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美少女達が花粉にやられたそうですよ?  作者: みらくる☆みかん
―Mystery of The Universe―
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第6話 「ミステリー・オブ・ザ・ユニバース」

「中心街を経由して、津路桐通り沿いの道を行こう。直線的な道だし、住宅街を通る

方が安全だわ」


この辺り一帯、およそ視界に収まる範囲内に正常さを保った人間は見受けられず、そ

して、少しの情報も得られない中で、もちろん、都市部の中心街では、その比ではな

い規模の人が、二人と同様混乱の中にあって、そして、およそ斉しくこの状況に置か

れていると考えられる人々の中にも、また、大勢の人が集まり、少しでも情報の得ら

れそうな、つまりは中心街を目指すであろうわけであり、そしてそれは、それだけの

人が集まるということは、それに比例して危険も増していくわけで、だがそれも承知

の上で、夏輝はそう決断した。


危険と隣り合わせであろうと、少しでも情報を手に入れたかったのだ。そして、さら

に言えば、万が一この状況が夏輝の思うところの、そのさらに上の事態であったなら

ば、そう考えた上では、妥当な判断であるとは言えないが、初期の行動としては、少

なくともそのまま真っ先に、何の情報も入れぬままただ自宅を目指すよりは。


「そんな……!」


しかしその言葉に、夏輝が下した決断にミサは動揺を浮かべ、とても賛同できるよう

すではない。


否定的なミサを前にして、だが、夏輝は決断を変えるつもりはない。ミサも、その家

族のことを考えた上で――そして、周辺の状況が変わりつつある中、万一、それが最

悪の事態であるのなら、一度、断片的にもそれを把握し、その上で次の行動に移ろう

と、たとえ意見が食い違っても。そして二人にはもう既に、選択を選んでいる時間な

どはなかった。


真横からは激しい物音と唸り声が。それを発端に周辺の人影が、そのようすは変化し

ていき、夏輝はミサの手を握り、そして走り出した。


一連の動きは続けざまにであり、ミサは、意見を伝えることすらままならならず、繋

がれた手を頼りに、夏輝の後に続くほかなかった。


コンビニエンスストア外周には正面と横に駐車場が設けてあり、二人はその駐車場沿

いから裏手の歩道に出て、そこにも、ちらほらとではあるが、それは正常な人間の動

きではなく。

そしてそれらは、距離をとりながら走る夏輝とミサに、二人にはあまり関心を示して

おらず、夏輝はそんな彼等を走りながら確認し、そして、それらが動きをみせないの

であれば、少なくとも今現在はそうであるのなら、其の内に速くそこを抜けてしまお

うと、アスファルトを跳ねる靴音など気にせずに――

今回は分岐1話のみの投稿ですぞ☆

次回から1話ずつの投稿になりますぞ☆

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