真琴、アルラウネに進化する。
真琴がアルラウネに進化する話です。
【ライフ経験値が一定量に達しました。上級種に進化します。進化によりスキル鑑定・探知を習得しました。呪い耐性体になりました】
朝。目覚めたら、私は猛毒草から別の植物に進化してした。
「また進化したの?」
マリアさんが呆れた眼差しで私を見つめている。
「私もびっくりしたよ。こんな姿になるなんて思わなかった。でも、目が見えるようになったわ」
「これってアルラウネよね」
「アルラウネって何?」
「人間を襲う恐ろしい植物系の魔物よ。真琴さん、私を襲わないよね」
マリアさんが恐る恐る聞いてきた。
「私がマリアさんを襲うわけないじゃない。信じてよ」
「そうよね。ゴメンね。疑ったりして」
マリアさんに安心した表情になり、いつものように肥料を掛けてくれた。
「だけど、絶対に増殖しては駄目よ。マジで大変な事になるわよ」
マリアさんに厳重注意をされた。
(確か、鑑定というスキルと探知というスキルを習得したと聞いた気がする。自分を鑑定してみるか)
《スキル鑑定発動》
【種族=アルラウネ。人間そっくりの植物系の魔物。近付いてきた人間を襲う恐ろしい魔物。蔓で敵を絞め殺す。習得スキル=増殖・再生・結界・鑑定・探知。耐性=麻痺・毒・呪い】
(やっぱり、鑑定と探知が増えている。まあ探知の確認は後でいいわ。新しい項目もあるわね。耐性=麻痺・毒・呪いって事は麻痺や毒や呪いを無効にする事よね)
「本当にアルラウネね。人に知られたら、大変よ」
「鍛練になるから、増殖してくれない」
「これは、もう解剖するしかない」
セイラさん達が今日も遊びに来た。
「ミオさんまで。絶対にお断りします」
夜中。私は不審な物音で目を覚ました。
《スキル探知発動》
(やっぱり、二人の人間が侵入している。盗賊かしら)
「麻痺草はどこにあるんだ」
「今、灯りをつける」
(盗賊で間違いないわ。よくも、私の安眠を妨害したわね。灯りをつける前に倒さないと、まずいわ。先手必勝ね)
「ぎぁぁ!苦しい。やめてくれ」
「がぁぁぁ!助けてくれ」
私は盗賊達を蔓で締めつけ、気絶させた。
朝。盗賊達を無事に警備官に引き渡した。勿論、私の事は秘密よ。あれ、マリアさんがジト目で見つめている。これは説教確実ね。
次回も進化する話の予定です。