真琴、新大陸に到着する。
真琴達が新大陸に到着する話です。
「新大陸が見えた」
遠視のスキルで遂に新大陸を発見した。
皆で歓声を上げた。
「取り敢えず、人の暮らす場所を探そう」
海底神殿と人工島は海上に待機させておく事にした。
方舟を大陸の中央に向けて飛翔させた。
人の暮らす場所は見当たらなかった。
物凄く広い草原に着陸した。
今夜は其処で一泊した。
「此処から先は偉大なる鳥人族の国エジンバードだ。通行証を持たない田舎者は帰れ」
(何よ。この鳥人族、生意気ね。焼き鳥にされたいの。でも強行突破は不味いよね。どうしようかな)
ようやく草原を抜けたと思ったら、方舟が複数の鳥人族に取り囲まれてしまった。
この先は鳥人族の国らしく通行証を所持していないと通してもらえそうもないみたい。
「マコト、俺に任せろ」
(ヤゴチエが珍しくヤル気満々みたい。任せてみるか)
〈鳥化魔法バードチェンジ〉
ヤゴチエが隼に変化した。
「本当の鳥に変身した。まさか、神鳥人様。御無礼致しました。王城まで御案内致します」
鳥人族達が驚愕し、態度が変わった。
(神鳥人って何者なの。勘違いされたみたい。嫌な予感がする)
〈人化魔法ヒューマンチェンジ〉
ヤゴチエが人間の姿に戻った。
「悪い。変な事になった。隼に変化出来るのを見れば通してもらえると思ったんだが。考えが甘かった」
王城まで丁重に案内された。
「神鳥人様、鳥人族の王のグンキドーバです」
鳥人族の王まで勘違いしている。
「俺は神鳥人ではありません」
ヤゴチエが否定した。
「お隠しにならないで下さい。本当の鳥に変身出来るのは神鳥人様だけです」
(ヤゴチエが否定しているのに、信じようとしない。いや違う。何かに利用するつもりだ。私の勘がそう感じている)
「私達は爬虫類族と戦争中なのです。しかし、劣勢なのです。神鳥人族様、私達をお助け下さい」
鳥人族の王が懇願してきた。
「戦争の原因は何ですか」
私は戦争の原因を尋ねた。
「爬虫類族が一方的に戦争を仕掛けてきたのです」
(怪しい。一方的に相手に非があると言うなんて信用出来ない)
「何か理由があるのでは」
私は誘導尋問してみた。
「理由などありません」
鳥人族の王は頑なに否定する。
(絶対に黒だ)
「分かりました。私達が爬虫類族の国に向かいます。そして、停戦を頼んでみます。場合によっては私達が戦います」
私は停戦を提案した。
「停戦ですか」
鳥人族の王が苦い顔をした。
「何か問題がありますか」
私は問い詰めた。
「別に問題があるわけではありません」
鳥人族の王が慌てて言い訳をした。
「それでは直ぐに出発します」
私は出発を告げた。
「直ぐにですか。皆様、長旅でお疲れでしょう。明日になさっては如何です」
鳥人族の王が引き止める。
「気にしないで下さい。長旅には慣れています。私の故郷に善は急げと言う言葉がありますので直ぐに出発します」
私は直ぐに出発するとゴリ押しした。
「あの鳥人族の王、絶対に黒よ。私達を引き止めたのは寝ている隙を突いて人質でも取るつもりだったのよ」
「さすがだな。ゴリ押しのマコトの呼び名は伊達じゃないな」
ヤゴチエが気楽に呼び名を口にした。
「その呼び名は使わないでくれない。私には森の乙女管理者という立派な称号があるのよ」
私はヤゴチエを睨み付けた。
「森の乙女管理者。森の幼女管理者の間違いだろう」
「うるさいわね。喧嘩売ってんの」
「二人共、仲良しなのね」
麻香緒が茶々を入れてきた。
「「仲良しじゃない」」
「息がぴったりじゃない」
方舟で爬虫類族の国に向かった。
「彼処が爬虫類族の族長の集落みたい」
鳥人族王から貰った地図で確認した。
集落の近くに着陸した。
私とヨシノとソメイとマリアの四人で集落に向かった。
「お前達、その姿は人族だな。人族が一体何用だ」
爬虫類族の男(多分)が話し掛けてきた。
「私達は多種族の旅人よ。遠い異国からやって来たの。私は世界樹という種族」
「私はエント」
「僕もエント」
「私は人間」
「この集落の族長に挨拶したいから居場所を教えてくれない」
族長の居場所を尋ねた。
「その前に聞いておく。仲間はお前達だけか」
「違うわよ。近くに仲間が数万人居るわよ。私達が帰らなかったら大変な事になるわよ」
「数万人だと。嘘を言うな」
「本当よ。嘘だと思うなら集落の近くに私達の巨大な舟が着陸しているから確認すれば良いわ」
爬虫類族の男が確認の為に集落の外に向かった。
数分後。男が息を切らせて戻って来た。
「疑って悪かった。謝罪する」
男が頭を下げた。
「気にしないで。それより族長の所に案内してよ」
「分かった。案内する」
「我が爬虫類族の族長だ。我に会いたいという旅人はお前達か」
初老(多分)の男(多分)が出てきた。
「初めまして。族長殿。私はマコトと申します。あの舟の代表の名代として御挨拶に参りました」
私は丁寧に挨拶した。
「挨拶だけではあるまい。本当の用件は何だ」
(族長だけあって鋭いわね。下手な嘘はバレるわね。正直に話そう)
「率直に申し上げます。私達は侵略者によって祖国を追われたのです。それで安住の地を探していました。長旅の末、遂にこの大陸にたどり着いたのです。しかし、此処に来る前に鳥人族に出会いました。鳥人族が言うには爬虫類族の方々が一方的に戦争を仕掛けてきた。それで戦争中だと聞きました。鳥人族の言う事だけでは真実は分かりません。爬虫類族の方々の意見を聞く為に参りました」
私達の事情を説明した。
「我々が一方的に戦争を仕掛けただと。言いがかりだ。先に条約を破棄して戦争を仕掛けてきたのは鳥人族の方だ」
真逆の事を主張している。
「条約の破棄について詳しく説明して下さい」
私は条約の破棄について詳しい説明を求めた。
「我々と鳥人族は片方が飢饉になった場合に食糧を供給する条約を結んでいた。鳥人族が飢饉の場合は無償で食糧の供給を要求してくる。逆に我々が飢饉の場合は食糧の供給の代償に奴隷を差し出せと要求してくる。我々が拒否すると戦争を仕掛けてきたのだ」
族長が事情を詳しく説明してくれた。
(やっぱり、あの鳥人族の王。とんだ曲者だった)
「分かりました。私は貴方を信じます。逆に私達を欺いた鳥人族を討伐します」
私は鳥人族の討伐を宣言した。
〈水素攻撃魔法ハイドロジェンボンバー〉
鳥人族王城の上空ににハイドロジェンボンバーを放った。
「ゴォォォォォォ」
轟音が鳴り響いて、最上階の屋根が全て粉砕された。
全ての鳥人族が驚愕して王城から飛び出してきた。
私は鳥人族の王の前に移動した。
「鳥人族の王、よくも神である私を欺いたわね。お前達、鳥人族に神罰を下す。覚悟するが良い」
〈水素攻撃魔法ハイドロジェンボンバー〉
今度は王城の中央にハイドロジェンボンバーを放った。
「ゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォ」
先程の数倍の轟音が鳴り響いて、王城は崩壊した。
全ての鳥人族が私を恐れて、平伏した。
「本来なら全ての鳥人族の命を奪うところだが、爬虫類族の族長の助命嘆願もあるので、王城の崩壊だけにしておく。これからは条約に従って、食糧の供給を無償で行うようにせよ。次に条約を違えた時は全ての鳥人族がこの世から消滅すると思え」
私達は爬虫類族の集落にとんぼ返りした。
そして、この大陸の事を詳しく尋ねた。
この大陸には八つの種族国家があるらしい。
爬虫類族、鳥人族、昆虫族、獣人族、魔族、龍人族、魚人族、人族の種族国家だ。
ほとんどの種族国家が他種族国家との交流を嫌っているとの事だ。
「頼みがある。他種族の国に行くなら、我々が交流を深めたいと思っていると伝えて欲しい」
「分かりました。必ず伝えます」
一番近いのは昆虫族だそうだ。
二番目は獣人族、三番目は魔族、四番目は龍人族、五番目は魚人族、六番目は人族。
昆虫族はスルーして獣人族の国に行こうとしたがマリア達に怒られた。
ちなみに最初に一泊した草原はどこの種族の領土ではないらしい。
私達ユグドラシル海洋国が貰う事にした。
(植物達、あの草原に樹木を生育して欲しい。エルフの民を移住させるから守護して欲しい)
植物達に念話を送った。
(((((かしこまりました)))))
植物達が快諾してくれた。
方舟で草原に戻ると大きな森が存在していた。
エルフの民が移住する場所が決定した。
その森をエルフの森と命名した。
方舟はエルフの森の近くに置いておく事にした。
私、マリア、セイラ、ミオ、ラム、麻香緒、ヨシノ、ソメイ、ヤゴチエの九人で旅をする事にした。
ノゾミ、カナエ、タマエ、ミコト、ローズは方舟の守護の為に残ってもらった。
次回は魔人の国と神聖ダーク帝国との戦いの話です。




