風の行方
風は北東から南西に変わり
見知らぬ恋に期待してる僕がいた
たしかにこの風の方が僕には合っているよな
べつにサーフィンをやるわけではないし
風を待ち続ける立場ではないのだけど
気分的なものだろう
あなたは
いくつのも可能性を秘めた恋心抱いたままで
僕は、その横で
あなたの可能性を見届けながら
あなたの見えないところで
ため息を用意する
もう、いいよ
これ以上のため息は僕には似合わない
恋の勝ち負けとか関係なく
器用、不器用に関係なく
そして、あなたは
あなたらしく、そうではないことも
もちろん、関係はなく
静かに見送る
明日に残しておいた思い出の分を
いまから僕は
あなたのためではないと分かっていても
使っていくから
あなたと風の両方を
僕は見送りながら
あなたがあの街で感じるだろう、
風の行方を知らないまま
ため息が先に漏れないように