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1.夢か現か

『どうしてこうなった・・・・・』


テーブルの上にのっている謎の固形物を見ながら私、佐藤恵は頭を抱えた。

頭の中が混乱しすぎて何が何だかわからない状態なのだ。

今日は仕事の帰りに人気チョコレート店の数量限定生チョコレートが偶然にも手に入りウキウキワクワクキャハハハとスキップでもしそうなぐらいご機嫌な感じで家路につく途中だったはず


そりゃ今日は物凄く天気が悪く、近年稀に見る大雪でそのおかげで限定チョコが手に入ったといっていいんだけど


雪国育ちの私としては『こんな雪、屁でもないわ!!』と冬装備バッチリ対策で高を括っていたのだ。


そう高を括っていたのだ・・・・・・雪国で鍛え抜かれた強い足腰の持ち主だと、周りが滑って転ぶ様を見ながら『ふふふっ無様な』と思いあがっていたことをそして欲しいものが手に入り浮足立っていたということを


チョコのことで頭がいっぱいのまま坂道を下る途中、前のめりにつるっと滑りそうになった体。頭や体を守るよりもチョコを守らなきゃいけないと思ったその瞬間


気を失った。




そして気が付けば、目の前には見たことがない生き物が熱い息を吐きながらこちらを睨んでいた。


全身に降りかかる今迄体験したことのない熱量


見たこともない・・・いや現実では見たことがない生き物、いや怪物が口から煙を出しながらこちらを見据えてた。


これ夢だよね?

現実じゃないよね?


その怪物がぐるるるるっと唸るような声を上げたと同時に大きな口を開けた。


「食べられる!!マジで!!」


その刹那、青い閃光が一瞬に走り怪物の首から胴体が綺麗に切り離され胴体から勢いよく青い血が噴出した。


「ひえええええええええ青い血ぃぃいいいいいい!!!!!」


やっぱ夢だ。

現実じゃない。


きっと現実の私は打ちどころが悪くって病院のベットで昏睡状態なのよ(その状態もどうなの?って感じだけど)


「*********************」


聞いたことがないような言葉を投げかけられ振り返るとそこにはイケメンが立っていました。

二度言います。

イケメンです。


「うわっ」


イケメンは何かを言っているが何を言っているかまったく理解できない。英語でもロシア語でもフランス語ドイツ語スペイン語中国語スワヒリ語でもラテン語でもない響きと言ってもいいかも・・・・・・語学が堪能じゃないので確定はできませんが


身長は180㎝前後ぐらいの長身・・・・・・足ながー


パッと見た目細身だが捲り上げた袖からでる腕をみれば程よく鍛えられている感じの体・・・・・・細マッチョか


彫りの深い顔に目力が強い瞳・・・・・・おおおっ緑色!いや片方は黄金色のオッドアイ!!


燃えるような赤い髪は少しくせ毛らしいが襟足は短く綺麗に切り揃えられている・・・・・・いやイケメンマジイケメンだけど・・・・・・


そのイケメンの頭の上には猫耳のカチューシャが、そう猫耳のカチューシャが!!残念イケメンなの?それともコスプレイヤーなの?イベントはどこの会場?いやいやいやいや

よくみると尻尾のようなものが腰辺りで左右揺れている。

わーすごい精巧にできた尻尾なのね。外人さんのコスプレイヤーはレベル高いね。


「*************」


その横からまた新たなイケメンがきたーーーーーーーーーーーー

今度はうさ耳かい!!尻尾が服に隠れて見えないのは減点ですよ!!じゃない!!美形+うさ耳の破壊力スゴイ・・・・・・・


猫耳赤毛イケメンさんよりは低い身長だが(それでも170㎝以上はある)、銀髪?白銀の長いストレートヘヤ

これまた整った顔に優し気な青い瞳・・・・・・白ウサギだから赤い目だと思った。

にこにこしながら私の頭を撫でる。いやイケメンに頭ナデナデってどんなご褒美ですか!ありがとう私の夢 グッジョブ私の夢


先ほどの怪物の青い血を浴びてひどい状態なんですがね


それに気づいたうさ耳イケメンは指をパチンと鳴らすと青い血まみれだった私の体と服が綺麗になった。

魔法?魔法なの?!


「************」

「********」

「**************」

「*************、*************」


驚愕している間にイケメン二人は何かを会話してるが、まったくわからんと思っていたら新たなイケメンが現れた。


今度は犬?狼?のような耳を付けたこちらは2m近くある大男。

しかし腰の尻尾がもふもふで可愛い。撫でたい。

髪の色は黒く短く刈り上げていて頬には刀傷が一筋

ワイルド系だわ

私を指さしながら眼光鋭いヘーゼルナッツ色の瞳のワイルド系が何か言ってる。

うん、理解できないわからん

そしていきなり近づいてきて私を抱き上げた


「ひっ、ぎゃあああああああああああああ~」


佐藤 恵 もうすぐ30歳 両親は色々なことに恵まれますようにと願いを込めて(めぐみ)とつけてくださいました。友人とか仕事とか色々なことに恵まれましたが、唯ひとつ恵まれないものがありました。そうそれは恋愛 色恋沙汰に全く縁のない人生を30年近くおくってきたのです。そうです彼氏いない歴=年齢と比例しているのです。まぁこういっては何ですが、恋愛よりも比重を置いてあるものがありまして、そちらに夢中になっているため恋愛をおろそかと言いますか男性に言い寄られたこともないといいますか恋なんて興味ないといいますが、もっ・・・モテなかったその一言に尽きるでしょう。ふん悲しくなんかないから恋しなくたってモテなくたってこうやって健康で生きていけましたからくっ・・・くやしくないんだからねっ!!

ですので異性に抱き上げられるのなんて初めての体験で思わす叫んでしまったのはご愛嬌でしょう。


ワイルド系イケメンは眉を顰め一旦私を下ろしてうさ耳イケメンに何か言ってます。うさ耳イケメンは指をパチンと鳴らすと私の周りに暖かい風がふわっと通った。それを確認したワイルド系イケメンはまた私を抱き上げた。


「***********」


何か失礼なことを言われてるような?と感じてたが目線が高くなって初めて周りの景色を見ると

そこは雪景色ではなく赤い岩肌がむき出しになっている荒れ果てた荒野だった。


私の夢ってリアルぅ~




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