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社会不適合者はダウンロード機能で異世界を無双する。  作者: AZ
第1章 『社会不適合者の異世界生活』
9/13

8話 スラム街復興編②治療と食事

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精進して執筆します。

 集まったのは人々に『全体快復呪文(ケアバリウス)』を使う。

 一気に病気だった人たちが回復していく。

 確かめた後は、急ぎ重病者の元に行き『上級快復呪文(ケアリテリア)』をかけていく。

 重病者は全員小さな子供だった。

 俺が治している間、ジャニスには報酬の金貨を渡し、炊き出しをしてくれる人を用意してもらっている。

 治せるだけ治し、俺は建物を出る。


「ここは賭けだが…『全世界生産技術』を『ダウンロード』…」


 その言葉で目の前に出たのはダウンロードができることと、所要時間が10分と言うことだった。

 この場合の『全世界』はこの『アリエル』と『地球』を指す言葉のつもりだったが、ダウンロードにかかる時間からどうやら当たりを引いたようだ。つまり、『全世界』は俺が『知る世界』を指していると言うことだ。俺は『賭け』に『勝った』のだ。


「ただいま戻りました。リュウイチ様」

「早かったね。早速炊き出しの方を頼むよ。まずは栄養を付けないとね」

「そうですね。では、頼みます」

「おう。任せてくれ」


 火をおこし寸胴鍋でシチューを作り始める。寸胴の数は全部で5つ。すでに鍋に材料が刻まれた状態で入っているため水を加えて煮込み始める。シェフたちが料理の用意をしている間に俺のダウンロードが完了していた。



◇◇◇◆◆◆◇◇◇◆◆◆◇◇◇◆◆◆◇◇◇◆◆◆◇◇◇◆◆◆



 ―リュウイチ フジムラ―

 LV.3

 称号:魔浄の神騎士

 HP(1577/1577)

 MP(1020/1372)

 AP(1435/1435)

 攻撃力:627

 防御力:803

 攻撃魔力:912

 防御魔力:773

 ちから:610

 まもり:773

 すばやさ:264

 うんのよさ:418


 ―スキル―

 東院流武術(とういんりゅうぶじゅつ) 西心流武術(せいしんりゅうぶじゅつ) 北天流武術(ほくてんりゅうぶじゅつ) 南覇流武術(なんばりゅうぶじゅつ) 古式気闘武術(こしききとうぶじゅつ) 波動神明流武術(はどうしんめいりゅうぶじゅつ)


 風神流剣術(ふうじんりゅうけんじゅつ) 業炎流大剣術(ごえんりゅうたいけんじゅつ) 流水双剣術(りゅうすいそうけんじゅつ) 大地剣闘術(だいちけんとうじゅつ) 闘覇魔剣術(とうはまけんじゅつ) 天覇闘気剣術(てんはとうきけんじゅつ)


 物理攻撃完全防御 魔法攻撃完全防御 範囲防御 結界防御 神域防御


 生産スキル 魔導生産スキル 農業スキル 酪農スキル 建築スキル 土木スキル 工業スキル 鍛冶スキル 錬金スキル


 ―魔法―

 回復系魔法 8属性魔法 生活魔法 召喚魔法 付与(エンチャント)魔法 死霊魔法 古代魔法 神王魔法 暗黒魔法


 アリエルの世界智識 全アリエル言語 鷹の目 心眼 気配察知 鑑定 解析 採掘 採取 命中率上昇 回避率上昇 隠密行動 解体 連続攻撃 身体強化 全闘気開放(オーラオーバーロード) 地球医療術知識 アリエル病魔知識 地球生産技術知識 アリエル生産技術知識


 ―春の女神・アニエスタの恩恵―

 『ダウンロードVer.3』



◇◇◇◆◆◆◇◇◇◆◆◆◇◇◇◆◆◆◇◇◇◆◆◆◇◇◇◆◆◆



 ステータスを確認して俺の考えが正しかったことが分かる。

 生産技術の知識を得られるが、スキルができるかは『賭け』だった。でも、俺はその賭けに勝ったのだ。

 流れ込んでくる知識を基にある生産のための材料を頭の中で整理していく。


「調べるために木材は後で作るとして…ジャニス」

「どうしました?」


 食器を用意しているジャニスに声をかける。

 ジャニスは食器を置き俺の元に来る。


「ジャニス。悪いけど相談に乗って欲しい」

「なんでしょう?」

「スラム街の住人を他の場所で一時的に暮らさせたいんだけど…宿屋で頼めるのはどのくらいかな?」

「そうですね…多く見積もっても100人まででしょうか?」

「そうなると…1/3くらいだよね。残りの住人をどうするか…」


 200人近い住人が一時的に避難できる場所…場所……。


「ジャニス…俺たちの家のあるあの敷地って全部俺のなの?」

「はい。あの塀の囲いの中は全部リュウイチ様の物ですよ」

「…あの庭をみんなのために開放したい…っていたら怒るかい?」

「リュウイチ様。それが、アナタの望みなら私は全力でサポートするのみです」

「ジャニス…ありがとう」


 何の迷いもなくそう言ってくれるジャニスに俺はただただ感謝するだけだった。


「それでは宿屋の手配をして、そのままイルマと屋敷に戻って用意をしてまいります」

「イルマの得た情報はこっちに届くようにできるかい?」

「お任せください」


 即座に動き出すジャニス。

 俺はそれを見送り、炊き出しの料理をお椀に盛る用意に入る。

 他にもパンや簡単なサラダも皿に盛り付けていく。


「はい。皆さん、慌てずに並んでください」

「よし。シチューが出来上がったぞ」

「これから順番に配りますので、一列に並んで料理を受け取ったらこちらのテーブルで食事を取ってください」

「メシだ」

「2日ぶりの食事だ」

「ゴハンだよ、お母さん」

「そうね。みんなで食べましょうね」

「ありがたや、ありがたや…」

「メシにありつけるぞ」

「おい。押すなよ」

「並べ、並べ」


 シチューをお椀に盛りながら手渡していく。ドンドンと席が埋まっていき食事を取っていく住人たち。

 配り終えるのに30分かかり、終ったころに早馬で手紙が届いた。イルマの情報が書かれたものだ。


「…なるほどね」


 これによると、行方不明になった少女のほとんどが真昼間に消えたと言うことだった。つまりだ。少女を拉致した者は『真昼間でも見られない能力』を持っていると言うことだ。魔法なのか魔道具の類いかまでは分からないがそのどちらかであることは事実だろう。


「情報屋?それなら…リーザに聞くのが良いだろう。おい!リーザ。こちらの方がお前に聞きたいことがあるそうだ」


 リーザと呼ばれた少女が振り向く。

 ショートボブの茶髪の人族の少女。顔は割とかわいい系でパッチリした青色の瞳が好奇心の塊であることを印象付けている。服装はシャツに短めの茶系のジャケットとショートパンツ系のジーンズ生地の服だった。靴はスニーカーっぽい紐靴を履いている。活発と言う言葉がピッタリの感じの少女だ。


「アタイに?あんた、さっき魔法を使ったり食事を配ってた…」

「龍壱と言います。女の子の行方不明について知っていることを教えてほしい」

「情報料はいくらくれるんだい?」

「前金で金貨1枚。後は情報次第だ」


 金貨を渡し払う意思があることを示す。

 この手の人間には弱みを見せるのはよくない。かと言ってちまちまと探り合いをするのは時間的に無駄である。だからこその金貨での交渉だ。これで俺の本気が相手に伝わったはずだ。


「アレは『バウンソ盗賊団』の仕業だね。メンバーの中に魔法使いがいるのよ。コイツが厄介なヤツで、『幻惑の魔法』を使えるのよ」

「それで真昼間に女の子を攫えたわけか…。リーザはバウンゾ盗賊団の居場所に心当たりは?」

「あるぜ。タダでは教えられないけどな?」

「今までの情報代で金貨5枚。居場所に案内してもらえればもう金貨5枚をやるよ」

「全部で金貨10枚って気前よすぎないか?」

「その代わり、今から案内してもらいたい」

「…分かったよ。こっちはいつでも良いよ」

「ありがとう。じゃあ、少し待ってくれ」


 俺は、炊き出しの男に『伝言の書いた手紙』を渡して、それをジャニスに渡すように頼みリーザの元に戻る。


「さあ、行こうか」

「あいよ。まずはアーバント大森林に向かうよ」

「分かった」


 俺の予想に反して盗賊団のアジトは国の外あると言う。

 これは単なる人攫いとは違う組織ぐるみの犯罪と見るべきだろう。

 しかし、この世界にある『奴隷商』は国にも認められる商いの1つだ。それ故にルールが存在し、それを破ることは『死罪』を意味する。つまりだ…この世界でそれをするだけのリスクを冒すとは考えにくい。なら答えは1つだ。


「リーザ。もしかしてだけど…女の子は娼館に直接売られてるんじゃないか?」

「…良い感してるな、アンタ。その通りだよ。『ブライス姫宮館』が繋がってるよ」

「じゃあ、そこも潰さないとな…」

「…アンタ。見た目によらず容赦ないな」

「まあね」


 こういう相手は少しでも手加減すると自分に跳ね返ってくる。

 だからこそ完全に潰す必要があるのだ。


 門を出て歩くこと10分。アーバント大森林が見えてくる。

 さあ、慎重かつ大胆に行こう。

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