初心
今回は海目線のお話です。
幼馴染が突然告ってきた。
「えっそれってどういう?」
私の頭の中は当然パニック。頭が真っ白だった。心拍数も早まっている。私は多分嬉しかったのだろう。でもこんな私でいいのだろうか。こんな私で釣り合うのか。相手が厨二病拗らせガールでいいのか。そんなことばっかり浮かんできて何も答えられなくなった。
「さっき海は好きな人いないって言ってたよね。」
「それは...。」
「それは?」
「やっぱなんでもない。」
私は嘘をついていた。いないなんて言ったけど実際は好きな人はいる。それが蓮だった。私は蓮が大好きだった。昔から弱虫だけど、正義感が強くて頭も冴えてて。私にはないところを持ってる。だから上手いこと噛み合って、蓮と一緒にいるのが心地よかった。だからここまで幼馴染として付き合ってこれたのだろう。「話を戻すね。さっき海は好きな人がいないと言ってた。だからこの冒険で好きにさせてみせる。」
力強いまっすぐな目で私を見つめる蓮。
「じゃあわかった。私を惚れさせてみて。」
私はもともと蓮のことは好きだけど、この勝負にのってみた。私ももっと蓮に好きになってもらうためにがんばろ!私だってやろうと思えばできるんだから!
ついに明日から冒険なので寝ておきたいところではあるが、この日は2人ともそわそわして寝られなかったという。初心な2人であった。
ちょっと短いけど許してください。




