ルーン王国の滅亡。
ルーン王国が滅亡する話です。
「奴隷の返還と引き換えに神聖ダーク帝国軍の駐留を認めろだと」
神聖ダーク帝国から新たな要求がされた。
それは奴隷の返還と引き換えに神聖ダーク帝国軍の駐留を認めろという内容だった。
「奴らの目的は何だ」
「連中に利があるとは思えない」
「何か別の狙いがある筈だ」
「だが民衆の不満を抑えられる」
「暴動が起こる可能性も報告されている」
「受け入れるべきです」
意見が二つに割れた。
最終的に要求を受け入れる事になった。
「各地で暴動が発生しただと。原因は何だ」
「奴隷の一件は我々から進言したとの噂が流れまして、民衆が噂を信じた為と思われます」
「そんな馬鹿な。噂の出所は何処だ」
「返還された奴隷達です。どうやら嘘を吹き込まれたようです」
「それが奴らの狙いだったのか。直ちに騎士団を鎮圧に向かわせろ」
しかし、暴動を鎮圧するどころか、広がる一方だった。
「王都で暴動が発生しました」
遂に王都で暴動が発生した。
数万人の民衆が王宮に押し寄せてくる。
そして、王宮を破壊し始めた。
「遂に王都で暴動が発生したか。ルーン王国もこれまでか」
「陛下、諦めてはいけません」
宰相が国王陛下を激励叱咤する。
「もう良い。宰相も王宮を脱出しろ。余は此処で民の裁きを受ける」
「陛下が王宮に残られるであれば、私も残ります」
「ならん。脱出しろ」
「出来ません」
国王陛下と宰相の押し問答が続いた。
「勝手にしろ」
国王陛下が根負けした。
「やっと押し問答が終わったわね」
突然、ホウマが声を掛けてきた。
いつの間にか転移していたらしい。
「二人共、本当に脱出しなくて良いの」
ホウマが最終確認をした。
「余より他の王族を脱出させてくれ」
「御免なさい。アレサ王女とテレサ王女以外は殺害されてしまったわ」
「アレサとテレサはどうなった。無事なのか」
「既に脱出させたわ」
「何処に脱出させたんだ」
「そうね。最後だから教えてあげる。貴方の兄の所よ」
「兄だと。何を言っている。余には兄は居ない」
「それが居るのよ。双子の為に存在を抹消された兄が」
「双子の兄。そんな馬鹿な」
「本当よ。遠い場所で元気に暮らしているわ」
「名前を教えてくれ」
「ブランよ。ブランシュという娘も居るわ」
(世界樹の幼女よ、ルーン王都で暴動が発生した)
バハムートから暴動発生の連絡が念話で入った。
(どうしよう。陛下への怨みは残っている。だけど見殺しには出来ない。仕方ない。救出に行こう)
「皆、王都で暴動が発生したらしいの。陛下達を救出に行ってくる」
《スキル万能(転移)発動》
遂に王宮が放火された。
王宮が炎上していく。
謁見室にも炎が迫っていた。
「陛下、ご無事ですか」
マコトが謁見室に転移して来た。
「「「マコト」」」
「陛下、宰相、ホウマさん、無事で良かった。早く脱出しましょう」
マコトが脱出を進言した。
「駄目だ。余は脱出はしない。王として最後の務めを果す」
「マコト、陛下と私は此処で務めを果たしたい。分かってくれ」
「陛下、宰相」
(説得は無理みたい。仕方ない。力ずくで脱出させよう)
「マコト、やめなさい」
ホウマがマコトを止めた。
「ホウマさん、邪魔しないで下さい」
「二人に最後の務めを果たさせてあげなさい」
「務めより命の方が大事です」
「二人にとっては命より務めが大事なのよ。分かってあげなさい」
「分かりません」
「マコト」
ホウマがマコトに平手打ちをした。
「何をするんです」
「貴女がわからず屋だから、目を覚まさせたのよ」
二人は睨み合った。
「マコト、ホウマ、やめてくれ。マコト、頼む。最後の務めを果たさせてくれ」
国王陛下が涙を流して嘆願してきた。
「陛下」
マコトは国王陛下の救出を断念した。
「せめて他の王族方を救出します」
「無用よ。アレサ王女とテレサ王女以外は殺害されたわ」
「アレサ王女とテレサ王女はどうなったんですか」
「私が脱出させたわ」
「何処にです」
「貴女の知らない遠い場所よ」
「そうですか」
マコトは自分が出来る事は無いと判断した。
「メイクン、ショウサイ、さようなら」
《スキル万能(転移)発動》
マコトは転移した。
「私もそろそろ転移するけど、ブランに伝えたい言葉はある」
「一度会ってみたかったと伝えてくれ」
「分かった。それじゃ、メイクン、ショウサイ、さようなら」
〈転移魔法テレポート〉
ホウマも転移した。
謁見室が炎に包まれた。
「宰相、余に付き合って本当に良かったのか」
「勿論です。地獄までお供します」
次回は未定です。




