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論争12
「ラノベなんてだっせえの、読んでねえよ!」
誰かがそう言った。太朗は顔を歪める。
「そうよね、そうよね。ラノベなんて皆読まないわよね」
優香は何度か首を頷かせると、鞄から文庫本を取り出した。
「皆さん、高校生になったらこういった文庫本を読んでもらいたいんです。国語力を上げる手っ取り早い方法は読書なの。普段問題解いてる文章を、常日頃目にしていれば、自然と身につくでしょ」
ふふん。事実だものね。
「先生」
声がした。その主は野々村であった。
「あの、今時読書は……」
はい?
「そうそう、これからは電子書籍ですよ」
「マンガボックス最高!」
「ひぃ〜〜」
…………
クラスのどこからともなく声が響き渡る。
優香は呆然とした。まさか、本ってもう
「紙の時代は終わりですよ。これからはネットの世界なんです。ほら、先生、小説家になろうってサイト知ってます?」
なによそれ。うさんくさい。
「今、なろうが熱いんです。ここからデビューしてラノベ作家になる人が続出、レーベルもどんどん生まれているんですから!」
「そうそう!」
優香は本を机に置く。
野々村が一言、添えた。
「先生、時代に取り残されちゃダメですよ」




