第8話 「表裏の閃光」
黄金色の弾丸が首都高速の蛇腹の下、ビル陰の間を通過していき、二人へと伸びる影
の、その眉間を貫通した。
黒ずんだ雫に輝きが一瞬――沈みゆく太陽に照らされて、金光は闇の中へ。
間も無く気配は全て消え、感情の揺れが背中を伝い。
ミサの前方に停車したのは、それは国防軍の輸送車であり、そこから兵士が二名、二人
の下に。
「夏輝!」
青い髪を風に吹かれて、夏輝は体を後方に向け、そしてもう一度ミサの顔を、目線を
合わせて。
二名の兵士は、内一名は少し離れた所から後方を警戒し、もう一名は二人に近づき、
「国防軍だ。君達は我々の保護下に置かれた。車両に移動しろ」
女性の低い声――ミサは夏輝の腕を抱き寄せ、夏輝は頷き、そして二人は兵士に誘導
されて輸送車の中へ。車内には既に保護された市民が数十名おり、二人は、空いてい
た座席に。直ぐに輸送車は走りだした。
「なっち~」
ゆるんだ声音で夏輝に抱きついて、夏輝は、ミサの脚の擦り傷を気にしている。
「怪我してるでしょ。薬を塗らないと」
夏輝に手当を受けたミサは御礼を。それは明るい調子であり、車内の沈んだ様子
とは対照的であった。
二人が国防軍に保護され、それから数十分後。
輸送車は停車し、兵士が一名、輸送車のドアを開け市民に車両から降りるよう命じた。
二人も、市民達の後に続き車両から降りてきた。日は既に落ち、辺りはもう真っ暗だ。
「これより潜水艦に移動してもらう」
輸送車が停車したのは首都南東の港で、そこには2隻の潜水艦が。
兵士達に誘導されて、二人も潜水艦の艦内に移動した。
巻いていきますぞー☆
以下
ちなみに夏輝は左手でミサと手を繋いでいますぞ☆
振り返る時は一度手を離していますぞ☆
修正点
分岐の地響きの原因 修正なしですぞ☆
都市、首都高速 後に修正するかもでぬぽぅ☆
雫 修正なしですぞ☆
第6話やたら"上"が多い 修正なし。