第1話 プロローグ
勢いで書いてるので内容は薄いかもしれないです。
よろしければ感想にて内容の批評をお願いします。
俺は死んだ。
椎名孝紘は34歳にして流行病に罹り、
たまたま脳にウイルスが到達し死んでしまった。
勤めていた会社ではそこそこいい雰囲気を保っていたし付き合って3年の彼女もいたけど、病気を患ってからは彼らの顔を見ることすら辛い状況で、生きている自覚がなかった。
恐らく心の状態もあり回復が見込めなかったのだろう。こればかりは流行っていた病気であるため、面会もままならない理由がつくな。
悲しいよりか楽になれたという気持ちの方が大きく、ほっとしてしまっている自分に罪悪感を感じた。
ふと、この思考は一体どこで行われているのか疑問に思い始めた。
何せさっきまで一向に下がる気配のない熱病と文字通り命懸けの戦いを強いられていたわけなのに、なぜここまでクリアに考えが浮かぶのか。
「最近の若ぇのはちと頭を働かせすぎだな。すぐ死ぬぞ。」
どれだけ考えが見透かされていたのかは知らないが、声のした方向に顔を向けた。ありえないほど声に呆れを帯びているめっちゃ綺麗な茶髪ショートの女の人が浮いていた。浮いてる?それはいいか。赤いスカートが特徴の綺麗な人だ。だけどな、俺は現状確認と久々の思考に震えてただけだぞ。
「うるせぇよ、オレはお前と違って脳と会話してるようなもんだ。
確かにお前が考えたいって思う気持ちも分からんでもないが、少しは自重してくれると助かる。いや自重しろ。」
「えぇ…」
もはや強制らしい。仕方ないけど。
「とにかく、だ。オレは忙しいから端的に説明すると神やってるんだ。名前は特にない。なにか司ってる訳でもないしいちいち全部の神の名前覚えてらんねぇだろ?そこら辺は配慮してやってるワケ。とにかくお前は病気で死んだ。災難な事だが魂がイカれてない綺麗な状態で死なしちまったんだ、それの償いでもう1回人生やらしてやるから楽しんでこい。」
バッチリ俺好みの茶髪ショート男勝りの神と名乗る顔面最強女神さんがこちらをズンと見下ろしている。宙に浮いてるのにスカートの中が見えないってこれが神秘か……ん?
「俺異世界に行くんですか?チートは内政チートとかでいいですよ」
自分で言ってて救えないくらい情けないがそんなにおツムの出来はよくない。どころかそういうのに憧れて黒歴史ノートとか作っちゃうタイプだ。
「最初はそのつもりだったけど、邪な考えしてるから気が変わった。もう1回って言ったろ、文字通りにしてやるぜ。」
との事だ。俺はどうやらもう1回会社に入社するチュートリアルをしないといけないらしい。ただ申し訳ないが、
「その体制で見ない方が男の恥ですよね、それ。」
「まぁ据え膳うんたらみたいなことわざがあるけど、今すべきではなかったな。まぁ最初から異世界なんて送るつもりなかったけど。」
爆弾発言だ…上げて落とすの行程だったのにそもそもそんな予定ないって来た…新しすぎるって。
「なんか世界を救えみたいな鬼ミッションあります?
異世界ではないのである程度なんかやれって指示に限度はある思いますよ。」
「いんや、お前は前回大変だったろ。苦悩した分だけ休んでこいよ。聞いて驚け、顔はオレ好みにイジっておいたから中々イケてんだぜ?」
は???お前俺のこと好きか???万年童貞の魔法使い舐めんな?惚れるぞ女神が…!(謎の怒り)
「あー、えっと…実は結構気に入ってるぞ。仕事っぷりも生き様とかも見てきた死人の中で大成してる方だしな。若ぇのにすげぇよ、ホント。よく頑張ったな。」
褒められて生きてきた自覚はあったがここまで綺麗な人に頑張ったなって言われると惚れてしまいそうだ…もう恋に落ちているんじゃないかって錯覚までしてきた…。
「とにかく、よく頑張ったお前にサービスでもう1回人生やらしてやるってコト理解したか?とりあえずお疲れ様。またな。」
女神さんがそう告げたあと、足元が光だし俺は転生した。