英雄と力
ローズの本拠地に着いたみたいだ。ローズは僕たちを椅子に座らせ、紅茶を出してくれた。僕は紅茶を一口、そして一呼吸置いて英雄のことや英雄の持っていた力について尋ねてみた。
約200年前、魔王の誕生により世界は混沌の渦へと飲み込まれていった。そんな時のちに英雄となる少年、レニー・ブラウスはこの世界で初めて、厨二病を患った子として生まれた。この世界の厨二病は物語の中でしか考えられないものだとされており、もしこの世界に厨二病が生まれたなら、何か特別な力が宿っている言われていた。実際、レニーの身には力が宿っていた。14歳の頃に7種類の力が開花した。もうすでにこの時点で人を辞めているだろう。その後レニーは冒険者となり、魔王を封じるための旅に出た。魔王の宮殿に辿り着く頃には彼は7種の力を1つの力にまとめることができた。7種の力を1つにすることは科学的に証明できないほど無理なことだった。これは後にわかった話だが7種の力を1つにした瞬間、人間の体は限界に達しそのまま塵となってしまうのだった。人間をほぼやめたレニーにとって魔王を封じ込めることは簡単だった。7種の力を1つにして魔王を封じたのだった。それからは世界に平和が訪れ、民は厨二病は特別な存在だとして彼を神の力を持つものとして崇めた。彼の死後、何人かの厨二病が生まれたが、彼のような逸材が現れることはなく、7種類の力のうちの1種の力しか身に宿すことができなかった。しかし封じた魔王がなぜ今になって封印から解放されたのかはよくわからないそうだ。そして7種類の力についても聞いた。7種類の力は炎、太陽、光、草、水、氷、闇の7種類。そしてその力を1つにして虹の力というそうだ。この力を1つにできれば魔王に勝てる。僕はなんとなく理解できたところで今回の本題である役職を決めることにした。
「役職、決めてもいいですか?」
「構わないわ」
「ちなみに僕厨二病じゃないんですけどこの力って習得できたりしますか?」
「厨二病じゃないのは致命的ね。残念ながら無理よ。この力は厨二病を発病しないと得られないの。」
さっきまでの力の説明はなんだったのだろうか?僕は悲しくなった。
長々と説明した割には蓮が力を観に宿すことができないだと?
まあ、今後に期待ですね。
一体どうする蓮!