出発・海編、告白・フリージア編
最初は海の目線の話。
「〜昨日の夜〜」からはフリージア目線のお話。
さあいよいよ出発だ!っと意気込みたいんだけど、昨日の突然の告白に頭の中がごちゃごちゃだ。2人きりだと絶対気まずいから、フリージアさんを誘ってみたけど、死にたくないと言われて断られた。多分フリージアさんに勘付かれてる。とにかく今は後悔で胸が張り裂けそうだ。なんで私はあそこで強がって、いないなんて言っちゃったんだろう。やっぱり蓮に嫌われたくはなかったから、蓮が好きであることを引かれてしまうのが怖かったから、あそこで強がってしまったんだと思う。ああ何してんだ、海のバカ!とおもわず自分を責めたくなる。あと隣歩けない。好きと言ってくれた瞬間、ものすごく意識してしまう。心の底からソワソワする。そのあらわれか、少し蓮と距離をとって歩いた。
「海、いよいよ冒険だね。」
蓮が会話というボールを投げてきた。どうしよう。かっこよくて目、合わせられない。
「うん...」
ああやってしまった。どう反応していいかわからなくてそっけない態度をとってしまった。私は会話というボールを変なところに投げ返してしまった。
「海は楽しみ?」
それでも蓮はボール投げてくれた。今度こそボールを蓮の胸に返すんだ!
「うん...」
海の意気込みも虚しく蓮の頭上を超える大暴投をしてしまった。
変な緊張をしてしまう。今まで通り接することができない。やっぱりソワソワする。この冒険、蓮の美しさに慣れて、私からも告白するんだ!
魔王を倒すはずの冒険だが、出発から冒険の意味を履き違える海であった。
〜昨日の夜〜
俺はフリージア。今は未来の英雄たちを自分の家に泊めている。僕の隣の部屋に2人は居るため、結構声が聞こえてくる。2人の会話は初々しいなとか思いながら2人の会話を聞いていた。そしたら蓮が海に向かって告白したのだ。俺は結構驚いた。蓮は度胸あるなぁと感心してた。そのあとは声が聞こえなかったので、返事したのかわからないまま寝た。
〜次の日〜
どう返事したんだろうと気になって少ししか眠れなかった。2人の感じを見たら、結果がわかるだろう。
〈2人を観察中〉
うんうん。この感じ、両片思い的なやつだな。俺にはわかる。やっぱり霊感はすごい。人間の心情がなんとなくわかる。海はそっけない態度をとっているが、あれは好きな人を目の前にグイグイ行けないタイプだからだろうな。蓮はそっけない態度をとられて悲しそうにしているが、まだ諦めてはいなさそうだ。
そんなことを霊感で感じとっていたら、海に話しかけられた。
「フリージアさん。よかったら仲間になって一緒に旅に出ませんか?」
俺は2人きりが気まずいから誘おうという海の考えにすぐに気がついた。もし俺が参加すると2人の恋が実らなくなってしまうと、思ったので俺は
「嫌だ死にたくない。」
と言って断った。人の恋を邪魔するわけにはいかないからね。
おまえら、この旅で恋を実らせるんだぞ。
フリージアは魔王を倒すことを応援するかと思いきや、2人の恋が実ることを応援していた。フリージアもこの旅の趣旨を忘れていたのであった。
みんなズレてる




