乙女の牙&エルフの爪、次代の女王を救う。
乙女の牙とエルフの爪が次代の女王を救う話です。
「新しい情報は手に入らなかったわ」
私は溜息を付きながら、呟いた。
「マコト、旅は始まったばかりよ。元気を出しなさい」
マリアさんが慰めてくれた。
(血の匂いがする)
《スキル探知鑑定発動》
私は血の匂いを感じて、探知鑑定を発動した。
【一の人間反応。三十八のオーガ反応。六のフェアリー反応。三のピクシー反応】
(フェアリーとピクシーが襲われているみたいね)
「皆、フェアリーとピクシーがオーガに襲われているみたい。先に行くわ」
私は飛行魔法で現場に向かった。
(やっぱり、フェアリーとピクシーが襲われている)
〈探知攻撃魔法サーチビーム〉
私は探知攻撃魔法でオーガを全滅させた。
「あなた達、大丈夫」
私は現場の近くに着地した。
「お前は何者だ。邪魔をするな」
一人の男が叫びながら、召喚魔法を使った。
八匹のオーガが召喚された。
「あなたが襲撃者ね」
〈探知攻撃魔法サーチビーム〉
新たなオーガを全滅させた。
《スキル拘束発動》
私は襲撃者を拘束した。
「怪我人はいる」
私は妖精達に声を掛けた。
「三人居ます」
一番年下らしいフェアリーが答えてくれた。
〈探知治癒魔法サーチヒール〉
私は怪我人を治癒した。
「ありがとうございます。ドライアド様、私はロゼと申します」
先程のフェアリーがお礼を言った。
「一体、何があったの」
私はロゼに尋ねた。
「あの人間の男がオーガを召喚して、私達を襲撃したのです」
事情を聞いて、男に近づいた。
「何故、この人達を襲撃したの」
私は尋問した。しかし、男は無言だった。
《スキル自白発動》
「何故、この人達を襲撃したの」
再度、尋問した。
「フェアリーの老婆に依頼されました」
男は意外な事を白状した。
(フェアリーの老婆。気になるわね)
「あなた達、襲撃を依頼したフェアリーの老婆に心当たりはある」
私は妖精達に尋ねた。
「ありません」
ロゼが即答した。しかし、手が震えていた。
「マコト、大丈夫」
マリアさん達が追いついて来た。
「それじゃ、どこに行くのか知らないけど、気をつけてね」
私は妖精達に別れを告げた。
「待って下さい。あなたをお礼もせずに帰したら私達はお叱りを受けます。妖精の国までおいでください」
(やっぱり、この子は次代の女王か)
「私達、妖精の国での用事が終わって帰る途中なの。あなた次代の女王なのよね。コスモス様に聞いたわ」
私は妖精の国に行った事を告げた。
「あなたは何者なんです」
ロゼが恐る恐る尋ねてきた。
「普通のドライアドよ。そんなに脅えないでよ。妖精の国まで付き合ってあげるから」
私は皆に妖精の国に戻る事を頼み込んだ。
皆は快諾してくれた。
「マコト様、どうなされたのです。忘れ物でもされたのですか」
コスモスさんが心配そうに尋ねた。
「違います。ロゼ達が襲撃されたのを助けたのです。それで、お礼したいので、妖精の国に来てくれって頼まれたのです。そうそう、この男が襲撃者です。尋問したらフェアリーの老婆に依頼されたらしいです。引き渡します」
私はコスモスさんに説明をした。
「ロゼが襲撃された」
コスモスさんは説明を聞いて、固まった。
「コスモス様、女王様を呼んでください」
私は女王を呼ぶように頼んだ。
「コスモス様、何か御用ですか」
女王が私を見て苦々しい表情をした。
そして、襲撃者を見た途端に顔を真っ青にした。
「あなたに襲撃を依頼したフェアリーの老婆はこの場にいる」
私は襲撃者に尋ねた。
「います。その老婆です」
襲撃者は女王を指差した。
「し、知らない。こんな暗殺者は知らない」
女王は脅えて、墓穴を掘った。
「何故、この男が暗殺者だと知っているのですか。単なる盗賊かもしれないのに。女王様、答えて下さい」
女王は震えているだけだった。
「コスモス様、推測ですが、女王はロゼがいなくなれば自分が女王でいられると。愚かにも暗殺をこの男に依頼したのでしょう」
私は推測を述べた。
「誰か、この愚かな元女王を投獄しなさい」
元女王はフェアリー達に連行され、投獄された。
「マコト様、皆様、本当にありがとう」
「マコト様、ありがとうございました」
コスモスさんとロゼにお礼を言われた。
「それじゃ、私達はこれで」
私達は妖精の国を後にした。
「皆、次は魔人の国に行くわよ。覚悟はいい」
「魔人の国って、本気なの」
「私は嫌よ。魔人の国なんて」
「絶対に襲われるよ」
「私も反対。絶対に反対」
「やめましょう」
「怖いです」
「死にたくない」
マリアさん達が脅えている。
「怖いなら、私一人で行くわよ」
私はゴリ押しをした。
「分かったわよ。私も覚悟を決めたわ」
「本当にゴリ押しするよね」
「流石。ゴリ押しのマコト」
「私より強引」
「マコト様を一人で行かせられません」
「私達はマコト様と一蓮托生です」
「どこまでも付いていきます」
私達は魔人の国に向かった。
乙女の牙とエルフの爪が魔人の国に行く為、山脈を越える話です。




