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小品

VR装置を装着したぼくは・・・

作者: 星野☆明美

VR(バーチャルリアリティ)装置の新作お披露目があった。

ぼくは友人の達也と会場に遊びに来ていたんだけど、偶然配布された整理券の番号が呼び出されて、実際に体験することになってしまった。

ヘッドギアとゴーグルを装着したら、何かの乗り物の座席に座っていた。

隣の席には達也がいたので、こいつも一緒なんだな、とちょっと安心した。

「サブオービタル機による小宇宙旅行にようこそ」

女性の声がアナウンスした。

「小宇宙旅行だってさ」

達也がワクワクしてぼくに言った。

「実際に旅行したデータが使われてるんだろう?」

ぼくはドキドキしながら言った。

船内には空気があるようだったが、乗員は全員宇宙服に身を包んでいる。

秒読みが始まった。轟音。そして身体にGの負荷がかかる。

耐圧ガラスが嵌め込まれた窓から外を見ると、急上昇過ぎて視界が定まらない。

空色から藍色へ。

「只今、地上100キロメートルです」

「うわあ」

0ーG。

胃の府が浮いたような奇妙な感覚。

宇宙だ!

「当船はマッハ3の速度でここまで来ました。これから地上へ帰還体勢に入ります」

本当に、小、宇宙旅行なんだな・・・。


無事に地上へ帰還すると、ぼくのVRのプログラムが終了した。

「どんなだった?」

達也が早めに終えて待っていた。

「良かったよ」

「俺もなぁ・・・あとちょっとだったんだけどなぁ」

「何が?」

「あの女の子可愛かったよな♪」

「ちょっと待て、なんだ女の子って」

「疑似恋愛プログラムだろ?俺、しくじってゲームオーバーになったんだよ。お前は?けっこういい線行ったんじゃないのか?」

こいつぅとぼけちゃって‼と達也が言った。

なんのこっちゃ?

ぼくは狐につままれたような気がした。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 同じVRの内容を体験するはずなのに、どちらかがトリップしちゃったってことですか??(笑)
2019/04/22 21:32 退会済み
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