真琴、サキュバストレントに進化する。
真琴がサキュバストレントに進化する話です。
急展開な事態になります。
【ライフ経験値が一定量に達しました。変異種に進化します。進化によりスキル幻覚・魅惑・催眠を習得しました。幻覚耐性体になりました。魅惑耐性体になりました。催眠耐性体になりました】
翌朝。ホウマさんの屋敷で目を覚ますと、体の色がピンクに変化していた。
「ホウマさんの屋敷で変化するなんて。悪夢よ」
《スキル鑑定発動》
【種族=サキュバストレント。樹木と人間の両方の特徴を持つ魔物。枝や葉で敵を攻撃する。トレントの変異種で桃色の体をしている。身体能力はトレントと同じ位だが、知能が高く、穏やかな性格をしている。幻覚・魅惑・催眠などの特殊能力を使用する。数十年、存在が確認されていない。習得スキル=増殖・再生・結界・鑑定・探知・体力回復・身体強化・幻覚・魅惑・催眠。耐性=麻痺・毒・呪い・衝撃・幻覚・魅惑・催眠】
「ラムさん、ホウマさん、おはようございます」
私は恐る恐る二人に朝の挨拶をした。
「あなた、マコトよね?また進化したの」
「桃色のトレントって。まさか、サキュバストレントなの」
ホウマさんが驚愕の表情で私を見つめる。
「これは、大変な事になるわ。ラム、あなたの仲間を大至急、ここへ連れて来なさい」
「師匠、いきなり何を」
「いいから、早くしなさい」
ホウマさんがラムさんを叱責した。
「はい。分かりました」
ラムさんが脱兎の勢いで部屋を出ていった。
「あの、ホウマさん」
「話は、あなたの仲間が来てからにするわ。二度手間はごめんよ」
「師匠、皆を連れて来ました」
ラムさんが皆を連れて来た。
「あなた達、よく聞きなさい。マコトが大変な事になるわよ」
ホウマさんが真剣な眼差しで私達を見つめる。
「「「「「はい?」」」」」
「マコトを巡って、王宮と神殿の間で争いが起こるかもしれないわ。いえ、確実に起こるわ。マコトは、それだけ重要な存在なのよ。今から、覚悟しておきなさい」
私達にはホウマさんの言う事が理解出来ない。
「その顔では、理解出来ていないわね。無理もないか。いきなり、こんな話を聞いてもね。サキュバストレントは数十年、存在が確認されていないのよ。これは理解出来るわね」
「「「「「はい」」」」」
「マコトは世界で一匹しかいない貴重な魔物よ。しかも、幻覚・魅惑・催眠などの特殊能力を使用出来ると、書物に記されているわ。これも理解出来るわね」
「「「「「はい」」」」」
「政治的にも、軍事的にも、マコトの能力は利用出来るわ。ここまで理解出来るかしら」
「「「「「はい」」」」」
「ここまで理解出来るなら、マコトの立場が分かるでしょう。王宮も神殿も、マコトを欲しがる理由」
「私、これからどうすれば、いいですか」
「マコトの事が王宮や神殿に知られる前に、特別保護指定生物を認定してもらいなさい。そうすれば、王宮も神殿も簡単には手を出せないわ。マコト、それまで、この屋敷から外に出ては駄目よ。それから、リーダーは誰なの」
「私です」
「マリア、王都での活動拠点を私の屋敷にすると、ギルドに報告しなさい。多少の牽制になるわ。あと、この手紙をグランドマスターに渡しなさい」
「分かりました」
「マコトがサキュバストレントに進化するなんて」
「数十年、存在が確認されていない魔物なんて想像もしていなかったわ」
「本当に王宮と神殿が争うのかな」
「師匠が言うなら、間違いない」
私達は絶望的な雰囲気に包まれた一週間を過ごした。
マコトが特別保護対象資格を認定される話です。




