第121話 アニスと「アウシュレッザ」
―アトランティア帝国 森林地区上空―
モクモク ボウンッ! ユラユラ
駆逐艦ライデンから500mの所に、神帝国の潜空艦「バルヴェル」は、その艦体から煙を出し漂っていた。
「副長ッ!」
「はッ」
「敵潜に降伏勧告を!」
「はッ!」
「通信手ッ! 敵潜に降伏勧告を発信しろ!」
「はッ! 『敵潜に告ぐ! 降伏せよ! 繰り返す、降伏せよ!』」 ピピッ!
「(艦長、奴ら降伏しますか?)」 ヒソヒソ
「(まあ、まずしないだろうな、した事のない連中だ)」 ヒソヒソ
「(では、やはり…)」 ヒソヒソ
「(ああ、警戒を怠るな!)」 ヒソヒソ
「はッ!」 バッ!
降伏勧告の返事を待っていたその頃……
―駆逐艦ライデン格納庫―
パカッ!
「ん? ここはどこだ?」 テクテク
アニスは食堂を出て戦闘中のライデン艦内を歩き回り、階段上の蓋を開けて出てきたここは、駆逐艦ライデンの後方、ブレードナイトの格納庫の中だった。
テクテク ピタッ
「ん? コレは…」 ジッ!
「こらあッ! そこで何をしているッ!」 ダダダッ!
アニスに怒声を出し駆け寄ってきたのは、甲板長の【ダゴス】であった。彼は作業着にヘルメット、片手には作業に使う工具箱を持っていた。
「ん、ちょっとコイツを見ていただけ」 ビシッ
アニスがコイツと言って指さしたのは、先ほど回収されたばかりの大破したブレードナイト、「アウシュレッザ」3番機だった。
「うん? なんだ、少佐に助けられたお嬢ちゃんか」
「はい、お邪魔してます」 ペコ
「で、コイツを見てたって?」 サッ
「はい、大きいなと思って…」 ジッ
「まあな、身長は11.8m 我が軍の主力戦闘機だ!」
アトランティア帝国 国軍主力ブレードナイト
ブレードナイト「アウシュレッザ」
身長 11.8m
重量 31.5t
出力 18000Kw
速度 陸上 80Km/h
空中 780㎞/h
武装 120㎜魔力ライフル x1
腕部、固定20㎜機関砲 x2
ブレードナイト用ライトニングセイバー x1
(フォトンソード)
乗員 1名
*ライデン搭載機種は「アウシュレッザ」艦載機型のD型ランナー
レオハルト少佐の機体は、「アウシュレッザD型カスタム」
アシュリー大尉の機体は、「アウシュレッザD型R2レグザ」
その他の機体は通常の、「アウシュレッザD型ランナー」である。
「戦闘機? ゴーレムではないのですか?」
「ゴーレムって、また古くさい言い方だな。ま、似たようなものさ、ただ、大昔のゴーレムとは全然違う、その機動力に火力、そして何より、『人が自由に操れる』便利な巨人さッ!」
「そっか、便利な“巨人”か…」 ジ~
「まあ、その巨人もこうなっちゃおしまいだよなあ」 ふう~ ガンッ!
ダゴスはため息をつきながら、大破し、収容されている「アウシュレッザ」の足をたたいた。
「治らないのですか?」
「治す? ああ、修理の事か、無理無理ッ!」 ブンブン
「なぜです?このままじゃかわいそうじゃないですか」
「ここじゃあ、部品がねえんだよ! 帝都の修理工場なら何とかなるが、まあ、こいつはここまでだ!」
「といいますと?」
「ああ、お役御免、つまり廃棄処分ってやつだ」
「捨ててしまうんですか?」
「まあ…そうなるかな」
「そっか、捨てちゃうんだ…」 ふむ
「まあ治すより、新品を入れたほうが早いからな」
「ねえ、えっと…」
「ああ、俺はここの責任者、甲板長の【ダゴス】だッ!」 バッ!
「私はアニスです」 ペコ
「お、おう、アニスよろしくな!」
「はい、で、ダゴスさん」
「うん、何だ?」
「折り入ってお願いがあります」
「な、なんだ、言ってみな」
「はい、じゃあ、これください!」 ビシッ!
アニスは大破して動かなくなった「アウシュレッザ」を指さして、ダゴスにお願いした。
「は、はああ~?こ、これって、この大破して動かない「アウシュレッザ」の事か?」
「他にありますか?」
「いや、流石にそれは~…」
するとそこに声がかかった。
「いいんじゃないか」 コツン コツン ザッ!
2人が声のするほうを見ると、そこにはライナースーツにヘルメットをわきに抱えた、レオハルト少佐が立っていた。
「よう!アニス、さっきぶり」 ニッ!
相変わらず気さくな男であった。
「少佐ッ!、いいのか?こんな所で油を売って?」
「いいんだよ!出撃はたぶんない!」
「ほう、言い切るな、何か根拠でも?」
「う~ん、俺の感!ってやつだ」 ははは
「いいのか?こんなのが少佐なんてやってて?」 ビシッ
アニスはレオハルトを指さし、ダゴスに聞いた。
「ま、まあな、少佐はコレでも『ブルーマックス』勲章の持ち主なんだ!」
「ん? 『ブルーマックス』?」
「ああ、撃墜王の称号さ」
「凄いのか?」
「凄いのかって、アニスッ! 知らねえのかよ!」
「ん、知らない」 コクン
「少佐はな、軍士官学校から出て、准尉の時ブレードライナーになったんだ。その時の機体が、コイツ『アウシュレッザ』の二つ前の主力機、ブレードナイト『レスタリッザ』に乗り、いきなり2機撃墜から始まって、今までに154機を撃墜してる撃墜王なんだぜ!」
「155機だ! 今日1機落としたからな」 ニイッ! カツカツカツ
レオハルトはアニスの元に寄って来た。
「どうだ? 俺、かっこいいか?」
「ん〜…その撃墜155機というのがよくわからん」 フリフリ
「うん、お前は面白いな! ははは」 ナデナデ
レオハルトは笑いながらアニスの頭を撫でた。
「で、コレ貰ってもいいのか?」
「ああ、いいぜ! いいだろッ! 甲板長ッ!」
「いや、いくらなんでも…学園の少女にやるってのはなあ…」 ガシッ!
「うおッ! 少佐ッ! 何をッ…」 ググッ
「(ようダゴス、聞いたぜえ、俺がいつアシュリーに手を出したんだあ?)」ヒソヒソ
「(え? な、なんのことかなあ…はは…)」ヒソヒソ
「(ははは、うん、とぼけるのかあ…銃殺していい?)」ヒソヒソ ニコ チャカッ!
「だああッ! わかったわかったッ! やるよッ! その嬢ちゃん、アニスにやるからッ!」
「最初からそうしろよ!」 スッ
「レオン! ありがとう!」ニコ
「お、おう! よ、よかったな(すっげえ!笑顔、可愛いじゃねえかよ)」カアア!
ふんふん♪ カタカタ テンテン パカッ! ボンッ!
アニスは自分が貰った「アウシュレッザ」を鼻歌を歌いながら、さわりだした。
「少佐ー、いいんですかい?こんな事しちまって?」 はあ〜
「どうせ、捨てちまうんだろ? だったら、欲しいって言うやつにやったら良いんじゃねえか」
「ですけど、一応軍事機密の塊ですぜ!」
「いいんだよ! コイツもアニスも喜ぶだろ」
「さいですか、じゃあ、俺はコイツの破棄処分の書類作って出しときまさあ」
「甲板長、よろしく」 ビシッ!
レオハルトはそう言いながら、大破した「アウシュレッザ」をさわっているアニスを見ていた。
ふんふん♪ ガタンッ! ボトッ! ドオオンッ!
「ぎゃあああッ! 取れた取れたああッ!」 あたふた!
「クッ! ぶわっあはははーッ!」
アニスのその様子を見て、レオハルトは腹を抱えて大笑いした。
ー駆逐艦ライデン ブリッジー
「敵潜ッ! 応答有りませんッ!」
「艦長ッ! 臨検隊を編成しましょう! 奴らの艦に乗り込んで…」
副長がクレイ艦長にそう言いかけた時、事態は動いた。
「艦長ッ! 敵潜に動きがッ! 敵潜 ッ 攻撃体制です!」
モニターに映っている潜空艦「バルヴェル」は、艦橋の前のハッチが開き、2連装の主砲が迫り上がってライデンに指向し、艦橋後方の垂直発射管、VLSハッチが全門開いた。
ウイイイイッ!ガシュンッ! グリンッ! バクンバクンバクンバクン!
「艦長ッ!」
「クッ!ヤツは軽巡クラスだッ!機関いっぱいッ! 主砲放てええッ!」 バッ!
「アイサーッ! 機関いっぱいッ!全速ッ!」 ピピッ!ポンッ!
「主砲発射ッ! 目標敵潜ッ!」 ピッ
ヒュウウンン! ドンドンドオオンッ! シャシャシャアアアッ!
駆逐艦ライデンから12.7cmフォトン砲のエネルギー弾が連続発射され、潜空艦「バルヴェル」に吸い込まれていった。それと同時に、潜空艦「バルヴェル」からも、20.3cmフォトン砲のエネルギー弾が返ってくる。また、VLS発射管からは、次々とロケット弾が打ち上がっていった。
ヒュウンンンッ! ドウウウンッ! バアアアアッ! バッ!バッ!バッ!バッ!
「敵潜に命中弾! 敵潜発砲!」 ビッ! ビビッ! ポンポン!
「敵潜! VLSよりロケット弾発射! 垂直上昇中」 ピピッ! ビーッ!
「面舵一杯ッ! 進路1.212 コース13 マーク28 第1戦速ッ!」
「アイサーッ! 進路1.212 コース13 マーク28」 ピピッ! ポンッ!
「第1戦速」 ピッ ピピッ!
グヲオオオッ! シュウウウウー ドウウンッ! ドガアアンン!
ヒュンヒュン! バババッ! ズズズッ! ドンドンドンッ!
そこは、お互いの持てる火力を全力で出し合う、殴り合いの様なものだった。しかし、機動力のある駆逐艦ライデンの方に分があり、次第に潜空艦「バルヴェル」は、反撃の手を緩め始めた。
艦体は穴だらけになり、垂直発射管のVLSは、打つロケット弾もなくなり開放したまま沈黙をしていた。主砲の20.3cmフォトン砲のみ、単発ではある、ライデンを狙い撃っていた。
ヒュウウンン! ドウウンッ!
ライデンは、その機動力を生かし、バルヴェルの攻撃をほとんど躱しきっていた。が、ついにバルヴェルの一撃を受けることになる。
「直撃きますッ!」
ドカアッ! バアアンンーッ! ドオオンッ! モクモク…
ビーッ ビーッ ビーッ
「うッ! クク…ふ、副長…被害報告…」 ビーッ ビーッ
「はッ!…うう…ほ、報告ッ!」 フラッ ビーッ ビーッ
「報告ッ! 第2機関ユニット及び格納庫付近に着弾ッ! 第6区画及びフォトンジェネレーター動力寸断!火災発生! 戦闘能力が40%ダウンしました」 ビーッ ビーッ
「主砲ッ! 使用不能! 動きません!」 ビーッ ビーッ
「た、直ちにダメージコントロールをッ!」 ビーッ ビーッ
「はッ!」 ビーッ ビーッ ビッ……
「敵潜の様子は⁉︎」
「は、本艦が敵主砲の死角に入ったため、沈黙しています」 ピピッ
「(このままでは相打ちだ、どうする…)」 ふむ
「艦長ッ!大変です!」
「うん?なにかあッ⁉︎」
「第1甲板上に誰かいますッ!」 ピッ
ピッ ピピッ! ポンッ!
そう言って、オペレーターがモニター操作し映し出されたそこには、帝都、帝国学園の青い制服を着た白銀髪の少女が、髪とスカートを靡かせて片手にミドルダガーを持ち、潜空艦「バルヴェル」に向かって構えていた。
「え? アニ…ス…?」 ガタンッ! ピカアアアーッ!
「「「 うわあああーッ! 眩しいッ! 」」」
艦長のグレイ少佐がアニスの名前を言った瞬間、モニターが真っ白に輝き、その場の状況がわからなくなってしまった。
ヒイインンン ドギュウウウンンーッ!… グワアアーッ! ジュワアア……
何も見えないモニター越しに、音だけは聞こえる、何かが放たれ、何かが消滅して行く音が聞こえた。やがて、モニターが復帰した時、その場には誰も居ず、ただライデンの第1甲板が写っているだけだった。
「な、何がいったい…」
「艦長…」
「うん? どうした?」
「敵潜…消滅…どこにもいません! 敵潜ロストッ!」 ピン ピッ
「は? 消えただと?」
「はい、全く反応がありません」
「よくセンサーを見ろッ! もしかしたら、またダイブしたかもしれん!」
「はッ!」 ピッ ピピッ ポンポン…
副長はすぐに敵潜を探し始めた。 だが、いかなる方法を持ってしても、消えた潜空艦は見つからなかった。
「(まさか…な)」 う〜ん
艦長のクレイだけは真実を探り当てていた。事は少し前…
・
・
・
「敵潜空艦!発砲ッ!」
「直撃来ますッ!」 ピピッ! ピーッ
ー駆逐艦ライデン 格納庫ー
グラグラ ドオオン グオングオン ドンドンドン
「ん? また始まった…」 カチャカチャ
アニスが壊れた「アウシュレッザ」のコクピットの中をいじってると、再び戦闘の音と揺れが始まった。
「ああ、そうみたいだな」 ギシギシ ドオオン
パチ ポチ グイグイッ!
「アウシュレッザ」の操縦席に座り、操縦桿を握りながら適当にスイッチ類を触るアニス、それを見ていたレオハルトはアニスに声をかけた。
「壊れてるんだぜ! 何やっても動かないぞ!」 はは
レオハルトがそう言った瞬間、「アウシュレッザ」の目に光が宿った。
「なッ! まさか⁉︎ 動かないはずなんだが!」 バッ!
ビョンッ! ウイイイイーッ! ポンポン ピッ! パッ パッパ!
コクピット内の電源も入り、様々な計器やモニターが動き出した。
「お、なんかついたぞ! 動くのかな?」 ポチ ポチ! ビインッ!
『システム起動 現状ヲ確認中…左腕応答ナシ メインスラスター可動不能 本機は現在行動不能状態デス』 ピッ
「わあッ! しゃべった! お前、話せるんだな!」 ポチ パチ
『搭乗員ノ照合不能、コード及ビ、所属部隊ノ登録ヲシテ下サイ』 ピッ
「ようし、登録しちゃうぞお!」 ピッ
とその時、格納庫の壁が吹き飛んだッ!
グワアアンンンッ! バキバキッ! ガタンッ ガンガン! ボウッ メラメラ!
「うわあああッ! アニスーッ!」 ババッ!
『格納庫外壁破損 火災発生 自動消火装置作動します』
シュワアアアアアーー
火災部分に消火剤が撒かれ、炎はすぐに消えていった。が、アニスの乗っていた「アウシュレッザ」は消火剤まみれになってしまい、せっかく入った電源も落ちて、再び沈黙してしまった。
カタン コロコロ ガシャンッ!
「う〜、いててて…おい!アニスッ! 無事かあ⁉︎」 カランカラン…
「う…うう…」 ポチ ポチ… グイグイ…
レオハルトは、「アウシュレッザ」のコクピットまで登り、中をのぞいた。そこには、電源の落ちたコクピット内で、操縦桿や各種スイッチを押しているアニスがいた。アニスはスイッチ類を押したが、再び電源が入る事はなかった。
「アニス…おまえ…」
「レオン〜、この子今、気が付いたんだよ、ほんの少ししゃべったんだ、けど、けど…」 ポチ ポチ…パチ…
「アニス、コイツはもう完全に逝ったんだ。諦めろ!」 ナデナデ
レオハルトはアニスの頭を撫でながら慰めた。
「レオン…ちょっと行ってくる…」 シュンッ! フッ!
「えッ!なッ! 消えたッ!」 バッ!
アニスは一瞬でコクピットから、レオハルトの目の前から消えた。
「アニス、アイツまさか…」 バッ! ダダダッ!
消えたアニスを探そうと、見渡したレオハルトであったが、格納庫内にはアニスの姿はなかった。格納庫の外壁に穴が空いた所を見て、レオハルトはアニスが艦外へ出たと確信し、その後を追った。
駆逐艦ライデンの前部、第1甲板上にアニスはやって来て、ライデンから離れた所に穴だらけになり煙を吐き出している潜空艦「バルヴェス」を見ていた。。
テクテク ヒュウウウ〜 バサバサバサ ス~ッ チャキッ!
白銀髪と帝国学園の青い制服のスカートを靡かせて、アニスは腰裏の神器「アヴァロン」を抜き構えた。 ググッ!
「“人の乗ってない船”消し去ってもいいよね…」ザッ!
アニスは右足を少し引き、腰を落とし、神器「アヴァロン」を逆手に持ち替えた。その姿を追いついたレオハルトが、ライデンの主砲の脇で様子を見ていた。
「(“人の乗ってない船”だと? 敵潜は無人艦か? アニス、おまえは…)」
レオハルトがそこまで考えた時、アニスは潜空艦「バルヴェル」に向けて、技を放った。
「《刹那!》神級撃滅剣技!《アルテナ.グラン.バスターッ!》」 シュンッ!
ヒイイイイインンンッ! ドギュウウウウウンンンーッ! バアアアアー
「うわあああーッ! なッ! 眩しい…」 グッ
アニスの放った神級撃滅剣技の威力とその輝きに、レオハルトは目をあけていられなかった
シュオオオーーッ! バアアアアッ! ジュワアアアアーーッ……
潜空艦「バルヴェル」は、アニスの剣技によって、その巨体は一瞬で元素分解され消えていった。
ヒュウウンンーー クルクルクルッ チャキンッ! テクテク シャッ…
アニスは、神器ミドルダガーの「アヴァロン」を腰裏の鞘に戻し、素早くその場から消え去った。
ドスンッ! ふう〜
「はは、アニスの奴、凄えぜ! 今のは一体何なんだ?」
一撃で、敵潜を屠る能力を持つ少女、見た目は可愛い美少女で、あどけなさが残る物言い、だが、怒らすととんでもない能力を使う。 レオハルトはそんなアニスに心を引かれ始めていた。
「そ、そうだアニスッ! アイツどこにッ!」 キョロキョロ
第1甲板上には、レオハルト以外誰もいなかった。
「あッ! 格納庫かッ!」 ダダダッ!
レオハルトはアニスを探しに格納庫に戻って行った。そして、格納庫の隅、壊れた「アウシュレッザ」3番機の肩に座り、「アウシュレッザ」に話しかけてるアニスがいた。
「ねえ… もう一回喋ってくれないかな…」ニコ! パアアアンン!
それは物凄く神々しい場面であった。傷付き倒れた巨人の戦士、それを讃える女神のような風景であった。レオハルトはその場面を見て涙を流しながらその場に立っていた。
いつも読んでいただきありがとうございます。
次回もでき次第投稿します。