真琴、妻妾と偽王子の化けの皮を剥がす。
真琴が王家簒奪を暴く話です。
「マコト、エルフの国との国交を回復させてくれた事。大変、大義であった」
国王陛下から、お褒めの御言葉を賜っている時。
「父上、こいつが噂のドライアドですか」
国王陛下の御言葉を遮る声がした。
声のした方を振り返ると、見知らぬ少年が私の方に歩いて来るのが見えた。
(何よ、この子。国王陛下の御言葉を遮るなんて、不敬にも程があるわ。頭に来たから解析してやる)
《スキル神眼発動》
【種族=ダークエルフ。多種多様な魔法を使える。習得スキル=変身。耐性=魔法】
(嘘。何で、ダークエルフが王宮に居るのよ。それに、国王陛下を父上って言ったわよね)
「お前、余の奴隷になれ」
いきなり、暴言を吐いた。
「ルフエクーダ、今は謁見中た。直ちに退出しろ。衛兵、ルフエクーダを連れて行け」
少年は衛兵に連れて行かれた。
「マコト、ルフエクーダが済まぬ。許してやってくれ」
国王陛下から謝罪された。
「マコト、私からも謝罪する。ルフエクーダ王子は我が儘でな。私達も手を焼いている」
ショウサイからも謝罪された。
「そんな事より、あの子って王子なの」
私は問い詰めた。
「ああ、第六王子だ」
ショウサイから信じられない、返事が返ってきた。
「ショウサイ、あの子はダークエルフよ」
私は真実を告げた。
「馬鹿な事を言うな。冗談が過ぎるぞ」
ショウサイは一笑に伏した。
「冗談じゃないのよ。解析したらダークエルフだったのよ」
私は解析した結果を話した。
「本当なのか」
ショウサイが確認してきた。
「信じられないと思うけど、本当よ。あの王子はダークエルフよ」
再度、真実を告げた。
「国家を揺るがしかねない、一大事だ。王子がダークエルフなんて」
ショウサイの顔が真っ青になった。
「落ち着きなさい。あの子は本当の王子じゃないわよ。ハーフじゃなくて、純粋なダークエルフよ。国王陛下の子供じゃないわ」
私は王子ではない事を告げた。
「確かに、純粋なダークエルフなら陛下の子供じゃない。妻妾のリコオドもダークエルフって事になる」
ショウサイは冷静になった。
「妻妾のリコオドって、偽王子の母親の事」
私は尋ねた。
「ああ、元踊り子だ。陛下が若い頃、見初めて妻妾にした。あの女狐め。極刑にしてやる」
ショウサイは怒りで顔が真っ赤になった。
「二人がダークエルフだって話しても誰も信じないわ。決定的な証拠を掴まないといけないわね。二人が出席するパーティーとかある」
私は尋ねた。
「十日後にルフエクーダの誕生日パーティーがある」
いい情報を聞いた。
「そのパーティーに出席出来ないかな。そこで二人の化けの皮を剥がしてやるわ」
私は計画を告げた。
「分かった。招待状を用意する」
「王族の方々のご入場です」
国王陛下を先頭に王族の方が次々と入場して来た。
「マコト、紫のドレスの女がリコオドだ」
ショウサイが耳打ちしてきた。
《スキル神眼発動》
【種族=ダークエルフ。多種多様な魔法を使える。習得スキル=変身・幻覚・魅惑・催眠。耐性=魔法】
「皆の者、第六王子ルフエクーダの誕生日パーティーに集まってくれて感謝する」
《スキル創造発動。拘束創造》
《スキル創造発動。魔力消滅創造》
《スキル魔力消滅発動》
《スキル魔眼発動。幻覚封印》
《スキル魔眼発動。魅惑封印》
《スキル魔眼発動。催眠封印》
《スキル魔眼発動。変身封印》
リコオドの魔法とスキルを使用不可にした。
「おい、リコオド様を見ろ。あれってダークエルフだよな」
「本当だ。ダークエルフだ」
《スキル魔力消滅発動》
《スキル魔眼発動。変身封印》
ルフエクーダの魔法とスキルも使用不可にした。
「ルフエクーダ王子もダークエルフよ」
「ルフエクーダ王子がダークエルフなんて、信じられない」
(成功ね。ショウサイ、頼むわよ)
私はショウサイに目配せした。
「衛兵、ダークエルフ二人を捕縛しろ」
ショウサイが衛兵に命令した。
「馬鹿な。変身が解けるなんて」
リコオドが困惑している。
「人間の分際で近寄るな。殺されたいか」
ルフエクーダが喚き散らしている。
《スキル拘束発動》
リコオドを拘束した。
《スキル拘束発動》
ルフエクーダも拘束した。
「馬鹿な。リコオドとルフエクーダがダークエルフだったなんて。第六王子が。この国は終わりだ」
国王陛下が悲観に暮れている。
「陛下、ルフエクーダは王子ではありません。マコトの解析では純粋のダークエルフだそうです」
ショウサイが陛下を宥めた。
「宰相、本当か。本当に王子ではないのだな」
陛下がショウサイに聞き返した。
「本当です。陛下。ルフエクーダは王子ではありません」
私は国王陛下の御前に進んで、真実を告げた。
「マコト」
国王陛下が私の手を握り、泣きながら名前の呼んだ。
「陛下、泣かないで下さい。王家簒奪の事件は解決したのです」
「おぉぉぉ」
会場内に出席者の安堵の叫び声が響き渡った。
「陛下、ホウマさんが尋問するから、二人を引き渡せと無理な事を言い出しました」
私は国王陛下にホウマさんの要求を伝えた。
「尋問。拷問の間違いだろう。分かった。許可しよう。正直なところ、王宮の者達には二人の尋問は荷が重い。ホウマが引き受けてくれるなら、渡りに船だ」
国王陛下が苦笑いで、許可した。
ラムさんは大喜びするわね。
真琴がダークエルフの調査する話です。




