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あほとアホと阿呆  作者: ホウ


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4/6

ケツとパンツ

「尻ずもうしようぜ。」


また、なんかアホが言い出した…。

昼休みの教室でいつものごとく3人でいる。もはや教室の窓際前方は俺らのゾーンのようになっている。


いや、あいうえお順なので窓際に、宗悟、俺、龍二と机が並ぶので、ここらあたりが定位置なのだ。


決して、クラスメイトに遠巻きにされてる訳ではない。ないったらない!


「ちなみに聞くが、なんでだ?」

「前々回のチキンナゲットのマイナスを消したい。」


良かった。まだちゃんとした理由があったらしい。これで尻ずもうがしたいだけならどうしようかと思った。


どうやら自己紹介でヒヨって俺ら奢ることになったチキンナゲットの恨みを晴らし、あわよくば誰かに奢らせようと…なるほど。なんてケチなアホなのだろぅ。

アホらしいから審判に徹しようかな。


「最下位は優勝者に駅前の白マロたい焼きをおごってもらう!」


たい焼き…だと!?


たい焼き。鯛をかたどった金属製の焼き型であんこを小麦粉の生地で挟んで焼いて作られる和菓子。最近ではカスタードクリームなど、様々な中身のバリエーションがある。中身だけでなく、モチモチした食感のある白たい焼き、サクサクとしたクロワッサンたい焼きなども親しまれている。


そして駅前の白マロたい焼きは、生地がフワッフワもっちもちのちょっと割高だが、大人気のたい焼きだ。

個人的には中身がクリームのものが最強だ。


なにを隠そう。いや、隠すつもりなどない。なんならホエザルになってでも叫ぼう。

(ホエザル→最も大きな声を出す陸上生物としてギネス世界記録に認定。)


たい焼きが!至高の!菓子だ!!!!!

ホエザル「ォ゙ォ゙ォ゙ォ゙ォ゙ォ゙ォ゙ォ゙!!!」


なんか変なバックミュージック入らんかった?

まぁ、いいや。とりあえず審判はなしだ。今回は勝ちに行く。アホどもよ、俺のケツで吹き飛ぶがいい。


「最下位の者が、罰ゲームとして奢るというのはいいが…尻ずもうだと、俺や純が不利じゃないか?」


ふむ?


言われてみればたしかに。龍二の言う通りだ。

宗悟はこんなでも元野球部。体格がいい…とまではいかないかもしれないが、筋肉は俺や龍二よりもついている。力では勝てないかもしれん。


「そこでだ。俺に名案がある。尻ずもうの形でクイズをやろう。」


なに言ってんだこの阿呆メガネ。


「互いのケツの感触だけで、相手のパンツを当てるんだ。パンツの種類はもちろんだが、柄、色なども当てればそれだけポイントが高いってことにしよう。」


ホントニ、ナニイッテンダコイツ…。


「面白そうだな、それ!!やろーぜ!」


アホがノリ気になっちゃったよ…。いや、だが、たい焼きが懸かっているのだ。ここで降りるのは…。


「とりあえず、純が審判な。」

「ん?いいのか?宗悟?」

「ん?いいだろ?なぁ、純。」

「あ、あぁ。分かった。」


何を審査して判断すればいいのか全く分からんが分かったことにしよう。


2人が互いにケツをつき出し合い、ケツが向かい合う。もうこの状態で意味わからん。


「よ、よーし。はっけよーい。……はじめ。」

「「………。」」


龍二と宗悟が真面目腐った顔でケツを押し付け合う。


ハッキリ言おう。地獄絵図である。

何が悲しくて男同士がケツでケツを探り合う試合の審判をしなくてはいけないのであろう。

午後一の授業が体育なのもこの景色の拍車をかける。3人とも体操服の短パンなのである。なので、2人のケツの形がフニョフニョと変わるのが分かりたくもないのに分かってしまう…。


キッツいぃ゙…。


なんか涙出てきた…。俺、こんな仕打ち受けるほどのこと、今までの人生でしてないはずだ…。やっぱり神なんていないんだ…。


「うん。ボクサーの…色はピンク。」

「なんで分かんの!?」


黄昏ていたら決着がついたらしい。

つか、このメガネ、もうなんか怖い…。てか、審判やっぱりいらねぇじゃねぇか。


「とりあえず、宗悟は最下位として。やるぞ、純。」

「なんでだよ!?」

「いや、お前パンツバレただろ。」

「!?!?」

「戦うまでもなく、純の勝ちだ。だから始まる前に聞いたんだ。」

「そんな…ばかな…。」


宗悟が崩れ落ちる。なんか知らんが不戦勝らしい。戦う回数が減ったという意味では嬉しいかもしれん。


「さぁ、やろうか。純。」


嫌だ。やりたくない。こんなにやりたくない勝負はこの世にないかもしれん。


だが、この地獄を勝てばたい焼きが待っている…。


だが、ホントにヤりたくない…。ヤるしかないのか...。


「はーい。じゃあ、はっけよーい。はじめ。」

「「…......。」」




うわ~…。龍二のケツの感触がああああああああああああああぁぁぁ……ぁぁ。




柔らかいがすごくヤダ…。これが男じゃなければ喜べたかもしれん…。

なんかすっごいダイレクトにくる...。泣きたい...。


「ふむ。ボクサーではないな。なんだこれは?」


やめろー!!探るように縦に動くなぁぁ!!

早く!早く決着を!!なんだこいつ全然わからんぞ!!!パンツっぽい感触が全く分からん!!


……ん?


……!?!?あれ?いや、そんなまさか…ありえない。

いや、ありうる…のか?だから、こんな勝負を仕掛けたのでは?

よし。俺は俺の直感を信じるぞ。てか、もう早く終わりたいから間違ってもいい!!!!


この答えで全てが決まる!


「龍二!お前はいてないだろ!」

「ほう?よくわかったな。正解だ。」




こいつ、きったねぇぇ!




「絶対バレないって思ったからこの勝負をしかけてきやがったな!てか、なんでノーパンなんだよ!?」

「トイレでパンツにひっかけてしまってな。履きたくなかったので仕方なく。」

「もうヤダこいつ。」


俺はもう普通に泣いた。


その後、白まろたい焼きを無事におごられることができた。


が、しかし、



手に取った瞬間によぎる龍二のケツの感触!!



俺は生まれて初めてその場でたい焼きを食べずに持ち帰った。

ホントに何してんだこいつら...。

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