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第一話 逃避
「笑わなくなったのは、
いつだろうか。泣かなくなったのはいつだろうか。
あの頃自由を求めた僕らは、
何よりも純粋で、何よりも愚かしい――だって」
「・・・ふぅん、死ぬ間際だからって、言いたいこと言ってくれるな。瀬戸の奴」
コンクリで固められた漁港の隅で、二人の少年が肩を並べて何か話している。
手に持つ手紙のようなものを読み上げたのは、
小柄だが綺麗な金髪を持つ優しそうな少年。
もう一人は正反対に背が高く黒髪の栄える、どこか哀しげな瞳が印象的な少年。
その手に飲み終えたコーヒーの空き缶を握っている。
「一応、言っておくが・・・」
黒髪の少年は一瞬そこで会話を差し止めると、 持っていた空き缶を海に放り投げて言った。
「俺は逃げないぞ」
「刹なら言うと思ってたけどね。僕も右に同じだよ」
金髪の少年が黒髪の少年、刹に言った。刹は金髪の少年に笑顔を返して言う。
「ありがとう、神」
どうでしたか?・・・と言ってもまだ物語の中身、よくわかりませんが^^;これから色々と明らかになっていきますよー。末永くよろしくお願いします!