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短編集

伝説の生き物

作者: みなみ 陽

「また、HNEが出たらしいよ」

「どうせ、嘘だよ」

「捏造じゃないの?」

「HNEには伝説の生き物が乗ってて、僕らを誘拐するらしい」

「HNEは絶対にいるよ、だって、海以外に住んでいる生物はいるはずだ」

HNEがでた、そんな話を最近になり、よく聞くようになった。

それに対して、皆はよく討論をする。

TVの番組やニュースにも取り上げられ、世界的な問題になっていた。

しかし、全ての国家は否定し、ただの見間違いだと国民を諭した。でも、諭すだけでは、もう収まりがつかなくなってきていた。

HNEの話題を取り上げれば、TVの視聴率は上がるし、雑誌も売れる。

それによって、国民の興味は益々上がっていく一方だった。

私もその一人だ。

幼い頃HNEについて床にふした祖母が「HNEはね、地上という所にいる人間の乗り物でね、船というんだよ。皆は陸に上がっていくと光にあたって死んでしまうというけど、実際そんなことはないのさ、国が地上に私らを行かせないように嘘をついてるんだよ、もし死んでしまうというなら、私はもう、とっくに死んでしまっているよ、それに、私らの子供時代は皆地上に行って人間と遊んでいたのさ、でも、何があったのか突然陸に行くことが禁止されてね…、陸のことを知る人物は徹底的に排除されていってんだ…、私は奇跡的に弾圧を逃れられた、でも、私の家族は皆死んでしまった…、それに、やり残したことがあるんだ」

そう言い残して祖母は亡くなった。

だから真実はわからない、もし、祖母の言っていた事がほんとだったとするなら…

私達が学校で学んできたことは嘘だということになる。

【私達、人魚は光にとても弱く海面に上がっていくと強い紫外線により死亡してしまいます】

祖母が言っていたことが真実なのか?それとも常識が真実なのか?

確かめる方法はただ一つ、自分で陸に行くしかない。

しかし海面に向かうまでには多くの監視の目を避けていくしかない。

祖母のやり残したこととは何だったのか、陸には何があるのか

そんなことを考えながら、私は、海面を見上げた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 伝説の生き物ってなんだろう? と思いながら読んでいたらまさかの○○でした! [一言] 面白かったです! ネタバレ防止のため詳細は伏せますが、最後まで読んで驚きました。 こういう視点でのお話…
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