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平凡少年佐藤君の人生傍観的記録  作者: 御神
一章 高校一年、一学期
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16話 フラグとはへし折るべきものである

またしても短くなってしまいました……

その日僕はいつも通りに登校した。上履きを取り出そうと下駄箱を開けたとき、ヒラリと何が飛び出してきた。足下に落ちたそれを拾いあげてみると、白いシンプルな長方形の封筒ふうとうだった。宛名あてなはなし、差出人も不明。そんな不審なモノは破り捨ててしまおうかと考えていると、持っていた封筒が横から出てきた手に抜き取られた。


「なんだコレ?」


「………宝来」


僕と封筒を順に見てニヤニヤし始めた宝来が、馴れ馴れしく肩を組んできた。


「なんだなんだ、ラブレターか?モテるなぁ佐藤」


「お前にはそれがラブレターに見えるのか?そんな飾り気のない封筒で、封もしていないものが」


僕の顔に封筒をペシペシと叩きつけてくる宝来から、封筒を奪い取り宝来の目の前に突きつける。


「だって、下駄箱に手紙って告白の王道だろう?」


「それは否定しないが、この僕に告白する物好きがいるとは思えないが」


「中見てみれば分かるじゃん!ホラホラ」


宝来に促されて(急かされて)中の二つ折りにされた紙を取り出した。開いてみると


”放課後屋上に来てください”


『丁重にお断りさせて頂きます』


その気持ちを込め、僕はその紙を捨てるべくゴミ箱へと向かう。


「ちょっと何やってんの⁈呼び出しの手紙じゃん。行ってあげないと!」


その紙をゴミ箱に落とそうとしたとき、宝来が僕の手を掴んでそれを阻止した。


「宛名不明、差出人不明、日時指定なし。そんな誰にいつ宛てたとも分からんものに付き合ってやる時間はない」


「いいから、今日の放課後屋上に行け!行かなかったら、お前にラブレターがきたって言いふらすからな!」


それは僕への脅しか?好きにしろ。恥をかくのは、この手紙を出した奴だろうがな。

僕は宝来の言葉を無視し、手紙をゴミ箱へと落とした。


「言いふらすぞ!いいのか⁈」


騒ぐ宝来の声を背に聞き流しながら、僕は教室へと向かった。


翌日、僕の下駄箱にまたしても封筒が入っていた。


”放送委員の佐藤くん。放課後屋上に来てください”


本日は宛名付き、しかし差出人不明。

考える余地なし。今日も手紙はゴミ箱行きだ。


さらに翌日、封筒あり。


”放課後、教室で待っていて下さい。”


ほう、自分から出向こうとはよい心がけだ、と言いたいところだが、差出人が分からないものに従う義理はない。

今日もコレはゴミ箱行きだ。


更に翌日。


「しつこい……」


”放課後時間を下さい”


4回目、ここまできても差出人の名前はない。僕は顔も名も知らないやからに付き合ってやる時間はない。手紙はゴミ箱へと消えた。


その日の放課後。狙ったかのように人気のない廊下ろうかで後ろから僕を呼び止める声がした。


「佐藤くん、話があるの」


振り返ってみると、髪の長い女の子が立っていた。リボンと上履きの色は青。2年生だ。因みに1年は赤、3年は緑だ。


「探したわ。4回も手紙で呼び出したのに、全く応じてくれないから」


「先輩が手紙のぬしですか。申し訳ありませんが、差出人の分からない相手に付き合う義理はないので」


「…まぁいいわ。私の話を聞いてほしいの」


一瞬顔をひそめたが、話を進める先輩。僕の返事を聞く前に続ける。


「これを受け取って」


差し出されたのは、またしても封筒。今回は薄い桃色で、ハートのシールで封がしてある。手紙で呼び出して、話を聞けと言うのに手紙を渡すとは、なんとも回りくどい人だろう。…面倒だ。その手紙を下げる気は全くないようなので、仕方なく受け取る。そして続きを促し手紙から先輩へと視線を移した。


「それで、あの、えっと…」


先程まで堂々としていた先輩が、顔を赤くし目を泳がせている。


「この手紙は何ですか?読んでもらいたいという事でしょうか?」


手紙を顔の高さまで上げて先輩に問う。


「読んでほしいのはそう、なんだけど、1つ、お願いがあるの」


いつまでもハッキリしない先輩だな。


「それをできれば明日の、お昼の放送で読んでほしいの」


先輩の答えは僕の予想通り告白ではなかった。

また次話に続きます、すみません。

続きは頭の中にあるのですが、文字にするのは難しいですね。

文章力が欲しいです……

(先輩の名前も考えないと…)


懲りずに続きも読んで頂けると嬉しいです。次で終わらせたい!(泣)

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