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13.愛は一方通行?

ブックマークありがとうございます!!

嬉しくって震えています。

「おはよぉおおお~ぷにぷにちゃん」

「ぶぎゃぁああああああ~ぶひっ!ぶひひひっ!!」


目の前で繰り広げられる光景を見て俺は目を背けたくなった。


ベットの中でぷにぷにを抱きしめて、彼女の胸辺りに顔を埋め柔らかさを堪能しているレイ。


普通なら男女がいちゃついてる感じに見えるだろうが、ぷにぷにの嫌がり方を見れば、レイが変質・・・者にしか・・・コホン


「はぁ~この柔らかさ、ずっとこのままでいたい」

「ぶひぃいい!!ぶひぶひぶひ!!」


ペットとして可愛がっていると言うが・・・度を過ぎてないか?


幼い頃からずっと一緒だったレイの変わりようを見てため息を吐く。

幼い頃から俺たち以外に対しては冷淡だったレイ。


それが、あの丸いぷにぷにが目の前に現れてから人が変わったようにかいがいしく世話を焼いてる。


この部屋もそうだ

レイの部屋だったこの部屋は、今じゃピンクと白とフリルとレースでいっぱいなメルヘンチックな部屋と化してる。


それも壁紙まで取り替えて・・・ピンクの小さな花柄の壁紙・・・どんな顔して選んだんだ?あいつ


ドレスも宝石も何もかも揃えて・・・ドレスも宝石も多く用意しすぎて隣の部屋を丸々クローゼットに改造したし・・・


おっと


目の前の光景を見たくないあまり、別なことを考えてしまった。


俺は来たくもない部屋に来たのはレイに用件があったからだ。

すでにドアは開けてあるが、ドアをノックする。


「レイ・・・」

「アルか?どうした」


ぷにぷにの胸から顔を離し、こちらを見る。

今いいところなのに邪魔すんじゃねーぞっていう顔ヤメロ!


「王から先ぶれがきた。ぷにぷにと会いたいそうだ」

「ふーん」

「あと魔眼のことだが・・・」

「王に会わせたくない・・・魔眼はほっとけ」

「それは無理だろう?彼女が何者かはっきりさせないと・・・」

「だってぷにぷにちゃんはずっと僕といるんだもんね~」

「ぐえっ」


そういいながらぷにぷにを強く抱きしめるレイ。今変な声出したぞ?


「レイ・・・」

「はぁ~わかったよ王には会わせる。魔眼は別にいいんじゃない」

「いや、やはり魔眼の力で彼女が何者かどこから来たのか調べてほしいと俺は思っている。」

「でもアイツ僕の事嫌いだから、その件に関しては断ってきたでしょ」

「まぁな」

「本当、逆恨みもほどほどにしてほしいよね~これだから拗らせ童貞は手に負えないよ」

「拗らせ童貞・・・」


魔眼ことオズワルド・ブライアン・ソルビーは魔族だ。


そして魔眼という力を持つものが生まれるのも魔族。


血によって魔眼の力が受け継がれるということはなく、その時代によってランダムに表れる存在。

だから魔眼がいる時代もあればいない時代もある。


左目だけに異常なまでの魔力量を持ち、その目で対象物を見ればあらゆることがわかってしまうのだ。


おとといの夜なにをしてたかとか、今何を想っているかとか。


隠しておきたい心の底まで見通ししてしまうので、誰もが敬遠する存在であり、誰もが利用したい存在でもある。


歴代の魔眼はその力を極力使わず、大事な所だけ使う存在だったので皆から尊敬される人たちばかりだったが、当代の魔眼はなんというか・・・色々と問題ありで


特に女性関係でやらかしているのだ。


「好きな女が僕の事好きで振り向いてもらえないぐらいでね~」

「あはは・・・そうだな・・・」


魔族の女性にも獣人の女性にも・・・力を使いストーカー行為をすれば嫌われるわな・・・


「でもレイ、お前だってぷにぷにがどこから来たかちゃんとわかった方が対応しやすいだろう?まぁ仮定だが、ある日突然飼い主が現れて別れることになったらどうする?」


「!!」


「我が国の王族と貴族とは関係ない事はわかったが、別の国からということも頭に入れておいた方がいい」

「・・・別な国って北の国とか・・・南方の国とか・・・」

「そうだ。微妙な関係上、気を付けなければならないからな」


「・・・どうすればいい?」

「とりあえず『竜のひげ』のおやっさんにお願いしてみるから、もし魔眼に会うことになったらお前は大人しくしてくれよ?」

「・・・わかった」


渋々レイは頷くと嫌な話を聞いたからぷにぷにちゃんで充電~とか言ってぷにぷにの顔にキスの雨を降らせてる。


「ちゅう~可愛い~ちゅちゅ~心が洗われる~ちゅう~そろそろ起きようね~今日はどんなドレス着ようか?ああ、ぷにぷにちゃん今度王様に会うから謁見する時のドレスも選ばなきゃね~忙しいね~楽しいね~ちゅちゅぅ~」


ぷにぷには半目になって魂が抜けている状態だ。


魔眼もこんなレイを見たら驚くだろうな・・・と思いながら俺は部屋をでた。


その入れ違いでレイの身支度を手伝う従者ヴァレットが何人か部屋に入る。



そこからけたたましい悲鳴が聞こえた。


何事かと思い部屋に戻ると、全裸のレイが立っていた。


レイ・・・裸で寝ているのか・・・大事なところぐらいは隠せ!!




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