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真相
「今...何て?」
「だから彼女に共喰いの呪術をかけたのはこの私だと云ったんだよ。」
それを聞いた刹那ロンの瞳にはたちまち憎しみの炎が灯り、彼をたちまち復讐の鬼へと駆り立てた。ロンは激昂しナイフを深淵の魔術師に向け襲いかかった。が、既のところでロンは地に伏せた。倒れる女の手には小瓶が握り締められていた。
「結局、最後まで生き残ったのは君だったね」
深淵の魔術師はそう言いながら闇へと去っていった。深淵の魔術師のいたすぐ後ろには別の男が佇まっていた。男は2人の死体に向かい微笑みながら
「ええ、この2人が想像以上に計画通りな行動をとってくれたものですからね...お2人には感謝しなければなりませんね。」
と云った。