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上陸目前!

そんなおバカな航海の合間にも、やはり想い浮かぶのは今まで俺に素晴らしい影響を与えてくれた大切な人達の事だ。

阪神淡路大震災で両親を失い、弟と2人きりになってしまったあの娘は今どうしてるかなあ?自身がほんまに辛い経験をしたのに、真っ直ぐに生きているあの女性…本当に頑張って介護士の資格を取り、人のために生きようと決意した彼女から、遥かに年上の俺がどれだけの勇気と優しさをもらったか計り知れない。お願いだから、自分の幸せのためにも生きて欲しい。

《そうそう、あなた…読者の皆さんに宣言しときますが、彼女にはちゃんと彼氏がいたのでご心配なく。》

全然立場も違うし俺なんかとは比べようもないと思うけど、あの野田さんも色んな事を考えながらハードな旅をしてきたのかなあ?…と俺が勝手に、カヌーだけではなく人生の師匠とまで仰ぐ野田知佑さんの事を考えてまた元気が出てきた…1時間半漕いで、ようやく仏谷の灯りが見え始めた!後少しだ…さらに力を込めて懸命に漕ぐ…

やっと仏谷の灯りが見えた…こんなにも人の営みの証が心強く感じられるとは…街中の日常では考えられないよなあ。

しかし見えてはいても、漕いで、さらに力を込めてあらん限り頑張って漕いでも灯りはなかなか近付いてくれない。

それでも、もう入港だ!もう恐れる事はないんやと、自分に活を入れながらペースをなんとか取り戻してひたすら漕ぐ。

こんな時、実技面の師匠の教えが魔法のように効力を発揮した。

愛艇と俺が一体化したかのようにいきなり、風雨や潮流をついて滑るように進み出したのだ。腕だけで漕ぐのではなく、ピッチの度に足も踏ん張って、腰の横回転も動力に組み込んで体全体でリズミカルに力強く漕ぐのだ。

またまた笑ってしまった…俺ってどこまで単細胞やねん?

ただ気持ちが前向きになったのと、効率が良い漕ぎ方を思い出しただけでこんなにもスピードが違うとは…ほんま自分の精神構造の単純さに呆れかえりつつもまた気分は高揚してきてどんどん漕ぐ…


そしてまた続く…f^_^;(^-^)/

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