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薬草に転生しました。世界樹に進化します。  作者: 神無月蓮晃
第一章【真琴の転生と進化】
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真琴、薬草に転生する。

最新作です。

異世界に薬草として転生した少女が世界樹に進化する物語です。

彼女は四人の仲間と共に苦難を乗り越えていきます。

どうか彼女達を応援して下さい。


(あれ!目が見えない。どうして?)

私の目が見えなくなっている。(体も動かない。どうして?何故?)

目が見えないどころか、体も動かない。

必死に体を動かそうとするが、少しも動くことが出来ない。

「薬草見っけ♪」

突然、誰かの声が聞こえた。少女みたいな声だ。どうやら、耳は聞こえるようね。いや、これは声じゃない。頭に直接響いてくる。テレパシーみたいなものね。

そして、何かに掴まれた感触がした。

「これで依頼分の薬草を採取完了ね」

「あの!私は薬草じゃありません」

私は抗議した。

「きゃあぁ!薬草がしゃべった」

少女が驚いて悲鳴を上げた。そして、逃げようとするが、腰が抜けたようだ。

「落ち着いて。しゃべった訳ではないわ。テレパシーみたいなものよ。それに私は人間だよ」

「人間?」

少女は恐る恐る私を見つめた。

「あなた、もしかして転生者?」

そして、尋ねてきた。

「ちょっと待ってね。頭の中を整理するから」

私は今日の行動を思い出す事にした。

(確か通学途中のバスの中だったはず。突然、眩しい光に包まれた気がする。そして、気がついたら今の状況だった。う~ん、訳が分からない。本当にラノベで流行りの転生なの)

私は困惑するだけだった。

「多分、転生者らしいわ。しかし、よく転生者だと分かりましたね」

私は少女に問いかけた。

「実は、私も転生者なの。前世の名前は神谷恋」

少女はあっさりと答えてくれた。

「あなたも!」

「今の名前はマリアだよ。あなたは?」

「私は、草野真琴」

「草野真琴。あなたも日本人なの。じゃあ、真琴君って呼んでいい」

「あの、私は女です」

「ゴメンなさい。え~と、真琴さん」

「勘違いしやすい名前ですから、気にしてません。私もマリアさんって呼んでいいかな」

「勿論、いいわよ。それより、真琴さんはこれからどうするの。このまま薬草として此処で生きていくの」

「う~ん、どうするかな」

私は考え込んだ。

「此処で生きていくのは無理だと思うよ。いつ誰かに採取されるか分からないし。真琴さんさえ良かったら、私の家に来ない」

マリアさんが助言をしてくれる。

「それは助かるけど、いいの」

「勿論、家には家庭菜園もあるし」

「マリアさん、ありがとうございます。よろしくお願いします」

私はマリアさんにお礼を言った。

「それじゃ早速、丁寧に掘り起こすわね。あと、別の薬草を採取しないと」

こうして、私はマリアさんが家で生活する事になった。

マリアさんはパルムスという町でお爺さんと二人暮らしだった。

両親と妹は王都で暮らしているそうだ。

「お爺ちゃん、彼女が真琴さんよ」

マリアさんが私の事を紹介してくれた。

「ほう、話す薬草とは珍しい」

「お爺ちゃん、彼女は人間よ。言ったでしょう。転生者だって」

「ゴメン。そうだったな。真琴さんも悪かったな」

「いえ、構いません。お爺さん、よろしくお願いします」

「ワシのことはレカタと呼んでくれ」

「はい。レカタさん」

「真琴さん、家庭菜園に植え替えるわよ」

私はマリアさんに家庭菜園に植え替えてもらった。

そして、根に肥料を掛けてもらった。

マリアさんは十七歳で、五年前に前世の記憶を思い出したそうだ。

冒険者で職業は僧侶。聖女様になるのが将来の夢らしい。

現在の日本について、色々な質問をされた。

流行りのファッション、漫画、アニメ、ラノベの事が特に興味あるみたいだ。

深夜まで会話は続いた。

翌朝。マリアさんが家庭菜園に来た。

「マリアさん、おはようございます」

私は朝の挨拶をした。

「真琴さん、おはよう。それから、私に敬語は不要よ」

「でも、お世話になっていますから」

「いいから、敬語は禁止。オッケー」

「はい。分かりました。いえ、分かったわ」

「それじゃ朝の肥料を掛けるわよ」

一日に三回、肥料を掛けてもらう日々が続いた。

数日後。マリアさんが友達を連れてきた。

「皆、彼女が真琴さんよ」

マリアさんが彼女達に紹介してくれた。

「初めまして、真琴です」

私は初対面の挨拶をした。

「へぇ~、これが話す薬草か」

「見た目は普通の薬草ね」

「解剖していい」

彼女達は遠慮なく感想を述べた。しかも最後のは怖い内容だった。

「皆、失礼よ。真琴さんに謝りなさい」

マリアさんが彼女達を叱責した。

「「「ゴメンなさい」」」

彼女達は素直に謝ってくれた。

「気にしてません。頭を上げて下さい」

「真琴さん、最初の子がセイラ、次の子がミオ、最後の子がラムよ。それじゃ、真琴さんに自己紹介して」

「初めまして。セイラです。マリアと同じく冒険者で職業は戦士。騎士志望です」

「ミオよ。私も冒険者で武道家。世界一の武道家を目指しているわ」

「ラム。冒険者で魔法使い。未来の賢者」

「皆さん、自分の目標を決めているのですね。羨ましい」

私達は女子会のように、会話を続けた。

どんな内容でも構いません。感想を待ってます。

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