第二章 ー旅立ち、そして出逢いー
ここからロウエナの「メイジセイバー」を長いので「魔導剣」とします。
ロウエナとシグナスは数ヵ月の間修業に打ち込んだ。その結果、ロウエナは能力の4分の1程度を何とかものにすることができた。というのも、今のロウエナの身体はこれ以上の魔法使用には耐えられないため、このくらいがまだ限界であった。
シグナス「ロウエナ、大分馴れてきたか?」
ロウエナ「うん、この武器も扱い方がようやく分かってきた!斬る、魔法発動を単体でやるより、一緒にやったほうが効果を発揮できるみたい。」
シグナス「面白いな、今までそんな武器見たこと無い。大体は剣として斬るか杖として魔法を放つかだからな。それを一緒にできるってんだからすごいぜ。」
ロウエナ「そうね。あと、最初から全ての能力を使おうとするとやっぱり身体が持たなそう。だから4段階に分けて身体が慣れてきたら段階を踏んで使える能力を増やしてこうと思う。」
シグナス「あぁ、それがいいな。下手に無理されるのも俺としては……な?」
ロウエナ「兄さん……」
そんなことを話しながら今日の修業を終えた二人であった。
また数日後、ロウエナは更なる力を求め街を出て旅をすることにした。村の周辺だけでは出る魔物も弱く、これらを相手にしているだけでは力が伸びないと感じたのだ。村は兄や衛兵隊がいるし、心配はない。身支度を整え、街人に見送られロウエナは長い旅路を歩み始めた。
更に数日後。村から数十キロ離れた場所に存在する森に差し掛かった。ここには様々な動物や植物が自生する他、魔物も特徴的な魔物が多く、彼女はこの周辺の魔物を相手にしようと考えた。
ロウエナ「さて、どんな魔物がいるのかしら……さっきから魔物の気配なんてしないんだけど……」
ロウエナはこの時気付いていなかったが、既に魔物の群れに囲まれていた。そう、この森では、森の植物が発する特有の魔法霧で魔物の気配がほぼ消えてしまうのである。ロウエナは少し拓けた場所に出てようやく周囲に魔物の気配を感じ取った。
ロウエナ「ん……?いつの間にこんな大量に魔物の気配が……!?この数を一人で相手にできるかな……」
ロウエナが考える間も無く、茂みから魔物の群れが押し寄せてきた。しかもその中には飛行するタイプの魔物もいるではないか。ロウエナはまだ空中にいる敵に対する魔法が使えなかった。
ロウエナ「あいつ、飛んでる!どうしよう……まだあいつに使えるような魔法なんてない……!えぇい、とりあえず地上にいる奴から何とかしてやるわ!」
ロウエナは魔導剣に魔力を纏わせ、地上の敵を薙ぎ払っていく。動きの早い敵は拘束魔法[ダークネスチェーン]を使い拘束して倒していった。しかしいくら倒しても魔物の数は一向に減らない。むしろ増えていた。
ロウエナ「くっ、倒しても倒してもキリがない……どういうこと?」
ロウエナは何故敵が減らないのか考えた。
ロウエナ「……ん?こいつら、あの飛んでる奴が生み出してる!?」
そう、飛行している鳥のような魔物が、魔法により魔物を生み出していたのだ。
ロウエナ「つまりあいつを倒さなきゃ終わらないじゃない!どうすればいいのよ!?」
ロウエナが地団駄を踏んでいると鳥のような魔物が今度はこちらへ火球を吐き出そうと魔力を貯め始める。
ロウエナ「う……この状況まずい気しかしない……」
ロウエナは何かできないかと考えたが良い案がでてこない。もし火球が当たれば今の自分では即死だ。心の中でそう嘆いた時だった。
3発の銃声が聞こえたかと思うと、魔物はふらふらとよろめき、更に大きな銃声と共に魔法弾が魔物に直撃して魔物は消滅する。すると奥のほうから青い髪の青年と白い髪の青年二人が現れ、ロウエナの元へ駆けつけた。
青い髪の青年「君、大丈夫かい?たまたま通りがかったら何か危なそうだったから駆けつけたんだ。」
青い髪の青年はほっとした様子で話した。
ロウエナ「あ、ありがとう……あなた達が来なかったら今頃私は死んでたわ……」
白い髪の青年「とにかく無事で良かった。女の子一人でこんな所に来るなんてちょっと驚いたけどね。」
青年二人は安心したロウエナを見て嬉しそうだった。
ロウエナ「あ……私はロウエナっていうの。修業する為に旅してるんだ。あなた達は……?」
ロウエナがそう問うと青い髪の青年が最初に名乗った。
ブルー「まあ俺は見たまんまブルーっていうんだ。旅が好きで相棒のこいつと数年前から冒険者として旅してるんだ。で、こいつは……」
ペガシオーネ「僕はペガシオーネだ。ブルーと同じく冒険者で旅してる。」
ロウエナ「へぇ……冒険者かぁ……。とにかくブルーさん、ペガシオーネさん、ありがとう。助かったよ。」
ブルー「気にしないで、俺達は困ってる人を見るとどうしても助けたくなっちゃうんだ。」
ペガシオーネ「僕も同じだよ。……そうだ、君一人じゃ心細いだろう?余計なお世話じゃなければ一緒に旅しないかい?」
ロウエナ「え……?いいの?」
ブルー「俺も同じ意見さ。君は見たところ魔法使いのようだから居てくれると嬉しいしね。逆に君がいいなら一緒に行かせて欲しい。」
ロウエナ「とんでもないよ、一緒に冒険しよう!」
ペガシオーネ「よっしゃ!決まりだな!これからよろしくな。」
ブルー「ありがとう、俺達も嬉しいよ。力を合わせてこれから頑張ろう!」
こうして、新たにブルー、ペガシオーネという仲間が出来たロウエナ。3人で力を合わせ、旅をしていくことになった。ロウエナはこの後の旅路で、二人に自分の能力について説明し、二人からもそれぞれの能力について説明してもらった。ブルーは[銃剣]と呼ばれる、剣に銃を融合させた武器を使いこなす冒険者で、ペガシオーネは[剛拳]と呼ばれる、手に装着し格闘技によって戦う冒険者だという。
──果たして3人の旅はどんな冒険になるのだろうか。




