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あほとアホと阿呆  作者: ホウ


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15/19

探偵なんていらない


「あ、来てくださってありがとうございます。」

「送れてごめんね。石川さんに言われて来たんだけど…えっと、青野…くん?だっけ?俺たち、話したことないよね?」


石川先輩にお願いして、前回龍二と宗悟に呼ばれた屋上に繋がる階段に人を呼んでもらった。来たのは普通に優しそうな男の先輩。下履きの色で2年生だと分かる。


てか、先輩。それ天然パーマですか?それとも人口パーマですか?素敵ですね。後で美容院教えてください。


さて、俺はこの人に面識はない。全然知らん人だ。けど俺はこの人に用がある。



なぜなら、備品盗みの犯人がこの人だから。



…たぶんおそらくメイビー。


いや、だって確信とかないし…。たぶんこの人だろうなぁってだけだ。



目星をつけたのは単純に宗悟と龍二の話からだった。


引っかかたのは最初。


【「…実は学校の備品を持ち出してる『人』がいるっぽいんだ。」

「…はい?」】


ずいぶん優しい言い方だと思った。盗みをする『奴』とか『野郎』とか、言ってもいいと思う。自分に迷惑かけてくる人間をずいぶん柔らかく表現したな、と。


んでもって、


【「最後に2つ、なんで俺?先生やら先輩やらには話したのか?」

「「…話していない。」」


...


「…大きな問題にはしたくない。」】


あのアホ共、どう考えても犯人かばってんじゃねえか。隠すならもっとうまくやれ。



それで、龍二と宗悟は盗んだ人間が誰か知っていると分かった。


次に色々引っかかたのは、


【…「ああ、貸し出すに当たり、貸し出せる数などを把握するために『基本、1年が』個数確認をするんだ。」

「『俺らが、2回目を』数週間おいて数えにいったんだよ。そしたら1回目の数より明らかに減ってた。1年で個数間違いは分からなくもないが、数週間で減ってんのは、これはもう持ってってる人がいるって分かったって訳。」



「まず、主になくなってるのは?」

「体育祭の『ボールやラケット。文化祭用の刷毛』などの道具で数がある小物が多い。」


「去年、一昨年の数は減ってるのか?」

「『去年も一昨年も書類の記録では減っていない。』」



「てか、君ら2回目も数えようと思ったのよ?」

「えーと、だな。」

「…石川先輩から逃げたくてな。」】



『基本、1年が』、『俺らが、2回目』。


つまり、1回目に備品の数を数えたのは1年の龍二や宗悟じゃない。



『2年生、3年生』だ。



いつから盗んでんのか知らないが、『ボール、ラケット、刷毛』。なかなか種類がある。1回で済ますには無理がありそうだ。複数回に分けて盗むのが無難だろ。


いや、盗みに無難とかないか…。難しかねぇよな。


話戻して、1回目の先輩の記録からで数週間。数週間って大体の人は2、3週間って認識だろ?そんだけの種類の物をバレずに2、3週間で盗むのは大変そうだ。


となると、『去年も一昨年も書類の記録では減っていない。』のは記録の改ざんを疑えるな。


長い期間で少しずつ盗んで記録は誤魔化すとかやってそうだよね。


それを知られたくなくて、先輩わざわざ1年の代わりに備品の数を数えたんじゃないかなぁ。


龍二か宗吾は改ざんに気付いたか、何か不思議に思ったかして『2回目』を数えに行ったのだろう。


…てか、龍二さん?石川先輩から逃げたいって言い訳ザツすぎん?



で、まとめると。


龍二と宗吾がかばいたい親しい先輩。

記録の改ざんができて、1回目の備品を数えられる。

【「俺たちは生徒会内の1年の備品係になった」】ってセリフ。


色々合わせて『生徒会の備品係の2年生、3年生の誰か』だろうと思った。


あとは石川先輩に1回目に龍二と宗吾の代わりに備品の数を数えに行ってくれた二人と親しい先輩が誰か聞いただけである。あと、その人呼び出してもらった。いっちゃん怪しいしね。


んで、今。


「あ、先輩とはホントに面識ないですね。」

「う、うん。それで用って何かな?」

「えっとですね…。」

「うん。」

「………。」

「………え、なに?」


さて、先輩呼んだ後で気づいたんだが、…これ別に探偵役いらんかったくね?


俺、ここまでノリノリで考えて「犯人はあなたですね!ビシッ」ってやりたかったんだけど、今考えるとあいつら別に犯人割り出して解決して欲しかった訳じゃなくて、「いや、先輩や先生に相談しろ!」って俺のひと言欲しかっただけじゃね?


………やめよう。今シリアス解決パートだから。

次回からコメディだから最後までシリアス伸ばそう。頑張れシリアス先輩!


「…えっと、先輩。先輩が備品盗んでた人ですよね。」

「…なんのこと?」


笑顔で隠せてると思ってる?こちとらオカンの顔色うかがうの繰り返してんだぜ。時々ヘタうつけど。

この人で当たりっぽいな。当たってよかった〜。


「あ、別に否定でも肯定でもどっちでもいいんで、もうやめてください。俺は仲のいい龍二と宗悟に迷惑が広がるのが嫌なんです。2人は何も知りませんし、問題にもならずに生徒会を楽しんで欲しいんです。なんで先生にも生徒会にも報告しません。先輩には二度と盗みがないよう『協力』をお願いします。」

「…よく分からないけど、僕は二度と盗みが起こらないように『協力』すればいいんだね?」

「はい。」


こう言っときゃ止めてくれるだろ。俺は知ってるぞって伝えりゃ脅しとしては十分だ。

龍二と宗悟がこの人と仲良くありたいっぽいし。2人のことは話題にも出したくなかったが、後で俺らが仲良いこと知って先輩が2人への対応を変えるのは避けたい。


なんで青野が知ってるんだ

→青野と相澤、天野が仲いい?

→あいつら知ってるのか!?


とか、すごい嫌。なんのために龍二と宗悟がチクリもしなかったと思ってんだ。


「…分かったよ。」

「あ、あと1個お願いが。」

「…何かな?」


いや、そんな警戒しなくても…。別に脅して言うこと聞かせたりしませんて。どっかの石川さんじゃないんだから…。


「美容院どこ行ってます?」

「………はい?」

ノリでミステリーっぽく書きたくなっちゃったので書きましたが…もうやめよう向いてない(´;ω;`)


あ、これでなんちゃってミステリーは終わりで次回からコメディに戻ります。

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