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ある探偵の摩訶不思議な事件録!  作者: まみさぶろう
【新月の夜に】
4/5

《肆》過去

これ昔書いたものですが、

自分で今見てみて、とっても恥ずかしい。

この文章力のなさに。


睡蓮の花には

「優しさ」「信頼」「純情」「信仰」「甘美」「清純な心」「純粋」「潔白」というものと

もう一つ、


『滅亡』という花言葉があります。


さて、年年歳歳花相似たり歳歳年年人同じからず。どうなるのでしょうか…

《歳歳年年人同じからず》

私は、小さい頃、親に可愛がられていた。

お父さんは仕事で忙しがしく、あまり帰ってこなかったものの、私のことをいつもいつも気にかけてくれていたし、お母さんはずっと隣にいてくれた。

(音)「ねぇ?これなぁに?」

淋月(さみづき) 詩音(しおん)「これはね、お母さんがお父さんから昔もらった、胡蝶蘭(こちょうらん)よ。この花にはね、あなたを純粋に愛していますっていう花言葉があるの」

「へぇ、綺麗なお花だね」

(詩)「そうでしょ?」

「うん!あ、この花は?」

「この花はね、睡蓮(すいれん)っていうのよ。庭に生えてて綺麗だから活けたの」

「ほんと!綺麗だね!お母さんみたい!」

「まぁ、音葉ったら。ふふ、ありがとね」

「うん!」


でも、ある日から、その平穏な日常が少しずつ変わってきた。


「ご、ごめんくださーい」


「あら?誰かしら?」

ガチャッ(玄関の扉が開く音)

「はっ、こ、こここ、この館に住んでいるお方でしょうか!?」

「そうですけど、何か用ですか?」

「あ、あのぅ…音葉ちゃんっていますか?」

「音葉?いますけど、音葉のお友達ですか?」

「友達というか何というか…この前山で迷った時に音葉ちゃんが助けてくれたんです。だからそのお礼をしっかり言おうと…」

「まぁ、あの子がそんなことを…それならどうぞどうぞ、ゆっくりしてってくださいね。あ、音葉呼んでくるわね」

「は、はひぃ」


彼女の名前は後々私と運命を共にする


月見 舞流だった。


「あ!この前の!たしか、舞流ちゃんだったよね?」

(舞)「そうですぅ、この前は助けてくれてありがとうございました」

「そんな敬語なんてやめてよ、友達と同じように接していいよ?」

「う、うん!」


その後来る日も来る日も遊びまくって、本当に仲良くなった。


だけど、その2年後の12月24日にあの事実を知った。


「そんな…音葉がツクヨミの生贄に…相応しい…って?」

「そうです」

「何でですか!?何で音葉が!わたし、私にしてください!血の繋がりがあれば誰でもいいんでしょう!?お願い、お願いします!」

「ダメです。ツクヨミは子供を生贄にする事を望んでいます」

「そ、そんな…」

「さて、引き渡してもらいましょうか」

淋月(さみづき) 深夜(しんや)「どうにかなりませんか、何でもします…お願いします…」

「あなたが承諾したんですよ。今更あなたに私たちをとやかく言う権利はありません」

「…」

「さて、どこにいるのでしょうか?音葉さんは?」

「隣の子供部屋です…」

「あなた!!」

「…仕方ない事なんだ…静かにしてなさい…」

「うぅ…」


「音葉さん、こちらに来てください」

「だれ?知らない人にはついて行っちゃいけないって、お母さんから言われてるから行かないよ!」

「いいから来なさい!」

「う、うぅ、怖いよぉ…助けて、お母さん…お父さん…」

「音葉ちゃんは渡さない!!」

「なっ、この小娘が!」

バンッ!!


「ま、舞流…ちゃん?」

そこには腕から血が流れている舞流が倒れていた。

「い、いたい…よ…」

「舞流ちゃん…舞流ちゃん!しっかりして!」

「さて、来てもらいましょうか?」


「アナタタチはユルサナイ」


「なっ…その姿は…」


「私は行かない。あなた達には死んでもらうよ」

「小癪な…撃て!」

「ざんねーん!そんなもの効かないよ」

「んな馬鹿な…!」

「さて、静かに殺されてくださいね♪」

「うわぁぁぁぁぁ!」


悲痛な叫びが木霊する。


私は、暴走し、その後の記憶が一切残っていない。

ただ、何故か鮮明に残っているのは、この館が燃え、私たちが火事に遭ったこと。焼かれそうになったこと。それだけ。


それから、いつの間にか、私たちはどこかもわからない、山奥に舞流と2人でぽつりと置き去りにされていた。

「ここ、どこだろう…はっ、舞流ちゃん!?舞流ちゃん!?」

「あぁ…お、音葉…ちゃん?ここは…」

「わからない…山の奥みたいだけど…」

「音葉ちゃん…私たち…」

「そうだね、何か可笑しな力があるみたい」

「そうだね…とりあえず、帰ろう」

「そうだね、帰ろう」


それから私たちはあの館に帰った。

何故か館は綺麗に残っていて、鍵も開いていたので、中に簡単に入ることができた。


「おとうさーん!おかあさーん!」

いくら呼んでも返事は無かった。

「どこに行ったんだろうね」

「ほんと…いつもなら返事をしておかえりって言ってくれるのに…」


私たちは全ての部屋を隅々まで探しまくった。


「あれ?こんなところにこんな部屋あったっけ?」

そこには奥に続く廊下、そして一番奥に私たちも知らない部屋があった。

「行ってみよ?音葉ちゃん」

「うん!」

その部屋は何か異様な匂いがしていた。

「これっ…て…」

「音葉ちゃんの、お母さんとお父さん…だよね?」

「この手紙…!」

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