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第10話 模擬戦 剣技応酬

ー地下闘技場ー

今、地下闘技場でアニスとマシューが向き合っていた。それを見てその場にいた冒険者達がざわめきだした。

「おいおい、今日の模擬戦試験官、あのマシューさんだぜ!」


「本当だすげえ、あの小僧一体なにもんだ? あのマシューさんに試験をしてもらえるなんて」


「だがよ、これは面白いじゃないか。いっちょ かけないか?」


「よし!、じゃあ俺はマシューさんに銀貨1枚!」


「あ、ずるい、じゃあ俺もマシューさんに銀貨1枚」


「お前らマシューさんばっかりだな、じゃあ俺はあの外套小僧に銀貨2枚!」


「「おおー!」」


「さて、小僧のお手並み拝見と行くか?」


こんな感じのやり取りが、闘技場のあちこちで起きていてほとんどがマシューが新人に負けるわけがないと思っていた。


アニスは鑑定スキルでマシューを見ていた。


《名前》マシュー・デニス・ドライアース

《種族》超人類 ハイヒューマン

《年例》27歳

《称号》剣聖勇者 三大天 白金等級冒険者アーベント

《職業》冒険者

《レベル》Lv78

《体力》35090

《魔力》28800

《俊敏》26500

《攻撃力》30800

《防御力》28400

《魔法属性》火、土、聖

《各種体制》痛覚耐性、毒耐性、麻痺耐性、状態異常耐性

《各種異能》痛覚無視、剣術Lv10 体術Lv9 魔術Lv6 縮地Lv8 帝級剣技

《状態》正常


マシューのステータスを見てアニスは思う、(剣聖勇者?三大天?この世界最強の強さじゃないのか?)と、そして剣を前に持ってきた時マシューから声をかけられた。


「ちょっとまて、模擬戦をする前にまずその外套をとれ!」


「や、やっぱり とらないと駄目でしょうか?」


「当たり前だ、模擬戦する格好じゃねーよ!、容姿を見るのも試験の一環だからな!」


アニスは仕方なく外套を取った。

外套をとったアニスの姿を見て、その場に居たマシュー以下全員が驚く。


「「「「「「「「「ええっーーーーーーーーーーーーーっ」」」」」」」」」


「なッ おまっ⁉︎ ちょっと待て、おい!サイルッ! お前っ!、なに貴族令嬢をこんな所に連れてくるんだよっ!こんな子と模擬戦をしてキズでも付けたら、俺が犯罪者にされるじゃないかっ!」


アニスは外套を深く被ったままだったので、担当だったサイルは外套を取ったアニスの姿を初めて見て顔を赤らめ、ぽーっと見ていた。マシューに声をかけられ正気に戻る。


「い、いえアニス様は貴族ではありません。...っていうか、...か、可愛いい~! ううん綺麗ッ! 凄くカッコイイッ! ステキ‼︎ ああ〜 もうどうしよう〜♡ なんか、なんかっ....」


サイルが何故か顔に両手を持っていき、1人クネクネと身をよじっていた。他の冒険者も騒ぎだしている。


「おいおいおい、小僧じゃなくて女じゃねえか、それもとびっきり上玉の美人ときた!」


「どこの御令嬢だ、美人だし、すげえかわいい」


「俺の嫁になってくんねえかなあ」


「きゃあー、なになにあの子、ものすごっくかわいい、ていうか素敵!」


「わ、私の理想のお姉様、やっと見つけた!」


外套をとったアニスの姿を見て、その場に居た者がさまざまな反応をする。男性冒険者は一目で惚れ込んでいる様子、女性冒険者に至ってはまるで運命の人に会ったかのように振る舞い、両者ともに自分の思いを語った。


そう、今のアニスの装いは、 頭の左側に小さな青い花の髪飾り、服装は純白のウエディングドレスのような、近接戦闘特化型 武装ショートスカートドレスと上腕までの白いコテ付き腕抜き、足元にはやはり白い足首までの靴下とショートヒールの格闘用シューズで背中腰にあるミドルダガーの[アヴァロン]まで純白、一瞬見れば誰もが何処かの凛とした貴族令嬢に見えた。控室でその装いになったアニスは自分自身(これは恥ずかしい!よし外套をかぶって模擬戦しよう)と思い外套をかぶって出てきていた。



「だから とりたくなかったのに~」


「嬢ちゃん、念の為聞くが本当に貴族じゃあないんだな?」


「はい、私は貴族ではありません、平民です。だから遠慮はいりませんよ」


「わかった、言う通り遠慮はなしで行く。では、かまえろ!」


「では、立会人サイルです。両者、よろしいですか?」


サイルに問いに両者はうなづく。


「はじめッ‼」


サイルの開始の合図でマシューは構え、アニスは模造短剣を片手にノーガードでたたずんでいた。

闘技場の淵まで下がったサイルは両手を神に拝むように組み見守っていた。


「神様、神様、どうかアニスちゃんにケガがありませんように! それとちょっとでもキズをつけたらマシューに天罰を与えて下さい。アニスちゃん気をつけてね♡...それとあの冒険者、なに私のアニスちゃんに色目付けてるの! 嫁にしたいだあ? 自分の顔見て言え。アニスちゃんに手ェ出しいたら私が許さない!」


サイルの様子が変わっていく中、模擬戦が始まった。


ー模擬戦ー


「(模擬戦、以前自分もやった。相手は銀等級サレザー位の冒険者、コテンパンに打ちのめされたけど合格した。自分の力量をいやと言うほど考えさせられた。そんな試験、だけど今目の前で見ているのはなんだ? なにが起こっている? 新人冒険者の、それもとびっきりかわいい女の子! 相手は俺たちの中では伝説級の白金等級アーベントの【閃光のマシュー】さんだぞ! そのマシューさんにあの子は難なくこなしていく、なんかすごい! 見ていてあきないと言うか惚れ惚れとしてしまう。こんな模擬戦もう二度と見れないだろう。さあ、勝つのはどっちだ!) すげえ!」


1人の少年冒険者が一言言って模擬戦の様子を見入っていた。


「うおりゃぁぁぁぁぁーーッ!」


マシューは練習用の模造大剣を大振りしながら、スキル《縮地》をLv1程度におさえて、アニスに急接近して来た。 アニスはそれを驚きもせず練習用模造短剣を右手で構える。

I’m

マシューの高速接近攻撃、それは乱戦に特化した剣技と体術の近接戦技、その速さと攻撃力で彼は白金等級の位まで上り詰め、二つ名の【閃光】を受けた冒険者である。アニスはその接近攻撃を模擬戦用模造剣で受け流し始めた。模造剣は木剣なので普通の剣のような金属音はしない、かん高い木剣の音が尋常ではない速さで連続に鳴り響いた。その場にいるすべての者の心に響く音が...


カン、カカンッ!コンッ、カコンッ、カンカンッ! アニスはマシューのすべての剣撃をその細腕と短剣で難なく捌き、まるで剣舞を踊っているがごとく動き、表情を変えずマシューを規制していく。 時折、剣撃の合間に体術の足蹴り、手刀や肘うち、などもすべていなしていく。

パシッ!パッパパンッ!コンッ!カコンッ、カ、カカンッ!タンタン!ヒュッ!ヒュヒュンッ! 完璧にそして無駄なくマシューの体術攻撃も剣撃と共に無効化していく。

マシューの多彩な剣技体術両攻撃もアニスは体捌きや時には、空中伸身3回ひねりでかわす。華麗に着地し武装ショートスカートをひるがえし、セミロングの青い銀髪をなびかせながら、かわいい仕草で制していく。


「う~ん、これがこの世界の白金等級を持つ者の強さか。でもまだ大分手を抜いているんだろうね、さてもう少し付き合おうかな。本気を見してもらおう」


しばらくして、両者は一度離れ仕切り直しお互い見合った。まだどちらも一撃をもらってないのである、それを見た周りの冒険者たちから歓声が上がる。


「おおーッ! すっ、すげえぇー!」

「見たか今の、俺じゃあ無理だッ!10秒も持たねえっ!」

「俺だって無理ッつうかあんなん剣筋がみえねえよ!かわすどころか剣でも受けきれん!」

「あの譲ちゃん強ェェェーーッ!」

「俺やっぱりあの子に惚れた、嫁さんにしたい!」

「お姉様すごい!かっこよすぎですっ!」

「なんて動きなの、それでいてすごくきれい!」


冒険者たちが様々な事を言っている中、立会人のサイルはもっと感激していた。


「すごい!あのマシューさんと互角なんて、...あ~んやっぱりかっこよくてかわいい♡ 頑張ってー 私のアニスちゃーん! マシューさんなんかやっつけちゃえー!..それとあの冒険者、ま~だ言ってるの、いい加減に黙れ、アニスちゃんは誰にも渡さない‼」


仕切り直している間、マシューは驚きを隠せないでいた。


「(何もんだこの嬢ちゃん、貴族も真っ青の容姿と顔立ち、それなのに剣術、体術共に俺の通常攻撃が全くと言って通じない。全部いなされる、それにあれだけ動いても息切れどころか汗一つ掻いてねえ!すげえっ!何か本気出したくなってきた。と、いうか本気を出さないとこの嬢ちゃんの力量が見れん!今、俺の方が押しまけている、試してみるか。しかしサイルの奴、俺をやっつけちゃえって何考えてんだ)おいッ!たしかアニスって言ったか、今から俺の技でお前を試す、これを受けきったら合格だ!」


「ええ、いいですよ。たぶん今までも本気ではなかった様ですから」


アニスは何事もなかった様に、ニコっと微笑んで返答をした。


「ははッ、気づいていたよ。この嬢ちゃんは凄いな!ならば、いくぞッッ!」


マシューは構えを変え、アニスに正対すると自身の本当の戦技スタイルをとりだした。そう、今までとは全く違うスタイルを......














「助けて、アニスちゃん」

「どうしたユキヤマ」

「実家の手伝いで筋肉痛...」

「シップでも貼っとけ軟弱者!」

模擬戦後半はいります。

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