下水管の工事10
【王国歴122年9月9日 6:30】
「お早う、小さな親方!」
「お早う! 小さな親方!」
「ちぃーっす」
「ちっす、小さな親方!」
建設ギルド員は、昨日の休日のお陰か、元気一杯だった。
勇者オダも、
「お、おは! 小さな親方!」
と、元の世界の住民らしい山ちゃんな挨拶をしてくれた。
元気でいいわね。
「よし、じゃあ、始めましょうか! セメント練りよろしく!」
「うぃーっす」
セメント班、その中でも勇者オダは素早く動いて、率先して練りを始めた。何だかセメント練りに目覚めてしまったのかしら。
私は石材を取り出して、短い石柱を切り出していく。
「―――『風切り』」
スパスパスパッと斬られた、適当に荒く歪な断面の石材は、出来た側から積み上げられていく。もちろん断面がいい加減なのは滑り止めのため。魔力の節約になると思いきや、構成面が多いので、結局あんまり変わらないんじゃないかと疑義を感じているところ。
うーん、昨日の魔導灯製作で、結構魔力を使っているから、今日の分の魔力が足りるかどうか。いざとなったらノーム爺さんに頼るか、禁断の『寄せ月光芋』を食べるしかない。
絶対に倒れちゃいけない。弱った姿を見せちゃいけない。これが土木屋ドワーフの、戦いだァァァァ!
【王国歴122年9月9日 10:01】
「作業中断! 蝋布を被せろ!」
ちょうど十時休憩の時間でもあったのだけど、雨足が強くなって作業が中断された。
大雨というほどじゃないけれど、余計な水分はセメントには大敵。休憩に合わせてセメントを練る量もしっかり加減されていて、勇者オダだけではなく、セメント班の慣れ具合は末恐ろしいものがある。こういう職人技も、セメントの打設そのものに関しては、元の世界でも結局人力でやっていたのが不思議。機械に代わられそうで代わらない。目で見て判断しなければならない要素が多いものに関しては、機械に代行させるのは難しいんだろう。どっちがいい、っていう議論じゃなくて、両方がバランス良く使えればいいなぁ、と思うけどさ。
この雨は恵みの雨だ。切り出した石材は多少濡れるくらいはどうということはないのだけど、セメント班が動けないから敷設班が動けない。テントを組んで、その中で練る作業をしてもいいのだけど、あまり効率がいいとは言えないし、今からテントを用意するのも難しい(作れなくはないけど)。
「小さな親方、昼過ぎまで休憩にするか」
「そうしましょう。天気には勝てませんから」
「そうだな。わかった。おーい、西風荘に引き上げるぞ。道具を一回片付けてくれ!」
「うぃーっす」
気合いが入ったところで水を差された格好になった。けどまあ、魔力的にはこれでいい。
皆が西風荘に引き上げていくところで、私は一度アーサ宅へ戻ることにした。
【王国歴122年9月9日 10:25】
「そう、早かったのね」
「いえ、ちょっと雨で作業が止まってるので、お休みにきました。サリーには朝食をしっかり食べてもらいましたよ?」
「そう! それはよかったわ。貴方が一緒だと、サリーも無理をしてしまうわ。注意してね?」
「え、ああ、そういうものなんですか……」
そっか、サリーはあれで背伸びしてるのか。近視眼的ではなく、もっと長いスパンでサリーを見なければいけないかもしれない。
「そうよ。貴方が節制しなければ駄目よ? お姉ちゃんなんですからね?」
「はい、気をつけます」
何だかここのところ謝ってばっかりだなぁ。モノで融和を図るか。
「お婆ちゃん、これ、迷宮産の調味料なんですけど、ちょっと使ってみて下さい」
と、ケチャップを一瓶渡してしまう。
「そう! これが噂の……!」
「噂になってたんですか……」
「そうね、オムライス? 私も食べてみたいわ」
チラチラッ! と私を見るお婆ちゃんが眩しい。だから余計に私は目を伏せてしまう。
「米が……米がないのです……」
むうっ! と二人で唸り合った。
「米?」
と、そこにキッチンからシェミーが出てきた。
「グリテンの北で米っぽいの作ってるわー」
「えっ!?」
初耳だ。シェミーの故郷では、越冬のため魚を保存食を加工するためにお米を使うのだという。熟れ鮨か!
ケチャップ、オムライス、お米談義はちょっと置いておいて、ひとまず自室で昼寝をすることにした。
横になって目を閉じる。
しかしなぁ、南方ばっかり気にしていたけど、北にあるとは盲点だったなぁ。王都に現品があっても不思議じゃないけど、ドワーフ村以北は峻険な山地を越えていくしか無く、海を回ろうとすると人魚族を初めとして海賊から奇襲を受けるんだとか、海流が速くて危険なんだとか。いやいや、東回りで大陸との海峡を通るから厳しいんじゃないだろうか。西回り、ウェルズ王国を回っていけば安全なんじゃなかろうか。
いや待てよ、海賊とか打ち破ればよくね? こちとら戦艦みたいなのに乗って行けばいいじゃん? 乗員が少なくても動くような……そう、あの不遇な大戦艦アンド○メダのように!
ウヒッヒヒヒヒ、拡散波動砲二門付けちゃうもんね。彗星帝国……じゃない、海賊なんぞ一蹴だわー!
【王国歴122年9月9日 12:34】
「おーい、嬢ちゃん、雨上がったぞー」
「米……米……うぉー」
「おきろー、お米が攻めてきたぞー」
棒読みで起こしてくれたシェミーは、呆れ顔をしていた。
「おはようございます」
うん、ちょっと魔力が戻ってるかな。
「軽く食っていきなよ。現場は近いって言ってたし、時間はあるわな?」
「はーい」
目を擦りながら、リビングへ向かった。窓から射し込む光は力強く、天気が回復したことを示していた。
【王国歴122年9月9日 13:11】
「雨があがったー! 今日は予定のところが終わるまで帰さねえぞー!」
「うぃーっす!」
夕焼け通りに再集結した建設ギルドメンバーは、早く練らせろ、敷設させろ、と漲った気力が溢れていた。
これって、何かの中毒患者みたいだよなぁ……。
「よぉし、やるぞー!」
「うぃーっす!」
私も熱気に当てられて、気合いを入れ直した。
【王国歴122年9月9日 19:24】
休憩空けのペースは相当に上がったものの、一日の予定を崩さない、ということで、明日の分は明日やる、ということになった。無理を強いてもしょうがないし、つまらないミスも増えてしまう。
それに――――この夕焼け通りの現場は、建設ギルド発足のキッカケとも言える。そこで何故か急速に土木作業員として覚醒していく自分たちに戸惑いながらも、新しい人生への展望が開けた場所なのだ。
思い起こせば新西通り――――の建設途中でスクエア組と出会って、取り込むことを画策したんだっけな。私、ベテラン初級冒険者、大工ギルド、石工ギルド、四者に益のあることだったし、この組み合わせは正解だったと思いたい。今後も発展すればいいなぁ、と思う。
「明日も同じ時間だ! 片付け確認してから解散!」
「うぃーっす!」
「あー、ガッドさん、ちょっとオダさんを借ります」
「ん? ああ、うん」
勇者オダを連れ出すことを、ガッドはあまり不思議そうには見ていなかった。もしかしたら、事情とやらを昨日話していたのかもしれないね。
「なんだ? 小さな親方」
勇者オダにまで、自然にそう言われるようになった。これは良いことなのか、悪いことなのか。片付けをしているところを俯瞰するように、少し離れたところまで勇者オダを連れて行く。
「うん、建設ギルドはどうですか?」
「ああ! この世界に来て初めて、生きてるって感じがしたよ。周りに……戦うことを強要されてたんだよな。それとは違う道があるんだって、初めて思えたよ」
しみじみと勇者オダは心情を吐露した。
「それは連れてきた甲斐があったというものです。しかし……」
「わかってる。本分じゃないって言いたいんだろ……?」
私は頷いた。多くを語らなくていいのは助かる。
「今月の後半くらいに出張で王都に行きます。その時に同行してください。原隊に復帰するのです」
「しかし……俺は……」
「第二騎士団長とは多少の面識があります。私も同行しますから。場合によってはおど……一緒に頭を下げても構いません」
パスカルには、勇者オダがここにいる、って情報は伝わってるはずだけど、それに対する反応が得られていない。向こうがどういうつもりなのか、ちょっと掴めていないのは判断に困るけれど。
「……………そこまで気を遣ってくれるのか……。ありがとう、わかった。世話をかけてすまない」
本当に迷惑だよなぁ。でも、第七階層までの防衛体制の確認もできたし、『不死』スキルの効能の一部も垣間見られたし、悪いことばかりじゃない。
「いいえ、乗りかかった船ですから。トマトの礼のようなものですよ。ああ、これ」
「……ケチャップ?」
「はい。向こうの迷宮でも作ってますけど、提携関係にありますからね。こっちの迷宮でも作るのは当然というものですよ」
「なあ、どうして……トマトを迷宮で作るんだ?」
根源的な質問をするなぁ。
「迷宮の農場ではあらゆることが制御できるからですよ」
苦しいなぁ。本当ならその辺の畑で栽培して貰った方がよっぽど楽だよ……。
「そういうものなのか……」
「そういうものですよ。ああ、もう一件。迷宮に公衆浴場があるのはご存じですか? そこの二階、軽食堂で、フィッシュ&チップスを提供していますよ?」
「なにっ!?」
勇者オダは、今日一番の大声を出した。
「大声を出さないで下さいな。時間を作って行ってみて下さいな。私が王都出張するまでは、建設ギルドでオダさんの身柄を預かります。迷宮方面の現場もあるでしょう」
マテオに言って、そういう現場に一度持っていって貰おうか。
「わかった。改めて世話になる」
真摯な態度は好感が持てる。だけどなぁ、勇者オダは美徳がそれしかないっていうか。良くも悪くも真っ直ぐなんだよね。
「はい、じゃあ、片付けの手伝いに戻って下さい。また明日」
「ああ、また明日、だ。小さい親方」
チッ、これだけ感情移入しちゃったら、二度と迷宮防衛体制の確認なんかに使えないじゃないか……。
【王国歴122年9月9日 19:51】
走ればすぐのアーサ宅には戻らず、夕焼け通りをロータリーに向かって走る。
「あっ!?」
途中で帰宅途中のドロシー、レックス、ジゼル、ペネロペとすれ違った。
「先帰ってってってぇぇーーー」
と叫んだけど、きっとドップラー効果で聞こえていたに違いない。
走っている最中に、マテオとフェイに短文を送る。
マテオには、『私の王都出張に合わせてオダを原隊に戻すつもり。それまでは建設ギルドの作業員としてコキ使って良し。ただし、どこかで迷宮近くの現場に差配してあげてくれ』と出した。すぐに了解の返信があった。
フェイには、『今から冒険者ギルド本部に行くので、少し時間を空けて欲しい』と頼んだ。こちらもすぐに『……了解』と返信があった。
【王国歴122年9月9日 20:06】
冒険者ギルド支部に着くと、入り口にはエドワードが待っていて、そのまま当然のように支部長室まで案内されて、しかも部屋に居座った。
「……ああ、エドワードの同席に問題はない。……問題のある話か?」
「いえ、問題ないです」
「勉強中の身ですから!」
エドワードは強い語気で、しかも直立不動で、フェイの後ろに立った。
「……飲み物はいるか?」
私は首を横に振った。
「いいえ。すぐに終わりますし。ええと、勇者オダの件です。フェイ支部長からザン本部長経由で、王都第二騎士団には所在が伝わってると思うのですけど、反応がないもので、どうしたものかと」
「……うむ」
フェイは少し考えてから、言葉を継いだ。
「……王都第二騎士団、もとい王都の四つの騎士団にとって、お前は鬼門だからな。……本音を言えば触りたくないんだろうな。……だが、一応連絡は来ている。……お前に任せる、だそうだ」
「ああ、なら良かったです。今月末に王都出張をするのですけど、その際に勇者オダを同行させます。受け入れ、もしくは彼の処分を先方に決めておいてもらえるように伝えて欲しいのです」
「……うむ……。……それは伝えよう。……で、王都には何をしに行くんだ?」
「あー、出張理由については話してませんでしたっけ? ブリストに通信サーバを導入する、って話がありましたよね。その準備のために王都でやることがあるのです。その準備が終わり次第、ブリストに出発できます」
「……おお……。忘れていたのかと思ったぞ……」
「いやあ、だって、色々あったじゃないですか……」
思い起こせばプロセア軍が攻めてきたしなぁ。魔術師ギルドが攻めてきたり、迷宮を整えたり……。
「……まあ、そうだな……わかった。ブリストにはいつ出発予定だ?」
「王都ではそうですね、五日は見たいから……。十月十日辺りに出発ですかね。王都経由だと十日くらいかかりますかね?」
「……ん? ……一度ポートマットに戻ってくるのか?」
「あー、はい、そのつもりです。あまり一度に長期間、空けない方がいいでしょう?」
「……それもそうだな。……わかった、ブリスト支部にも連絡しよう。……それにしてもな……多忙なのも承知しているが、可能な限りの報告を頼む。……こちらの情報網だけでは手が足りないのでな」
フェイとの会談はここのところご無沙汰だったからねぇ……。
「はい、スミマセン」
ホント、最近は謝ってばっかりだ。
「……『第四班』との一件も聞いている。……あそこはお前の子飼いなのだから、しっかりな」
「はい、スミマセン。お詫びにこちらを……」
と、ケチャップを一瓶渡す。
「……これはっ! ……ケチャップか!」
「赤い調味料にございます。どうぞお納め下さい」
黄金のお菓子じゃないけどね。
「……うむっ! ……ありがたいっ」
「それでですね、ちょっと話は変わりますが、シェミーさんの故郷の近くでは、米っぽいのが栽培されているそうなんです」
「……なにっ! ……シェミーの故郷というと……グリテン島の北部か」
「そこに到達するには、陸路は難しいみたいなんですよ。船でなら安全に行けますかねぇ?」
フェイは目を閉じて考えている。
「……お前自身が現地へ行けるかどうかは何とも言えんな。……ただ、入手の機会は欲しいところだな」
船でなら安全かどうかには言及してこなかった。行けるかどうかは『使徒』の判断次第なんだろうか。私って、世界的に見たら、狭い範囲をウロウロしているだけだよなぁ……。
「同感です、支部長」
エドワードを蚊帳の外にして、私とフェイは深く頷き合った。
その後は迷宮と、出張所の話になった。
「……なるほど……未だ冒険者の方が多い状況なんだな」
「迷宮的にはそれでも構わないんですけどね。それだけ多くの魔力を吸えますから。ですけど、そこで不人気迷宮になるのも困ってしまうので、もう少し歯ごたえを足したいなと」
「……賛成だ。……早期に迷宮の拡充が図られないと解消は出来ないだろうからな。……具体的にはどうするんだ?」
「ゴブリンに武器を持たせます。これだけでも結構凶悪だと思いますけどね」
「……そのくらいなら問題ないだろう。……要は冒険者が数頼みで倒せる相手ではない、と認知することだからな」
さすがフェイは本質を突いてくるね。
「セドリックさんは頑張ってるみたいですけど、いかんせん迷宮に入る冒険者が多いもので、難儀しているみたいですね」
「……うむ……。……本部の方は王都西迷宮近くに支部を設立したしな。ポートマット西迷宮が同規模以上であるなら、出張所ではなく、支部に格上げせざるを得ないだろうな。……その場合はこちらの支部を一時的に縮小することも視野に入れなければならん。……どちらにしても二~三ヶ月は様子を見ることになるだろうが」
「え、縮小するんですか?」
「……うむ。……冒険者ギルドは慢性的に人不足だからな……」
なるほど、そういうことね。
「それを解消するためにも、新型ギルドカードの導入は役立つかと思います」
「……まあ、そうだな。……そうだとありがたいな」
フェイは、新型ギルドカードの導入に関してはあまり好ましそうな顔はしない。何でだろう、『使徒』絡みだろうか。銀行業務までやろうっていうのが嫌なのかしら?
その辺りを訊いてみたかったけれど、エドワードがいたので話の方向を少し修正する。
「本部の方としては感触はどうなんですか? 新型ギルドカードの導入については?」
「……まだ現物を見ていないだろうからな。……判断しかねているんじゃないか? ……迷宮の入場に必須、と決めつけてしまえば、魔核販売に頼っている冒険者ギルドは切り替えざるを得ないだろうが」
「まあ、そうでしょうね」
「……うむ。……以前にも訊いたが、はぐらかしたよな? ……ギルドカードを手中にして、お前は一体何を狙っている?」
正直に話すべきだろうか。でもまだ、私の中でも、ギルドカードの私的利用については構想段階なのだ。だから話せるほどまとまっていないのだ。
「えーとですね、技術的好奇心の産物でして」
「……うん?」
続けてくれ、と視線で促される。
「ミドルトン邸の厨房をオール魔道具にしまして、消費魔力が多くなった対策で始めたのが発端なんです。遠隔地から魔力を送ることは可能なのか、と。その実験用に魔核を変形させて試していたんです。迷宮で任意の形状で作れる、と気付いたので、魔力を物理的に持ち運ぶ方法については確立しましたが」
「……何だと?」
「ええと、つまりですね、通常の魔核に比べて何倍もの魔力を保持したまま、板状にして運搬する技術ですよ。ミドルトン邸と建設ギルド本部で運用中ですよ?」
え、驚かれる技術なのかな? これが?
「……開発の経緯は初耳だな。……魔力供給の概念を変えかねないんじゃないか?」
「そうでもないと思います。私の好意によって迷宮から分配しているのは今のところ二カ所だけですしね。全世帯でそれをやったら、迷宮の魔力であっても流石に枯渇するでしょう。でも、そんな魔力が漏れ出してムダになるようなことをするよりは――――」
街全体を迷宮扱いにしてしまった方が手っ取り早い。魔物のいない迷宮として。でも、それは多分、常人の感性では受け入れられないだろう。私もするつもりはないし。
「――――するよりは、今のままの魔核運用でいいんじゃないですかね」
「……変える必要性が低いということか」
「はい。でも、その板状魔核は『通信サーバ』の記録媒体としても使えましたので、この技術は他にも何かに応用できるな、と。それがギルドカードだった、ってだけなんです」
「……なるほどな。……エドワード、コイツをどう思う?」
やっと、フェイはエドワードに話を向けた。私のことを指差しながら。
「正直、驚きです。知人……から聞いてはいましたが、彼女は世界を変えてしまいそうです」
「え、私のことですか?」
エドワードは大袈裟に頷いた。知人ってドロシーか。
「私は趣味の工作に明け暮れている、休む暇もないほど働いている、ただのドワーフ、小娘ですよ。私にそんな資質などありません」
世界を変えるような工作は、『使徒』に止められているわけだしね。
「……まあ、コイツを上手く扱えるよう、研鑽を怠らないことだ」
「はい、精進します」
何だ、出汁に使われただけか。グルタミン酸一杯だもんね、私。
それにしたって、エドワードの、フェイを見る目っていうのは狂信者のそれに近いかも。世が世なら薄い本が出ちゃうかもしれないね。
――――エドワード、君はフェイじゃなくてドロシーを追尾すべきじゃないのか……?
木製戦艦アンドロメダを描くのは無理でした……。
かっ……拡散波動砲までは作ったんだけど!




