プロローグ
2XXX年、この国に新たな学校ができた。
それは剣士を育成する学校。
それに伴い刀、銃を所持しても警察の取り締まりにあうことはなくなった。
俺はその学校で成績一位を取り続けていた……先にいっとくが勉強ではなく剣術とかの成績だからな?
おそらくこの国の人間国宝にも認定された父親の遺伝子を受け継いだ結果だろう。
俺の名字は"天晴"と言いこの国屈指の
天才剣士として名を知られていた。
無論俺もその遺伝子を継いでいるので周りからいつも天才剣士になるんだろうとプレッシャーを与えられていた。
……だからだろうか俺は煩悩だらけの人間になってしまった。
学校が退屈で仕方なかった俺が毎日やることと言えば女子のスカートめくり、パンチラ、ブラチラくらいだった。
ある時とても理不尽な経験をしたことがある。
スカートが短くしゃがんだだけでパンティーが見えてしまうくらいスカートを短くした女子が"たまたま"俺の目の前でしゃがんだのでパンチラができてしまった。いやほんとにたまたまだよ?
あまりの驚きに俺はパンツ見えたぞと正直に言ってしまったのだ。
気がつけば俺は天を仰いでいた。
銃弾だって避けれる俺の視力をもっていても彼女の平手打ちは避けれなかったのだ。
……いや平手打ちされたい願望でもあったのかもしれない。
だとしても俺は理不尽すぎるだろ!と心の中で思っていた。
……スカート短くするのが悪いよな?
そんな俺はいつしか"変態剣士"と学校中で呼ばれはじめた。
俺の近くにいる女子はいつもスカートを手で抑えめくられないよう対策し、さらにはスパッツまでもはきはじめた。
……辛かった。
ただでさえ退屈な毎日なのに目の保養までも無くなったのだ。
俺は校長に直談判しにいった。
成績一位と言う称号を利用してなんとしてもスパッツをはくこと、スカートを手で抑えること、この二つを校内では禁止にしてもらうのだ。
だが校長の答えは俺の予想していたものとは違った。
「そんなバカなことできるか!成績一位だからってなんでも通ると思うな!」
がっくりきた。
絶対了承してくれると思っていただけに絶望を隠せなかった。
「………正直私もスパッツよりはパンツ派だ」
ん?
一瞬吹くところだった。
耳を疑うとはまさにこのことだ。
「地雨校長!それなら禁止にしましょう!」
余談だか"地雨"と言う名字もまた天才剣士の血筋だ。
……天才剣士には変態が多いのかもしれない。
「すまんがそれはできない……私も君の年齢の時には君のように変態と呼ばれていたものだ……だからこそ君の気持ちがわからんではない……
そこでだ!女性がおそらくスパッツではなくパンティーをはいているであろう世界に行きたいとは思わないか?ちなみに私はその世界を"異世界"と呼んでいる」
……またもや耳を疑った。
スパッツではなくパンティーという所がもう俺の心を魅了していた。
「い、行きたい……」
思わず口にでてしまった。
「うむ、ならば留学と言う形で行かせてやろう」
「ほ、ほんとですか!?」
うむと言うと校長はこっちへきなさいと手招きをした。
校長へついていくと大きな鏡の前に立たされた。
鏡?と思っていると後ろからドンと押された。
鏡にぶつかる!と思ったときにはもうすでに遅く俺は鏡にぶつかった。
驚きだった。
鏡にぶつかった瞬間周りの景色が変わっていた。
……どこかに瞬間移動でもしたのか?
そんなことを思いながら俺はぐるりと後ろをむいた。
するとそこには小さな町の入り口があった。