乙女の牙、指名依頼を押し付けられる。(1)
乙女の牙が指名依頼を押し付けられる話です。
「お前達、乙女の牙に王宮から指名依頼がきた。新しく発見されたダンジョンの全階層の探索だ。期限は無い。報酬は達成時に金貨三百枚」
私達はギルド本部からの召集に応じて、グランドマスターの執務室を訪ねた。そして、依頼内容の説明を受けた。
「王宮からの指名依頼?私達にですか。何の冗談です」
マリアさんが依頼を拒否しようとしている。
「冗談じゃない。本当の事だ」
グランドマスターが依頼を承諾させようとする。
「私達に未知のダンジョンは荷が重すぎます」
マリアさんが拒否を続ける。
「Aランクが一名。Bランクが三名。ドライアドが一匹。十分な戦力だと思うがな」
グランドマスターが承諾を迫る。
「本当に期限は無いのですね」
マリアさんが確認を取る。
「無い」
グランドマスターが即答した。
「分かりました。依頼をお受けします。ただし、今すぐに探索はしません。よろしいですね」
マリアさんが折れたが、最後の抵抗をする。
「構わない」
グランドマスターが平然と答えた。
「マリアさん、依頼を受けて良かったんですか」
私はマリアさんに尋ねた。
「期限が無いなら、今すぐに探索しなくても問題は無いわ。もっと力を付けてから探索すればいいのよ」
次回も指名依頼を押し付けられる話です。




