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2人の少女は終わってしまった世界を旅する  作者: 月夜るな


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11/20

休憩と雨と


「また雨が降ってきたわね」

「ん。やっぱり梅雨の時期?」

「さあ?」


 車を一旦止めて休憩しているとパラパラと雨が再び降り始めていた。大雨でもなく、かといって普通の雨とも言えない、何とも言えない微妙なラインの雨だ。


「こういうのって小雨って言うんだっけ? 霧雨だっけ?」

「わからない。どっちでもいいんじゃない?」

「それもそうか」


 誰もいないこの世界。間違っているだなんて誰も言えないし教えられない訳だし。そう、今の私とルナはこの世界の支配者である……という冗談は置いておき。


「ぺち」

「何するのよ。というか口で言う必要ある?」


 そんなことを考えているとルナに何かつつかれたというか、物凄く軽くたたかれたというか。擬音まで声で出してかわいいけど解せぬ。


「スフィアがまた変なこと考えていそうだったから」

「えー……」


 いやまあ、普通に見ればさっきのあれは変なことに入るのかもしれないわね。声にも出していないのになぜばれたし。


「顔に出る」

「まじか」

「ん」


 よく見てらっしゃる。

 ……まあ、変なことを考えていたのは認めるけどさ。何がこの世界の支配者だよ。どこの厨二だよって話なのだけども。


「話を戻すけど……わからないけど、やっぱり夏っぽいよね。このスマホは正しかったのだ……」

「それはわからないけど。夏っぽさはあるね」

「すまし顔でスルーというか否定されたし」


 私達だけでは何が正しくて何が良いのかなんてわかってないのは事実だけども。それを教えてくれる人はもう存在してなさそうだし。

 ここまで結構旅を続けてきたけど結局はルナ以外の人は見当たらなかった。それはもうやっぱり私とルナ以外のヒトはこの世界にはもう居ないのかも。


 何度も思うけど……どうして私達だけは残ったのかな。

 もっと正確に言えば虫や一部の生物、植物は無事だから綺麗にヒトというか動物というか……まあそれらだけが消えてしまっているのよね。


「……」


 運転席からフロントガラスのほうに身を乗り出して外を見る。パラパラと降る雨はガラスを濡らし、そして重力に従って下へと水滴となって落ちていく。

 夏の風物詩……と言っていいかはわからないけど、人によっては好きな景色なのかもしれない。


 雨も降っているし、いつ本降りになってもおかしくはないので外に出ることは念のため避けておく。車の中だって快適だし……まあ、キャンピングカーだからなんだけども。


「ん。今更だけど……スフィアのこのキャンピングカーって大きいよね」

「うん、今更だね……まあ、説明も何もしてないものね」

「ん」

「このキャンピングカーは普通のやつじゃないのよね。この車体は元々はマイクロバスだったものでそれを改造してキャンピングカーとして登録したって感じね」

「マイクロバス……」

「そ。だから中はかなり広いのよ。そこに色々と設置してこうなったのよ。結構私も考えて設備付けたりとかしたからね。だいぶ快適でしょ?」

「うん。とても」

「ふふ」


 そうなのよね。

 あまり説明していなかったけど、このキャンピングカーはベースがマイクロバスなので広さはかなりのものだ。マイクロバスにあった席を運転席と助手席以外取っ払ってしまうとかなり広くなるのだ。

 まあ海外にはマイクロバスどころか大型バスを改造したキャンピングカーも存在するけど。日本にもあるか……マニアというかそういう人なら持ってるかもしれない。


 ……そういえば海外はどうなってるんだろうか? 私達が今走っているこの場所は日本だと思う。確信を持てるような目印にものは全滅してしまってるから判断がつかないけれど、一部の案内標識には微かに文字が見えるけどそこには見知った漢字やひらがなが使われていたので恐らく間違いないと思う。


 ……海外も同じ状態なのかしらね?

 実際行って確かめないとわからないけど……海外にはキャンピングカーじゃ流石に行けないなあ。


「海外ってどうなってるんだろうね?」

「ん……同じ状態?」

「そうかもね」


 もし仮に日本だけ滅んだのであれば、この機を逃さずに攻め込むというか領土を取りに来そうなものだけど。かつての人々はそれらを繰り返していたのだし。


「さて、休憩終わり! 行こうか」

「ん」


 海外のことを考えても仕方がない。私は一度消したエンジンを再びつけてキャンピングカーを走らせるのだった。



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