
「え⁉︎ 貸すって言ったって、全機登録済みよ!すぐには貸せないわ!」
「ナイトデッキの奥、使っていない一機が置いてあるだろ! 未登録のアレを貸して欲しい」
「え⁉︎ でもアレは…」
「動くんだろ?」
「ええ、多分…」
「艦長、彼に託しましょう!」
「副長…わかったわ、頼めるかしら?」
「ああ、任せとけ!」 サッ! タタタ
レオハルトは軽く敬礼したと、ナイトデッキへと走っていった。
「ナイトデッキへ レオハルト少佐が発艦する! 発艦準備急げッ!」 バッ!
ビーッ! ピポ! タンタン
「アイサー! ブレードナイト発艦デッキへ、レオハルト少佐が発艦する!発艦要員は発艦体制を!」
『ブレードナイト発艦デッキ了解ッ! で、どの機体です。それと装備はどうしますか?』 ピッ
「甲板長! 艦長のアリエラです!」
『艦長ッ!』 ピッ
「ブレードナイトハンガー、No.51の機体を出してッ! 装備は第一種、急いでッ!」
『了解! ハンガーNo.51…ええッ⁉︎ 51ですかいッ⁉︎』 ピッ
「そう! その51よッ! 早くして!」
『ナイトデッキッ! 了解ッ!』 ピッ
カチャッ! ピッ ピッ タンタン
「レオン君 頼むわね! 操舵手ッ! 両舷増速ッ! 進路!山岳地帯グラウンドバレー近郊!」バッ
「アイサーッ! 両舷増速 進路2.221 マーク18 速度58ノット」 ピッ ポンポン
バウウウーッ! バッ!バッ! ゴゴゴ!
戦闘空母の「フェリテス」は、通信が途絶した、バーク准尉の方へ進路を取り、スラスターを全開にして行った。
「僚艦『キレネ』『フェーべ』『ヒューリー』に通信!『第一戦闘配備! 突発の戦闘に備えよ』」
「アイサー 僚艦に通信、旗艦『フェリテスより各艦へ、第一戦闘配備 突発の戦闘に…」
「(皇太子殿下がそこにおられれば良いのだけど…)」 グッ
艦長のアリエラは、ブリッジに備え付けられている大型モニターに映る、グラウンドバレーの地域地図上のバーク准尉が消息を絶った光点部分を見て思った。
ー戦闘空母「フェリテス」 ブレードナイト発艦デッキー
ビーッ! ビーッ! ビーッ! ゴンゴンゴン ピピー
「オーライ、オーライ、 ストーップ!」 ピピーッ!
ゴオオンンッ! ヒュウウウンンン! プシューッ
「甲板長ーッ! 本当にコイツを出すんですかあ⁉︎」 ピー! ピー!
「そうだッ! No.51のハンガーだ! 装備換装するぞお!俺達ベテランの底力を見せろ!」
「アイサーッ! 第一種装備換装始めえッ!」 ガコンッ! ヒュウウンン!
ガガガッ! キュウン! キュウン! チャキ! チャキ!
「しかし、班長! 誰がコイツを操縦するんで?」 ガンガンガン
「うん? ちょっと待ってな」 ピッ ピピピッ! ポン!
甲板長は、手持ちにデータファイル付きタブレットを出し、今整備中の機体に誰が搭乗するのか調べた。
ピッ ポンッ!
「え〜っと! 【レオハルト・ウォーカー】少佐だッ!」 ピッ
「少佐ーッ!」 バッ!
「ああ、ベテランのトップエースだぞ! うん⁉︎ オラそこおッ! 何やってんっだあ! さっさとキャリバーを装着しろお!」
「アイサーッ!」 ギュウン! ギュウン! バシュン! パシュン!
「しかし班長! 少佐ほどの方ならコイツじゃなくても…」 ピピーッ ガンガン
「それが、少佐自ら、コイツを指定したんだ!」 ガガガッ! キュウン!
「え〜、コイツをですかあ?」 ガコンッ! プシューッ!
「甲板長ーッ! 換装作業終了ーッ! 出せまーすッ!」 ビーッ!
流石は歴戦のベテラン空母要員たちである。ノーマル状態のブレードナイトを、即座に高速戦闘仕様に換装してしまった。甲板長と先任作業員は作業用ハンガーに付き、換装整備の終わったブレードナイトを見上げた。
アトランティア帝国 国軍2代前、主力ブレードナイト
ブレードナイト「レスタリッザD型G」
身長 12.6m
重量 35.5t
出力 16000Kw
速度 地上 60km/h
空中 720km/h
武装 105mm魔力ライフル
左腕内20mm機関砲 x1
右手甲部、対装甲ナックル
ブレードナイト用ライトニングセイバー x1
(フォトンソード)
乗員 1名
*アトランティア帝国の2世代前の主力ブレードランナー、現行の『アウシュレッザ』のベースともなった機体である。ほとんどが『アウシュレッザ』に、換装されてはいるが、一部の倉庫や大型艦の格納庫の隅に、何機かは、配備されたままの状態で、放置されている。地方基地や、警備艦では、未だ現役機である。
タタタッ!
「おう!甲板長、準備はできてるかい?」 サッ!
「少佐、準備はできてますぜ!」 グッ!
「流石ベテラン、仕事が早い。よし、さっそく調整、登録する!」 タタッ!
ウイイイー カシュンッ! バッ!
ピッ ピピッ! カチャカチャ タンタン ブンッ! ヒュオオオオ―ッ
レオハルトは、「レスタリッザ」のコクピットに入り、スイッチを入れ、設定を始めた。
ビュウウンンン! ビコッ! ピッ ビビッ!
「メインモニターに、無線回線、各種センサーに、デフレクターシールドっと」 ピッ!
カチ ビュオン! タタタタ ブンッ ブンッ!
「そうそう、こんな感じ、こんな感じ! やっぱいいねえレトロ機は」 ふふん!
「班長?」
「うん、何だ?」
「少佐がもすごく楽しそうなんですけど…」
「まあな、元々、少佐はコイツと共に育ったからな…」
「はあ、ですが、こんな旧型より新型の『アウシュレッザ』の方が使い易いじゃないですか? 設定や登録も機体自体がやってくれますし」
「まあ、お前さんには分からんかな」
「はあ?」
「この『レスタリッザ』は、ブレードナイトとしては旧型だが、戦闘能力、特に乱戦状態の戦場で、格闘戦においては、今もこの機体にかなうものはないぞ」
「ですが、ほぼマニュアル操作の機体ですよ。操縦が大変じゃないですか」
「はあ~、最近の若いもんは、いいか、乱戦になれば、オートパイロットほど役に立たんものは無い!最終的には手動の、ライナーの技量が勝る者が生き残るんだ」
「でも、そんな状況は…」
「ないとも限らんだろ!それにコイツが劣ってんのはその、電子装備だけだ。あとはそう引けを取らん」
「はあ~、そうなんですかねえ、でも火力が違いますよ」
「火力だあ? 魔力ライフルのことか?」
「はい、班長、『アウシュレッザ』は、120mm魔力ライフル、至って、コイツ『レスタリッザ』のは、105mm魔力ライフル、威力が全然ですよ?」
「そんなもん当たったらの話だ、どちらの魔力ライフルも、当たりゃあブレードナイトなんざ吹っ飛んじまうわッ!」
「じゃあ、やっぱり…」
「ベテランのライナーほど、マニュアル操作の方が速くて強いんだ!」
ピッ カチャカチャ ポン!
「よし、登録完了!」ピコッ! ビュウウンンンーッ! プシュー!
「うん、終わったようだな。少佐―ッ!どうだいッ!」
「おうッ! 甲板長!ばっちりだッ! このまま出すッ! どいてくれッ!」
バクンバクン プシュー!
「了解! おらあッ!『レスタリッザ』出すぞおおッ!」 ザッ!
「「「 アイサーッ! 」」」 ババッ!
「ブリッジ! 『レスタリッザ』が出る!後を頼む!」 カチャ
『ブリッジ了解!』 ピッ
『ハッチ開放ッ! 総員発艦準備ーッ!』 ビーッ!
グイイイインンン! ガシュンッ! ビーッ
『フェリテスコントロール アルファ1発艦準備完了指示をこう』 ピッ
『アルファ1 こちらフェリテスコントロール、発艦用電磁カタパルトへ』 ピッ
ガコン! ガコン! ドン、ドン、 ガチャン!ガチャン! プシューッ!
『こちらアルファ1 カタパルト装着完了!』 ピッ
『レオン君! くれぐれも無茶はダメよ!』 ピッ
『アリー姉は心配性だな、前だって俺が助けたろ?』 ピッ
『だけど…』ピッ
『大丈夫、アニスも待ってるし、行ってくるッ!』 ピッ
『えッ⁉︎』 ピッ
『アルファ1 進路クリアー 発進ッ!』 ビーッ! ポン!
『アルファ1 『レスタリッザ/レオハルト』 出るッ‼︎』 ピッ
ガシュンッ! シャアアアアーッ! ドオオオオーッ!
レオハルト少佐の乗る「レスタリッザD型G」は、スラスターを全開にして、山岳地帯、グラウンドバレーへ急行して行った。
『アルファ1 発艦完了、続いて、クロム小隊『ウルグ・スパイアー』発艦準備』 ピッ
ビーッ! ガシュンッ! シャアアアアーッ! ドオオオオーッ!
レオハルトの「レスタリッザ」に続いて、「ウルグ・スパイアー」のクロム小隊が発進し始めた。
・
・
・
「レオン君…アニスってだれ?…」 グッ
ー駆逐艦「ライデン」 兵員食堂ー
モグモグモグ
「ん?」 くるッ
「どうしたのアニスちゃん?」 カチャカチャ パク!
「ん、誰かに呼ばれた気がする…」 パク!
「またアイツじゃないの?」 ングング コクン!
「ん〜、ま、いっか」 パク! モグモグモグ
駆逐艦「ライデン」が山岳地帯に到着するまで、あと2時間ほどの距離にあった。
いつも読んでいただきありがとうございます。
次回もでき次第投稿します。