32. スライムしかいないダンジョン、気づけば最強生物の巣窟になっていた
光に包まれた空間で、アースは静かに佇んでいた。先程まで渦巻いていた狂気は消え去り、ダンジョンコアは穏やかなエネルギーに満たされていた。
「……終わったのか……?」
アースは、安堵の息を吐いた。目の前に広がる光は徐々に収束し、やがて、小さな光の精霊のような姿へと変わった。
「……ありがとう。私を、救ってくれて……」
光の精霊は、感謝の言葉を口にした。その声は、先程までの憎悪に満ちたものではなく、優しく、清らかだった。
「……お前が、ダンジョンコアの意思なのか?」
アースが問いかけると、光の精霊は、頷いた。
「……私は、ダンジョンの記憶と感情の集合体。神聖騎士の空間操作によって、歪められ、狂気に染まってしまった……」
「……神聖騎士……? 一体、何が目的なんだ?」
アースは、眉をひそめた。
「……彼らは、ダンジョンの力を利用し、世界を支配しようとしている。私を完全に支配し、狂気の力を行使しようと企んでいるのだ……」
光の精霊の言葉に、アースは衝撃を受けた。
「……そんなことを、絶対に許さない!」
アースは、強い決意を表明した。
「……神聖騎士団の世界征服の野望を、叶えさせはしない!」
様々な出会いがあったアース、エミリーやスライムなどの関わりと通して人としてアースは成長した。
「行くぞ!エミリー!みんな!」
「はい!」
「私も頑張ります」
「……神聖騎士団の野望をどうか、食い止めてくれ……」
「「「俺/私達の戦いは、ここからだ!」」」
〜完結〜
無理やりでしたが、完結です。
ちなみにこれは3/10に投稿されますが、実際は2/14のバレンタインの日に編集しています