√dirt 01
今日は0:00からバイトがあるので寝たいんですが小説が楽しいですね。
前回からの続きです。どうぞ。
Attack Section √dirt 01
=家の中でラリーして食っちゃ寝したい=
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「う・・・うんめいだ!!これはうんめいだ!!」
エレーナはすぐにスマホから応募サイトに飛ぼうとしたが混線状態でなかなか繋がらない。家の微弱なWiFiとスマホでは応募すらできないほど応募が殺到しているのだ。
繋がらない。
まだ繋がらない。
どんどん心が曇っていく。
「・・・なんでっ・・・いつもそう・・・私がなにかしようとすると・・・いつも・・・」
「私がわるいこだから」
これが彼女の転機、ターニングポイントであった。
「明日からは、学校行ってみよう・・・そうしよう!」
普通、引きこもりや不登校は嫌なことがあるたびに自分を塞ぎ込み追い込み、心の沼へと沈んでいくものである。
だが彼女は違った!逆に、この悪循環を脱却しようと闘ったのだ!まさに今、トルクフルな精神を持ってして少女が沼を抜け出し歩み始めたのである!!
ラリーの神様はトルクフルな精神を見逃さない・・・
運命のギヤは駆動し始める・・・
────────
翌日エレーナが学校に行くことを選択した日。梅雨入りしたばかりで大雨が予報されれいたがそんなことを思わせない快晴。むしろ真夏日と言ってもいい素晴らしい陽気だった。
全てのドアが普段より重く感じ一歩踏み出すごとに自分と社会に対する不安を煽る。
教室はざわめき、全てが自分を監視しているように感じる。不思議がっているのか、気持ち悪がられているのかはわからないが聞こえてくる全ての言葉が自分のうわさ話のように増幅されて耳に届く。
そんな時、エレーナに聞こえてきたのはAttack Section の話をしている男子の声だ。
「きのうさー、Attack Section 応募しようとしたけど全然出来なくてさー。あれ無理じゃねー。」
「おれ図書館のパソコンでやったら行けたぞーww」
(?!?!)ビクッ
「えーまじかよ、ダメだろそれーw」
「いやでもクルマの問題マジ難しくて無理ーw」
「それなーw」
エレーナは颯爽と教室を飛び出した。
朝のHRが始まるので先生が入ろうとしていたところで思い切り担任の先生にぶつかったがそんなことには気付かず走り去って行った。
「はぁ・・・はぁ・・・としょかん!としょかん!!どこ!!」
始業のベルもなる中そんなことは気にもとめてないでエレーナは必死で走り回りやっとこさ図書館を見つけた。
ここ1年不登校だった彼女はもはや図書館の場所すら忘れ去っていたのだ。4分ほどで着く道を探し回り20分以上かけていた。もうすぐにでも一時間目が始まるのにも関わらずそんなこと覚えてもいないエレーナは、パソコンの前に座りAttack Section の応募サイトで応募資格を得るためにテストを受け始めた。
{Attack Section project 応募サイトへようこそ!
注意事項
本試験は個人名を控えさせて頂いた上で行います。替え玉受験や複数回受験することはやめてください。
試験時間は80分間です。
よろしければ「OK」を押してk}「OKっと。」
普段は控えめで落ち着いているエレーナだったが高鳴る感情を抑えきれていなかった。
────────13分後。
{注意!残り時間はまだございますが、試験を終了してもよろs}「OK。」
{ピーピー試験終了。
試験結果
ガソリンE/g:10/10
ジーゼルE/g:10/10
シャシ:15/15
点検又整備:20/20
タイム:13:23:904
判定:A++:合格
おめでとうございます。合格です。
あと5秒で応募ページに転送します。}
「?」
エレーナは緩すぎるテストにキョトンとしていた。それもそのはずである彼女は中学生としての勉強ではなく知らぬ間に整備士としての勉強を7年以上も積んでいたのである。
小学生の頃から何かある度に父親の部屋に潜り込み整備教本や整備書を読み込んでいたのだ。
意味はわからずとも丸暗記をし。教本の内容を全て記憶していた程なのである。
「かんたんだった・・・でもやった・・・応募できるよ。」
{応募完了!
結果は来月中に自宅に郵送にてお知らせいたします!
本日はありがとうございました!}
「ふぅ〜・・・よかった。応募できちゃった。学校来たらできちゃった・・・学校またこよう。」
エレーナはあまりの興奮に1時間目の途中とも気付かずに教室に戻って行った。
ガラッ・・・
(シ──────ン・・・)
「」(あっ・・・)
「えっ、エレーナ?・・・エレーナじゃないか!!あそこの空いている席がエレーナの席だからな!」
「・・・はっはい!」
・・・ざわざわ・・・
「誰あいつ・・・」「ガイジン?」
「さっき走って出ていった子じゃない?」
「はいはい!授業続けるぞ!!」
異物のような目を向けられることもあったが音沙汰なくその日を終えることが出来た。
(少しづつ馴染めればいいや・・・)
そんなことを思いながら授業を聞いていた。
そんなこんなで、無事に一ヶ月が過ぎ
一緒に帰る友達、話す友達もできた。
そんなある日の日曜日。
ピンポーン
「お届けものです〜。」
ガチャッ
「はい・・・?」
「おっと、お嬢ちゃん、お母さんかお父さんはいるかい??」
「えっと・・・いまでかけてて・・・」
「・・・そうか、じゃあ仕方ない、印鑑かサインかお願いしたいんだけどいいかな??」
「・・・サインでお願いします」
カキカキ
(大きい荷物・・・ママ何たのんだんだろ・・・)
「はい確かに、おっと名前を聞くのを忘れてました。へれーんな?えーっと、へれな?様?でよろしいでs「・・・エレーナです。」ごめんよお嬢ちゃん・・・」
「「・・・」」
「じゃあ荷物なんだけど持てそう・・・にないね。中まで運ぶよ。」
「あ、ありがとうございます・・・」(あれっ・・・なんでこの荷物、私の名前あてなんだろ・・・??)
ドサッ
「はい。じゃあおじさん帰るから、お母さんとお父さんによろしくね、小さいのに一人でお留守番して偉いねぇ」
「・・・ありがと、おじさん」
「はい、お疲れ様です」(かわいい)
ガチャッ・・・
恐る恐る自分あてに来た巨大な荷物を見てみると、そこには{Attack Section project}と書いてあった。
「ん・・・?あっ!!あっっ!!!」
エレーナはダンボールに飛びかかり素手で引きちぎるようにダンボールを開き始めた。
中からは真っ黒な高級感の漂う箱と一通の手紙が入っていた。
{当選おめでとうエレーナ!!
このテストに中学生が合格するとは考えてもいなかったです!!素晴らしい!
きっとこのゲームにその知識を応用できるはずです!遺憾無く発揮してぜひ将来のプロVRドライバーに成長してください!}
「やった・・・今日からラリーができる・・・いっぱい走りたい・・・」
そういえばこの小説の設定は友人の小説からもらっているので設定とか気になるようでしたら
https://ncode.syosetu.com/n7744fn/
こちらへどうぞ、多分こっちより100倍面白い。