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正義の条件  作者: ありと@
番外編――学園生活を覗いてみれば
81/85

ドキッ!?怪人だらけの大運動会④

16ぺージに瀬雅の挿絵を追加しました!リクエスト下さってありがとうございます(^^♪他にも見たいキャラが居れば是非!


はじまりました競技!っていうか長いなこの番外編……


投稿が滞っていたのはですね、各クラスの点数をプロットに基づいてexcelで複数回シミュレーションしてたからなんです。そこまでやって矛盾でたら恥ずかしい……

――第2アリーナ



 開会式を終えた俺たちはグラウンドから校舎を挟んだ反対側にあるアリーナに移動して来ていた。



 グラウンドとの違いはその形状だろう。ただただ広いだけで全校生徒を纏める時には便利なグラウンドだが、校庭のようなものなので観客が多すぎて見辛いのだ。アリーナはドーム状の建物で、観客席には階段状に椅子が設置してあるのでどの席からも見えるということだ。



 まぁ、天井から展開されている液晶モニタに大きく映し出されてるからどのみち見えるんだが。



 ちなみにモニタには他の会場、1年と3年の様子も映し出されている。1年は棒引き、3年は百足リレーをやるようだ。



 そして2年生。第2アリーナに集う11名×5クラスの猛者達。



速いやつが勝つ――10秒前後の勝負に走るものは呼吸を止めるほど集中し、見るものは呼吸を忘れるほど熱中する。



 100m走、それは純粋な速度の競い合い。シンプルにして奥深い陸上競技の王様……






ま、俺は出ないけどね。





 1人2種目の制約があるため、俺は配点が高くなるリレー系への参加をしている。この次の2人3脚リレーと午後のクラス対抗リレーに出るのだ。Cクラスは39人しかいないので俺とミカンだけもう一つ参加するんだが……



 100m走の勝敗はシンプル。5つのレーンを各クラスの選手が走り、順位を競う。1位には4点、2位には2点、3位には1点、4位5位は0点の点数が貰える。これを11レース行うという訳だ。



 各クラスから選ばれた11人(男6人女5人、男と女は同時に走らない)は皆短距離に自信があるだろう。目が離せない。



 ちなみなら参加しない生徒はアリーナの隅から応援している。もっと近くがいいが、一応直接観たいお客さんが見辛くないようにとの配慮らしい。



『位置について』





 と言っている内に1走目がスタンバイしている。早いな。Cクラスからも短距離が得意な奴が出ているはずだ。なんだっけ、田中くん?いや、佐藤くん?




『よーい…………』




 その声に続くのは声ではなく銃声。魔力を込めたクリーンな代物がけたたましい破裂音を発し、弾丸の代わりに走者たちの体がレーンに打ち出される。







「うお、はっや……」



 観客席からもどよめきが起こる。あのレーンはやはりA組だ。全員流石に速いがA組の爽やかそうな男がとんでもないスピードで周囲を離し、ゴールテープを千切らんばかりの勢いでゴールした。



 凄えな……A組は単純な身体能力においても優れている。100m走は非魔力競技、つまり魔力のサポートなしで彼は突っ走った訳だ。



 初っ端からのレベルの高い徒競走に会場のボルテージがぐんぐん上がる。ここで空間投影モニターが大きく上空に展開し1レース目のポイントがエフェクトと共に各クラスに加点される。無駄に凝った演出で面白いな。



Aクラス

+4点

Bクラス

0点

Cクラス

+1点

技術課

0点

医療課

+2点






 Cクラスにも1点入ってる。3位だったんだね。頑張ったね鈴木くん……?渡辺くん?



「……後明(ごみょう)くん」




 耳元でミカンが教えてくれる、全然違かった。結構個性的な苗字だったのに覚えていないあたり俺の頭の出来が分かる。ミカンはクラスのみんなと早く馴染みたくて名簿凝視してたもんな。偉い。




 その後も次々とレースが続いていく。最初にこの種目を持ってきたのは成功だったようだ。シンプルにヒーローの身体能力がアピールできる短距離走だからこそ観客のテンションはガンガン上がっていく。




 Cクラスはリレーにも参加する笠見達が1位をもぎ取ったがA組がやはり強い。みんな速いな、午後のクラス対抗リレーは期待できるかも。100m走も終盤にさしかかり、次の二人三脚リレーの準備を始めようとしたとき、事件は起きた。




『おおっ!?』




 ものすごい歓声が沸き起こる。見るとBクラスの男が突風を起こす程のスピードでゴールしていた。いくらなんでも他の走者と差がありすぎる。俺より速いかもしれない。




 というか……アイツ魔力で身体強化しやがったな。





 観客はどよめいているがヒーロー関係者は苦い顔だ。魔力を体に纏わせると該当部分が淡く光る。かの有名な五十嵐のブーストモードのような激しい光ではないが、見る人が見れば一瞬で分かるのだ。



 そこまでして勝ちたかったのか?だがこれは非魔力競技、魔力を使ってはいけない競技だ。



 案の定ソイツは失格、順位が1つずつ繰り上げられた。





「やはりダメか……」




 B組のリーダーらしき眼鏡が呟く。体操着には田辺と書いてある、田辺は走者1人を使ってルールの穴をつけないか探っていたようだ。気に入らんな、スポーツマンシップに則れ!











――多少のアクシデントがあったものの100m走が終わり、次の競技2人3脚リレーへ。



 この競技は各クラスの22人が2人1組になり50m×11走のリレーでゴールの順位を競うものだ。よって点数はアンカーがゴールした順位で決まる。1位に40点、2位に20点、3位は10点。ここは勝ちたい――が懸念がある。





「よろしくなセガ!」

「……………………………………………………おう、よろしくな…………………………………………………………………………」

「テンション低!!?」




  そう、俺の相方がなんとCクラスぶっちぎりのピン芸人金堂鐸なのだ。1人2種目ということはこのもやしが2種目どこかにはいるということ。そして50m走9秒台のコイツをフォローできるのは俺しかいない、ということで俺は足に重り(金堂)をつけるのだ。




「その、悪いな……」

(どうした金堂?)「ちょっとキモイぞ」

「逆!」



 珍しく殊勝な態度の金堂にボケで返す。




「本当は速いやつと組んだ方が……」



 俺は無言で金堂の鼻の絆創膏を指で弾く。



「い゛!?古傷があああああ!!!」




 悶絶する金堂、結構力込めたしな。俺はとっとと結束バンドで俺と金堂の脚を結ぶ。背はあまり変わらないから合わせればそこまで遅くならんだろう。




「俺を舐めるな。自分を卑下するな。そんなのはお前らしくないぞ金堂。」



 色々言うが俺は金堂鐸という男を評価している。金堂は足りない能力を補うようにいつでも考えている。植物族の騒動の際も東区でそれなりに活躍していたらしい。金堂を馬鹿にしていいのは、同じくらいコイツのいいところを言える奴だけだと思う。よって金堂自身も自分を下げるのは認めない。こっぱずかしくてバンドを結びながらになってしまったが。





「……そうだな。いざとなったら俺を抱えて走ってくれ。」



 金堂には俺の言わんとしていることが伝わったようだ。チームワークは十分。勝てるぞ。




「抱えてとかキモいな金堂。」

「え?ここは意気投合する流れじゃないんだ……」

 




『よーい――』



 そうこうしているうちに1走がスタートした。頭を戦いに切り替える、俺と金堂の走順は10。アンカーへ繋ぐ重要な位置だ。二人三脚は個人が速くても意味がない。大事なのは歩幅と歩調だからな、C組は3位に付けている。暫定トップは技術課だ。




「緊張してきた……」



 どんどんバトンが移っていく中で金堂がもらす。確かに個人競技と違った緊張感があるな。だが俺には負けるわけにはいかない。フリーパスの為、そしてトラックの外側から無表情のまま応援旗を振っているミカンの為に。




「ふれーふれーセ・ガ……あと金堂くん」




「おまけかな?」




 金堂は涙を流しているが既にバトンは9走まで来ている、準備だ。




「おい、せーので行くぞ。」

「わ、わかった」



 2位まで上がった9走目からバトンを受け取る。1走も近い、抜ける!




「いくぞ!」


「「せーのっ」」




「「!!?!?」」





 俺は外側の左脚を大きく出す。金堂も息を合わせて左脚をだそうとしてコケる。




「ドンマイ。外側の脚から行こう、気にするなセガ。」


「喧嘩売ってんのか!?」



 何故かこけたはずの金堂からのドンマイコール。鼻血でてんぞ。気を取り直してもう一回だ。




「「せーのっ」」




「「!!?!?」」




 俺は外側の脚を出す。金堂は何故かコケる。




「……なんで今こけたの?」

「ごめん」

「言い訳しないのかよ!だぁ~後ろが来てる!行くぞ!」



 俺に突っ込ませるとは金堂はボケもできるのか。とにかくこのままではアドバンテージが台無しだ。俺はコケたままの金堂をそのままにして走り出した。



「あばぼぶぶぶあおばおびあおびあえっ!!!?」




 悪魔の身体を持つ俺はもやしっ子の金堂1人くらいなら問題なく走れる。当然速度は落ちるが、全員単独より遅いので前との差はぐんぐん迫る。



 問題があるとすれば必然的に金堂がルンバの如く床を往く形になってしまっていることだが勝利の前では些事だ。




ばびびゃべぇ゛(些事じゃねぇ)ぼぼぼぼ(よぉおお)!!」



 聞こえん聞こえん目指せ一位!!!!遂に一位に踊り出そうというその時





――ぶちッ――






 鳴ってはいけないその音が聞こえた。




 体が綿毛のように軽くなる。唐突な浮遊感は容赦なく俺の身体を前のめりにさせる。咄嗟に前回り受け身に移行して他の走者ともつれないようにトラックの外へ出られたのは幸いだ。




「や、やっちまった。」




 脚を見る。何もついていない、金堂が居ない。




 二人三脚の要、結束バンドが千切れてしまった。





『おおっと!C組結束バンドが切れたァ!怒涛の追い上げでしたがこれは失格ゥ!!!!!』




 明らかに楽しそうな黒崎のアナウンス、しまった。失格になってしまった……!



 こうして二人三脚リレーは終わりを告げた。待機場所に戻ったときみんなの目線が冷たかったのは言うまでもない。ホントゴメン……ミカンまですごい目で見てくる。





「だれかしんぱいくらいして…………」



 トラックにただ一人、金堂を残して競技は次へと進んでいく。まだまだ運動会は始まったばかりだ。




――――――――――――――――――

ここまでの点数



Aクラス

22点

Bクラス

39点

Cクラス

14点

技術課

52点

医療課

20点

ここまで読んで下さってありがとうございます!ブクマ感想くださった方もありがとうございます!1つ増える度に喜びに震えてます(^^♪



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