乙女の牙、エルフの国に行く。
乙女の牙がエルフの国に行く話です。
「もうすぐエルフの国よ。作戦を確認するわよ。マコトが主で、私達が従者。皆、いいわね。マコトは威厳のある態度を取る事」
マリアさんが作戦の確認をした。
「「「「分かった」」」」
「そこの馬車、止まれ。この先は偉大なるエルフの国だ。人間が立ち入っていい場所ではない。即刻、引き返せ。警告に従わぬ場合は攻撃する」
エルフ達が立ち入り禁止を警告してきた。
「待ちなさい。私は人間ではありません」
私は馬車から降りた。
「お前は、いいえ、あなた様はドライアド様」
エルフ達は驚愕し、平伏した。
「そうです。私はドライアドのマコト。そして、この人間達は私の従者です」
私は作戦通りの芝居をした。
「私は人間達の願いを特別に叶えてやる為にエルフの国に来ました。エルフの宮殿に案内しなさい」
私は威厳のある態度でエルフ達に命令した。
「かしこまりました」
エルフ達は私達を丁重に宮殿へと案内した。
「ドライアド様、我らの宮殿にようこそ、我がエルフの王のアルエルです」
「私はドライアドのマコト。この親書をエルフの王に渡してほしいと、人間の王に頼まれたのです。受け取りなさい。そして、返事を直ちに渡しなさい」
私はエルフの王に命令した。
(怖いよ。頼むから怒らないでよ)
エルフの王は親書を受け取り、すぐに読んだ。
「分かりました。返事はすぐに書きますので、少々お待ち下さい」
「お待たせしました。これが返事です。お持ち下さい」
エルフの王が返事を私に渡した。
「うむ、私はすぐに人間の国に戻るわ。エルフ王、大義でした」
私はさっさと退出する事にした。
「お持ち下さい。歓迎の宴を開きます」
エルフの王が引き留めようとする。
(急いで帰ろうとすると、怪しまれるかもしれない)
「急ぐのだが、数時間なら良いでしょう。従者も参加させてもらいます」
私は宴に参加する事にした。
「ドライアド様、御力をお示し下さい」
エルフの王が頼みをしてきた。
「そうね。そこのエルフ、私の腕を切り落としなさい」
私は近くのエルフに命令した。
「そんな、恐れ多い事出来ません」
「命令です。やりなさい」
「お許し下さい」
「仕方ない。セイラ、代わりにやりなさい」
私はセイラさんに命令した。
「よろしいのですか」
セイラさんが確認してくる。
「構わないわ」
「それでは、失礼します」
セイラさんが私の腕を切り落とした。
≪スキル再生発動≫
私の腕が再生していく。
「おぉぉぉ」
エルフ達が驚きの叫び声を上げる。
「そろそろ、戻るわ」
私は退出する事にした。
「まだ、いいではありませんか」
エルフの王が再度引き留めようとする。
私達は引き留めを拒否して宮殿を退出した。そして、一目散にルーン王国に戻った。
「これが返事です」
マリアさんが返事をグランドマスターに渡した。これで依頼達成だ。
「この返事を王宮の宰相様に届けてくれ。頼むぞ」
返事を渡された。
「冒険者の乙女の牙です。宰相様にお取り次ぎ下さい」
マリアさんが衛兵に宰相様への取り次ぎを頼んだ。
「宰相様、これが返事です」
マリアさんが返事を渡した。
「それでは、失礼します」
私達は退出しようとした。
「陛下が来るまで、待て」
宰相様に引き留められた。
「国王陛下が来られるのですか」
私達は退出する事が出来なくなった。
「待たせたな」
国王陛下が入室してきた。
「陛下、エルフ王の返事です」
宰相様が国王陛下に返事を渡した。
国王陛下が返事を読む。
「乙女の牙、ご苦労であった。宰相、彼女達に報酬を与えよ」
私達は報酬を受け取り、退出しようとした。
「待て。新たな依頼がある」
国王陛下に引き留められた。嫌な予感がする。
「マコト、嫌そうな顔をするな。依頼は第五王女テレサの誕生日パーティーへの参加とプレゼントを贈って欲しい。テレサはお前達に興味があるらしいからな」
国王陛下がとんでもない依頼をしてきた。
「平民の私達が王女様の誕生日パーティーに参加出来るわけありません」
誕生日パーティーへの参加を全力で拒否した。
「余が許可する。誰にも文句は言わせん」
国王陛下が依頼を押し付けてくる。誕生日パーティーへの参加は拒否出来そうもない。
「プレゼントを贈るなんて恐れ多い事、私達には出来ません」
もうひとつの依頼だけは猛烈に拒否した。
「お前達が冒険で取得した物なら何でも良い。勿論、相応の報酬を払う」
こっちも拒否出来そうもない。
「分かりました。依頼をお受けします」
私達は根負けして、依頼を受けた。
次回は王女様の誕生日プレゼントを用意する話です。




