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第12話 神界世界 異世界ロスト

ー神界サイドー


ヴィ―ッ!ヴィ―ッ! 神界一帯にけたたましく鳴る警報音。

そんな中、神界中央制御室の女神オペレーター達が冷静に処理をしていた。


「緊急事態発生! 緊急事態発生!近接異空間内に異常接近反応を感知、本神界と同座標上に接近!」


「エリア113、空間座標マークポイント2、イエロー30、チャーリー!」


「接近反応探査! 識別確認! アンサー! 感特定!第23神界世界です!」


「接近衝突の危険性有り、第一警戒警報発令!、防御シールド全開確認」


「接近中の第23神界まもなく転移顕現、時空震に注意!」


膨大な情報が入ってくるなか、1人の神がその場に現れた。


「冷静に処理して下さい、直ちに回避行動を実行」


オペレーター女神の1人がその声に気づく。


「あ、シュウゴ様来てくださったんですね。助かります」


「ん、緊急事態だからね。それより、どう 回避できそうですか?」


【シュウゴ・ディオ・ゼルタ】

最高神 この神界全ての神の頂点に立つ創造神。 ジオスがこの神界世界を作り最初に顕現した神で、ジオスを自分の神と思っている。ジオス本人は親友扱いしている。


「はい、今 操作室にあの子を行かせました。ですが、操作には多くの神力を必要とします」


「わかった、僕がやろう。しかし、こんな時にジオス様はどこに行ったんだか?」 


「操作室、ミルア様配置につきました」


シュウゴは近くの操作板に手を当て自身の神力を流し始めた。

神界内の神たちは自分達の作った世界管理に追われて、他の神を気遣う余裕がない程に作業をしていた。


「警報発令!警報発令!直ちに全作業を中断、バックアップをして、ただちにシャットダウンを、接触に備えてください」


「これとこれとこれ、よし後はセーブしてっと、そっちはどう?」


「あ〜ん、数が多すぎて終わんないよ~!」


「えいっ!これもあとそっちもほいっ よし完了!」


そんな時また中央制御室に緊張が走る。


「前方正面ッ!イレギュラーです!顕現します‼︎」


「まずいッ! 操作室、直ちに回避行動急げ‼︎」


「アイサー、ミルア操作開始しまーす」


【ミルア・ディア・ゼルナ】

中級神 操作系調整管理神 天体の動きや気象、災害を管理でき現在は神界操作も彼女が行う。最近は各異世界の夜空に、流れ星や流星群を落としていたのだが、たまにやりすぎてディープインパクトをやってしまい幾つかの異世界を滅亡させて、他の神に怒られる事もある。


「いくよー、全神界スラスター全開! 緊急回避モードへ移行!」


ピッピッピッと彼女は、操作室のコンソールにあるスイッチを押しまくる。全て無駄なく必要なスイッチをリズム良く押していく。 正面にあるパネルにはそのスイッチに応じて様々な表示が現れていく。


パアアアアッッ‼︎


「顕現しましたッ! 当神界正面ッ!急速に加速して接近ッ!」


「コントロール行きます! 3番、5番、7番、9番、2秒噴射!上部スラスター全力噴射10秒!必殺ー!神界バレルロールッ‼︎」


「「「ギャアーーッ‼︎ やめろーッ! 神界が崩壊するーッ」」」


その場にいた男神や女神たちが叫ぶ。


「行っけ―ッ‼ おりゃー‼」


神界は彼女の操作どうりにスラスターから噴射が始まる、それと同時に傾き始めロールが始まった。


「うおッだめだーッ! 回り始めた何かにつかまれ!」


「出力全開ッ! すれちがえーーッ!」


一瞬だった、神界世界と第23神界世界はお互いの相対速度で時速300kの猛スピードですれ違った。彼女の操作した神界はものの見事に左捻りをし、彼女の腕が良かったせいか正面衝突は回避出来たが、一部分が神界同士接触をした。

ドオオンンーー、ガリガリッバリバリバリーンッ! パラパラパラッー

そして双方は離れた。


「ちッ、擦っちまったぜ、へへッ、まあいいか ぶつかんなかったし、うんオッケー」


ミルアは片手を腰に当て頭をかいて結果を見ていた。

ゴチンッ!


「うぎゃ!痛ってー、だ、誰だ?」


ミルアは叩かれた頭を押さえながら振り向いた。


「オッケーじゃあないですよ、ミルアさん。あんな無茶しないでください」


「ゲッ! そ、創造神様、ハ、ハハハ...すみません、ついノリでやっちゃいました」


「はあ~、ノリであんなことしないで、見てくださいあれ」


シュウゴが指さした所に男神は倒れ伏し、普段きれいな美少女女神が数人、すみの方で放心していた。


「やあ、褒められちゃったあ」


「褒めてません! 今度からはもう少し自重してください」


「は〜い、わかりました」


「制御室の皆さん、現状報告をお願いします」


「現状報告、当 神界の損害は軽微、但し いくつかの管理異世界がロスト!行方不明になってます。現在調査中、各担当者は速やかに対処して下さい」


「大至急探索を、できる限り助けたい」


「シュウゴ様、行方不明で見つからなかった場合、その世界はどうなるんですか?」


ミルアは心配になり、創造神シュウゴに尋ねた。


「我々神界との繋がりがなくなり、男神や女神の加護がなくなって離れ、異次元を漂えば、しばらくするとその世界は崩壊してしまう。その世界の人々は生きながら地獄を見るだろう。」


ミルアは神妙な顔つきになり、想像で崩壊していく世界の様子を思い浮かべた。


「急報‼︎、第23神界世界、神界維持出来ていません! 崩壊が始まっています‼︎」


操作室に据えてある大型のウインドウパネルには、破片を撒き散らせ崩れながら、離れ去っていく第23神界世界があった。


「維持限界点まで約120秒!元素還元が始まりました」


ジオスは神のいる世界を無から作り出す時、周辺の元素を使って世界を作り、その後、その世界の神達を作る。それゆえに、その世界が崩壊消滅すると言うことは、形作っていた元素がバラバラに分解すると言うことなのであり、神たちもまた同じである。

これまでジオスは28個の神界世界を作り、順番に番号を振っている、第23神界世界は、比較的若い世界に値する。


「あちらの神達はどうなるんですか?」


「残念だが、彼らはもう助かりません、消えて元の元素になるだろう」


ミルアが唖然としている間に、パネルの中の第23神界世界は眩い光に包まれ爆散していった。


「第23神界世界崩壊‼︎ 衝撃波が来ます。神界全域に対衝撃警報!」


ドドッッー、グラグラッ.... 神界にあるシールドによって軽い振動ですみまた元の神界世界に戻っっていった。


「警報解除、速やかに通常状態に戻して下さい、彼らに祝福を..」


そう言うと、シュウゴは寂しい表情を浮かべ奥へ帰っていった。しかし、この神界同士のニアミス事件にエレンディアの異世界がまずいことになっていた。軽い衝突時、神界とエレンディアの異世界アークが分離し接続が切れてしまったのであった。その経緯が次のとうり....


「きゃあー、大変大変ッ!シーちゃん手伝ってえー」


「全く、エレンはもっと落ち着いてやれ! 慌ててやるとミスするぞ」


「だってだってー、ぶつかっちゃうって言ってますよ〜、慌てちゃうよ〜」


「さっさとやる! ほら、その世界も、まだでしょ!」


シンシアが指さしたのは異世界アーク、創造者ジオスのいる世界であった。エレンディアはその世界を制御しようとした時、件の接触事故が起きた。

ドオオンンーー


「きゃあ~、ぶつかったー」  ポチッ!


その時、よろめいたエレンディアの手が接触の衝撃で、とあるスイッチを押す。

スイッチの名は 〝Delete″


「え、.....ぎゃあーーーーしまったああああ‼」  ぶちいッ!


少しづつ消えて始めていくデーター、寸前でコードを抜きそれを阻止できたのだが、ジオスの世界は完全にはなれてしまった。  


「どどど、どうしよううう..そ、そうだこんな時はバランシア姉さまに相談すれば何とかなるかも」


すぐに事の経緯を話しバランシアはじめ、6姉妹がそろい今後の事を話し合った。


ア)「つまりジオス様を今すぐここに戻すのは無理なわけね」


バ)「そう、とりあえずあちらの世界には偶然にも私たちの最高傑作の制御コアがある、それとジオス様の力を合わせれば再びこの神界に再接続が可能と見ます」


ア)「じゃあすぐに取り掛かりましょう、エレン、あなたはジオス様にこの事を知らせ、サポートユニットを今ならまだ送れますので早く!距離が離れ異次元に突入したら不可能になるわ」


エ)「はいッ、すぐやります」


シ)「どのくらい時間がかかりそう?」


バ)「異次元世界に入った異世界を探して、制御コアを調整し、再接続をするんだおそらく..」


エ)「私のせいなんです、だから私のすべてをかけてジオス様を探し再びこの神界に呼び戻します」


ア)「わかったわエレン、私達も全力でやるから頑張ってね」


エ)「ありがとう姉さま、みんな。(ジオス様待っててください、何年、何百年、何万年かかっても探しますから待っててください)」


既に接続が外れていた異世界アークに6大女神の神力で強制接続しエレンディアのサポートユニットとメッセージを送ることだけはできた時、異世界アークは異次元に突入し、完全に神界より隔絶し音信不通になった。何億という異次元世界から一つだけを探す、気の遠くなるような探索の始まりであった。


























「今回出番なしか..」

「次回は宜しくね、アニスちゃん」

「Log !」



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