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平凡少年佐藤君の人生傍観的記録  作者: 御神
一章 高校一年、一学期
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2話 普通最高…

僕の名前は 佐藤という。

全国苗字ランキング1位の、佐藤だ。

僕は平凡な家に生まれ、平凡に普通に育った。顔も普通。性格も、まぁ多分普通。成績はまぁまぁ。

親もサラリーマンに専業主婦と、いたって普通だ。


前に話したいじめっ子の黒田君の事だが、彼は所謂金持ちというやつだ。豪邸に住み、親の脛をかじりまくって豪遊している、坊々の坊ちゃんだ。そんな金持ちのバカ息子が何故、僕のように普通の奴が通っている学校にいるのかというと、”世間勉強”らしい。金持ち故に一般常識を知らず、大事に大事に、過保護に甘々に甘やかされ我儘野郎に育った訳で、それを今更な感が満載な時期に、マズイと思った彼の両親が、私立の金持ち高校ではなく、一般高に入れたそうだ。もはや手遅れ、という他ない。僕に直接的な被害は無いものの、いい迷惑だ。入学してすぐ、クラスでの自己紹介で彼はこう言った。

「俺の親は世界でも有名な有数企業の社長だ。つまりは金持ちだ。俺はこのクラスで一番偉い。平民の君等とよろしくしてやるんだ、感謝しろ」


とんだ馬鹿発言だ。どこの王様だ。世間勉強どこいった。僕は呆れた。僕だけじゃなくクラスの全員、担任もだが呆れていただろう。

だが皆それなりのスルースキルを持っていたらしい、担任が苦い顔をしながら、「次の人、」と先を促した。それがなければ暫くは皆無言でいただろう。まぁ何とも応えようがないのだから、無言が正解だ。次の人はやり難くて気の毒だとは思うが、僕は終わっていたからあまり関係のない事だ。

まぁ、このことから何が言いたいのかというと、”普通で良かった”ということだ。あんな馬鹿に育ちたくはないからな。高校生にもなってアレだと、先が思いやられるというものだ。まぁ僕がアイツの心配をしてやる義理はないから、特に興味もないけどな。

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