相談
時は放課後。屋上に繋がる階段にて何やら宗悟と龍二に呼び出された。
屋上は基本侵入禁止のため人通りがないが…わざわざこんなところに呼び出されるとは…なんなんだよ。ちょっと怖いじゃん。
「お待たせ。」
「大丈夫だ。俺たちも今きた。」
このやり取りを男子同士でやるとは思わなかった…。できるなら可愛い女の子と交わしたかったよ。
「で?こんなところでどしたん?」
「実は込み入った相談がある。」
「あんまり人に聞かれたくなくてこんなところに来てもらったんだよ。」
「いや、それは分かる。」
逆に他にどんな話があるんだって感じだし。問題は内容なんだよ…。
「…実は学校の備品を持ち出してる人がいるっぽいんだ。」
「…はい?」
え、泥棒ってこと?ウチ、ギャグメインなんですけど…。急にシリアス?あと、よく分からん。もうちょい詳しく。
「俺たちは生徒会内の1年の備品係になったんだ。主に行事で使う倉庫の備品の管理をする。体育祭やら文化祭で貸し出す備品だ。体育祭なら、バドミントンのラケットや羽、ボール。文化祭なら衝立やらペンキやら刷毛やら色々だ。」
「おん。ちなみに何故備品係に…?」
「楽だと思ったからな。」
「知ってた。」
だろうと思ったよ!それで面倒事に巻き込まれてんだから全然楽できてねぇしな。お前ららしい…。
「んで?」
「ああ、貸し出すに当たり、貸し出せる数などを把握するために基本、1年が個数確認をするんだ。」
「ああ、事前確認か。」
「そう。それで去年の記録より数が少し減ってることが分かった。まぁ、それだけなら間違い程度に思ってたんだが…。」
「俺らが、2回目を数週間おいて数えにいったんだよ。そしたら1回目の数より明らかに減ってた。1年で個数間違いは分からなくもないが、数週間で減ってんのは、これはもう持ってってる人がいるって分かったって訳。」
「ほー。色々質問あるんだが聞いていいか?」
「ああ。」
聞けそうなことは聞いとこう。2人がどうしたいのかも分からんしな。
「まず、主になくなってるのは?」
「体育祭のボールやラケット。文化祭用の刷毛などの道具で数がある小物が多い。」
「返されてないだけとかは?」
「体育祭、文化祭でも貸し出したあとに数える。返ってきてないものを把握するためだな。行事以外だと部活動で持ち出すことがないのか、も何個かの部活の部長、顧問に聞いたがないそうだ。」
「去年、一昨年の数は減ってるのか?」
「去年も一昨年も書類の記録では減っていない。」
ほーん…。ホントに誰か持ってってるかもしれんな。
「てか、君ら2回目も数えようと思ったのよ?」
「えーと、だな。」
「…石川先輩から逃げたくてな。」
「龍二、ちょいちょいシリアス緩めるのやめて?w」
2人も一応パシリを逃れようとはしてるのね!そのために別の仕事するのも変だけども!!
「最後に2つ、なんで俺?先生やら先輩やらには話したのか?」
「「…話していない。」」
「理由は?」
「…純は意外と頭がいいだろ?」
「意外とってなんだ、ぶっとばすぞ。」
いきなりディスるのなんなん?話聞かんぞ、このフラミンゴ。
「…純は信頼できるし、頼りになると思った。」
「それは先生に言うことは嫌がる理由にならんだろ。」
「「…。」」
言いたくないのか。ん〜。気になるが、ま、いいや。
「最後、どうしたい?」
「…大きな問題にはしたくない。」
「備品が返ってこなくてもなんとか数は足りると思うし、足りなくてもなんとかする。」
「…ふ~ん。」
『問題にはしたくない。』…なるほど。
「おけ。じゃ〜、ちょい調べてやるから。」
「「…すまん。頼む。」」
2人は律儀に頭を下げて俺に頼んできた。そんなん別にいらないのに。けど、それをやめさせようとは俺はしなかった。
「任セロリ〜。」
それだけ言って俺は階段を降りていく。軽く流すべきじゃなかったかとちょっと思わなくもないが…真面目に返す気になれなかった。
ただダチのちょっとした頼みを聞いて答えるだけ、それだけだと伝えたかった。
伝わったらそれはそれで恥ずかしいなぁ。
さて、先輩に聞きたいこと聞いて、調べたいとこ調べるかぁ…。あ、先輩になんて聞こう…。バレないように聞けるかな?
純は考えながら廊下を歩く。その足取りは軽い。それは友達に頼られたという少しの嬉しさに押されていたからだった。
((o(´∀`)o))ワクワク




